確かに。
其の、 選り好みの本能は。
産まれながらに、 其の身に、 備わって居るかも知れないけれど。
其の、 選択の本能よりも。
自身の、 生命機能を維持する、 本能の方が。
上位に、 位置されるのでは無いだろうか。
自身が、 存在し続ける為に。
今、 優先されるべきは。
決して、 色では無い筈なのに。
「小坊主!」 「今日は沢山飲んだってよ!」
「おお。」 「良かったじゃない。」
帰宅直後。
姫から伝わる、 娘の一日の様子に、 安堵したのは。
束の間の一瞬で。
「今日はね。」 「男の先生からミルクもらったんだって。」
「姫。」 「それどう言う事?」
「女の先生より男だよねー。」 「だから何時もより沢山飲んだんだよねー。」
流石は我が娘と。
姫は、 悪戯っぽい瞳で、 俺を煽り。
姫の問い掛けに、 同意する様に。
娘は、 俺へ一瞥をくれる。
---------- References Dec.13 2005, 「甘えて居ないでしょうか」
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