自身に巣喰う、 不安や、 不安定な箇所を。
時として。
寄り添う相手は、 上手に、 補強してくれるけれど。
抑も。
信の置けぬ、 不安の発生源が。
寄り添う相手、 其の者であっても。
相手の言葉は、 自身の補強に値するのだろうか。
二人の歩みが、 二年半と言う期間に至った事を、 自身で信じられず。
相手の想いが自身に向くのか、 其れのみならず、 自身の想いが相手に向かうか、 其れすらも信じられず。
其の上に。
相手の応えは、 根拠の存在しない虚言に他ならないのに。
俺は、 傍に寄り添う自信を、 此の身に、 秘め続けて居るけれど。
姫は、 何の様な雄と居られなかったのか。
其の話を、 姫は、 敢えて封印しているから。
不足する姫の自信を、 補強する為に、 其の問いに応える術は。
生憎、 持ち合わせないのだ。
「ずっと一緒にいられると思う?」
「居られるよ。」
口先だけの言葉を。
俺は、 今日も吐いた。 |