自身の在らぬ、 相手の、 嬉々とした空間に対して。
羨望の想いを抱く事。
其の、 嫉妬の大半は。
確かに、 好き嫌いの範疇から誘発されるけれど。
其の範疇に収まる程度の、 情動変化なら。
本当は。
重篤な疵を負わす事など、 無いのかも知れない。
坂の街の人は。
「羨ましい。」 「大好きだから辛かったの。」 「こんなに好きなんだなぁって・・・。」
そう、 言うけれど。
恐らくは。
其の範疇以外の孤を、 強く、 強く、 感じて居たに違いない。
五感の内の、 一つを。
其の手に出来ぬ身、 故に。
時に。
自身と、 其の外との境界を。
自衛の為に、 遮断する。
きっと初めて。
坂の街の人は。
俺との間に、 其の壁を築いたんだろうな。
---------- References Mar.03 2008, 「呼べない人を呼びますか」 Jan.29 2007, 「相手の言葉を使いこなせますか」
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