無論。
許容される範囲は、 個々人の裁量に、 委ねられて居るのだけれど。
其処に、 厳格な境界は在る筈なのだ。
其れ故に。
一つ、 一つ、 其の要因を探っては。
如何なる深度迄を、 是とするのか。
推し量るのだけれど。
一方で。
其の境界の、 内と、 外に、 存在する要因も。
個々人の裁量に、 委ねられて居るから。
接する個の範囲と癒合し、 境界の、 揺らぐ事が。
時として、 在るのかも知れない。
緩衝領域の様に。
「逢いに来て。」
そう、 告げた唇は。
「おでこにね。」
其の感触を、 額に、 誘導した上で。
「くちびるは薄い?」
俺の、 唇の感触を測る。
「寒かったらくるんでください。」
互いの体温が触れる距離を、 許しながら。
「だから、受け入れられない。」
互いへの侵入を、 拒絶した上で。
「遊びにくる?」
一夜の部屋へ、 俺を招く。
坂の街の人の。
本当の境目を、 少し、 量り兼ねて居ます。
---------- References Jan.18 2007, 「何処迄鳴り響く音でしょうか」
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