年末で締切が重なり、生活にしわ寄せが来ている。荒れた部屋でいろんなものが次々に姿を消し、探し物という仕事がふえ、また時間に追われる。布オムツを洗う暇を惜しんで紙オムツに戻したら、なんと楽なこと。たまったオムツのにおいからも解放された。ダンナの帰りが遅い日の夕食は保育園帰りにお弁当を買って娘と分け合う。お弁当を2枚の大きなお皿に半分ずつ盛り分けるのが、娘には楽しいらしい。いつまでイベント気分を味わってくれるだろうか。皿数を減らして大皿に盛るのも手抜きのため。
夕食の後はお風呂でたっぷり遊ぶ。最近のブームは自転車漕ぎ。お風呂の浮力を活かして、だっこされた状態で自転車を漕ぎ、すれ違うバスやゴミ収集車に手を振る。おいものてんぷらごっこも好き。「おいものてんぷら〜」と歌いながら、相手の体に粉をつけて揚げる。
長湯をすれば早く寝てくれるのではと期待するのだけど、お風呂から上がってからが長い。やっとママと会えたんだから、寝てたまるか、とばかりに「おうちおうちする」と出産祝いでいただいたボーネルンドのおうちを組み立て、人形のじいじばあばにお茶をふるまったり、「ねんどする」と2歳の誕生日祝いの24色粘土を広げたり。こどものとも傑作集の『おじいちゃんのかお』という絵本を気に入り、何度も読んでとせがむ。早く寝かしつけて仕事の続きをしなきゃと思うけれど、子どもと向き合う時間は手を抜けない。他のことを考えていると、たちまち見抜かれる。
真夜中に近くなって、ようやく「ねる」と言ってくれた頃には、わたしのほうが眠くなっていいて、一緒に布団に入る。そんなわけで、最近はまた子守話の出番がふえた。娘の寝息にますます眠まぶたが重くなり、仕事は明日早起きしてやればいいやと思いながらまぶたを閉じる。今夜の子守話は、「ゾウさんちょうちょ」というお題のリクエストを受けて、ゾウさんがちょうちょになって空飛ぶ話。
子守話27 ゾウさんちょうちょ
ひらひらとそらをとぶちょうちょを うっとりとながめながら ゾウさんがいいました。「ちょうちょは いいな。ぼくも ちょうちょになりたいな」。そこで たまちゃんは まほうをつかって ゾウさんに ちょうちょのはねを つけてあげました。おはなみたいな きれいないろをしたはねをはばたかせると ゾウさんのおおきなからだが ふわりとうかんで そらをとびました。「うわあ。とんだとんだ」とゾウさんはおおよろこび。ながいはなで くもをすいこんで またはきだして そらにおえかきしてあそんでいます。
そらとぶゾウさんをみて もりのなかまは おおさわぎ。「あたしも ちょうちょになりたいよう」とブタさんがいいました。そこで たまちゃんは まほうをつかって ブタさんにも ちょうちょのはねを つけてあげました。そらをとんだブタさんが はないきでくもをふきとばしたので ゾウさんのおえかきは めちゃくちゃになってしまいました。ゾウさんがおこってブタさんをおいかけ そらのうえで おいかけっこがはじまりました。
おおきなくちをあけて そらをみあげていたワニさんが「ぼくも ちょうちょになりたいよう」といいました。そこで たまちゃんは まほうをつかって ワニさんにも ちょうちょのはねを つけてあげました。そらをとんだワニさんは しっぽをぶんぶんふりまわしてスピードをあげて ゾウさんとブタさんにおいつきました。すると とつぜんゆうだちがふってきて はねがぬれてしまい ゾウさんちょうちょとブタさんちょうちょとワニさんちょうちょは じめんにむかっておちていきました。
「キャー じめんにぶつかっちゃう」とめをつぶったそのとき ぷるんとしたなにかにぶつかって ゾウさんちょうちょとブタさんちょうちょとワニさんちょうちょはたすかりました。あめがあがって なないろの にじのはしが そらにかかったのでした。にじのうえで ゾウさんちょうちょとブタさんちょうちょとワニさんちょうちょは すべりだいあそびをしました。
ひがくれて そらがくらくなって ほしがまたたきはじめました。ゾウさんちょうちょとブタさんちょうちょとワニさんちょうちょは なかよくとびながら もりへかえっていきました。きれいなはねが ほしのあかりをうけて キラキラとひかりました。「あ ながれぼし」と もりのだれかがゆびさしていいました。
さあ つぎはだれが ちょうちょになるのかな。 |
2006年12月08日(金) マタニティオレンジ40 東大へ行く
2004年12月08日(水) 『frame』 by Takeshi Sasaki