自身の、 経て来た時の嵩が。
増せば、 増す程に。
互いに交わした、 約束の数も。
漸増して行くのだろうか。
決して、 遣り残した訳では無い。
恐らくは。
機を、 自身に結び付ける能力が、 不足して居た故に。
当時の、 想う努力如きでは、 手の届かぬ場所だったのだ。
けれども。
想いの中で。
確実に育て上げられた、 白く、 小さな病は。
毎年。
果たせぬ約束を、 責め、 舞い、 俺を蝕み続けるのか。
「一緒に見てみようね。」 「嫌になるほどすごいんだから。」
貴女と、 果たせなかった約束が。
北国から届いた報に、 応ずるかの様に。
想いの内から、 産まれ、 俺を喰い荒らす。
今年も、 変わらずに。
北国に、 雪虫が届いて居る。
変わった俺は。
どんな雄に、 映るだろうか。
---------- References Oct.19 2002, 「柔らかかったですか」 Mar.14 2002, 「挑んでも良いですか」 Sep.15 2005, 「画面にも刻まれた名でしょうか」 |