ぽつり、 ぽつり、 舞い始めた光が。
きらり、 きらり、 煌めきを増すに連れて。
徐々に、 徐々に、 其の歓声が強まる。
暗闇で、 艶やかに舞う其の姿に。
人は皆、 心躍らせるのだけれど。
未だ陽の在る刻に舞う、 淡い光に。
気付ける事など、 殆ど無い。
暗闇の光は。
誰にでも、 容易に捉える事が出来たとしても。
本当は。
昼間放つ、 淡い、 淡い、 光にこそ。
深の想いが宿って居るのだ。
「ぱぱ!」 「これがほたる?」 「ぴかぴかしてるよ?」
娘の歓声に、 姫と顔を合わせて微笑みながら。
日々の中で発する、 弱い光に、 お互い気付けて居るのなら。
もう少し増しな毎日なのかと、 ふと想う。
---------- References Jul.23 2007, 「飛び交う想いは懺悔でしょうか」
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