抑も、 突発的に生じる物で。
予測は、 不可能に近いのだ。
此れ迄に、 何れ程の労力や、 時間や、 費えを注いでも。
未だに、 届かぬ領域なのだ。
其れ故に。
一度、 事が生じれば。
其の後の対応は、 全てが、 予定外で。
其れを、 理解出来ぬ人では、 無い筈なのに。
何故に。
予定外へ、 自身を、 譲ろうとしなかったのだろうか。
勘違いか。
大きめの揺れにも、 動じる事無く、 平然とした姿は。
傍に寄り添う存在に、 縋った故の。
虚勢に、 過ぎなかったのかも知れない。
けれども。
普段の、 其の振る舞いや。
眼前の、 落ち着き払った様子からは。
内なる不安を、 決して、 感知は出来ないのだ。
「ちょっと見て来て良いか?」
「何で?」 「もう帰って来なくて良いよ!」
姫は、 俺が職場に出る事を、 強く嫌がった。
怖かったの? |