< あなたは好きを消せますか >
アイツは俺を攻めたのか。
攻め立てる事でしか、 自分を保てなかったのか。
「なんで小坊主の事を教えてくるの?」 「元彼女に近況報告するのはそんなに変な事?」
問いかけるアイツに贈った答えは、 俺の気持ちを素直に書いた文字は、 アイツには納得出来ない物。
「好きだから知りたいと思うよ。」 「そう取られるなら迷惑。」
俺は偽善者か。
俺を偽善と決めつける事で、 自分を護ったのか。
けれども。
俺が悪者を演じて事が解決するなら、 それで充分じゃないか。
「今の彼女が気分良く思わないだろ。」 「彼女がいるならするべき事じゃないんじゃないの?」
この言葉を偽善と思ってアイツが進めるのなら、 俺には上出来だ。
読み慣れた日記に綴られた想いは、 何処か見慣れた光景に見えた。
作家の心模様を、 書き殴ったかの様な文字。
作家の気持ちを、 乱暴に投げ付けたか様な文字。
言葉の匂いが攻撃的と感じるのは、 俺の防衛本能が、 少しだけ活動的になっているからだろう。
「彼の為に良かれと思って吐いた言葉」 「やっぱり彼には届かなかった」 「彼はあたしを攻めたてた」
「1度でも好きになった男の幸せを願う」 「普通のことなんじゃないんですか?」
例え性が入れ替わったとしても、 感じる想いに差は無いのだろうか。
性の違いは、 体内物質の違いは、 感情の支配に違いをもたらさないのだろうか。
別れた男は、 まだ「好き」が消えずに彷徨う人なんだ。
あの作家も、 まだ「好き」を消せずに戸惑う人なんだね。
>> This letter is supported by MARICO. of 22 Jan. 2003. >> Thank you very much for your collaboration. |
2003年01月26日(日)
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