待って居たのか。
其の言葉を、 待って居たのか。
其れとも、 相手の苦を想う故、 自身が退く事を選択したのか。
選択に未練が残らぬだけか。
其れとも、 自身を防衛する機序が、 想いの他強烈な、 情報統制を始めて居るだけなのか。
何故に此れ程、 今が落ち着いた刻なのだろう。
如何して、 貴女を想い其処に留まる刻が、 無いのだろう。
準備と称する後向きの想いを、 胸の内に少しずつ、 育てて居たからに違いない。
貴女への想いは。
或る時から、 芯の想いでは無い物へと、 変化したんだ。
俺はきっと、 別れの言葉を待って居たんだ。
「本当にありがとう。」 「さようなら。」
何故あの言葉に、 抗おうとしなかったんだろう。
---------- References Dec.31 2003, 「二度目は何を想って居ますか」 |