2006年12月23日(土)  マタニティオレンジ47 たま4/12才

8月22日生まれの娘たまの4回目の月誕生会を一日遅れで開催。今月のゲストはダンナの高校時代の水泳部の先輩夫妻が二組。6人の大人にかわるがわるだっこされ、たまは笑ったり泣いたり、寝たり起きたり。子育てにだいぶ慣れたわたしは手料理でもてなす余裕もでき、肉を焼いた(塩コショウだけなので楽勝)付け合せのマッシュポテト、温野菜のオリーブディップ(ブラックオリーブとにんにくとオリーブオイルをフードプロセッサーで混ぜるだけ。新聞に載ってた)添え、トマトとベビーリーフのサラダ、玉ねぎとセロリと人参と蓮根のスープ(味付けはコンソメとしょうがと隠し味の味噌少々)を用意。チキンを焼いたりツリーを飾ったりというクリスマスらしいことはとくにしなかったけれど、たまのよだれ掛けはサンタ模様のスカーフをバンダナ風に巻いてみた。

バースデーケーキは『銀のぶどう』の『栗のブッシュ・ド・ノエル』。銀座松屋へ買いに行ったダンナいわく、飛ぶように売れていたとか。その分、「お誕生日のプレートをつけてください」などと言い出せる雰囲気ではなく、自力でデコレーションすることに。生協で調達した『ピヨッチサブレ』と三色デコペンで「たま」「2006.12.22」「4/12才」と描き、にぎやかしのひよこも一羽。大の大人が夢中でお絵描きして、思いのほか盛り上がるイベントとなった。毎回子どもよりも親が楽しんでしまっているのだが、誕生会の余韻がおいしさににじみ出ているはずの母乳をあげながら、「あんたのおかげで楽しかったよ」とお礼を言っている。

2002年12月23日(月)  横浜めぐり


2006年12月22日(金)  マタニティオレンジ46 ブックスタート

「ブックスタート」という言葉になじみがないせいか、つい「ブックファースト」と呼んでしまうのだけど、文京区の4か月検診で「bookstart」の布バッグに入れて『じゃあじゃあびりびり』と『お月さま』の二冊の絵本をプレゼントされた。

「4か月でも、もう絵本を楽しめますよ」。そう言って図書館員さんが『じゃあじゃあびりびり』を読み聞かせてくださると、たまは目をぱちくりさせてページに注目。意味はわからなくても言葉のリズムや響き、絵の形や色づかいを味わっているのかもしれない。「お母さんが読んであげると、もっと喜びますよ」と言われ、その気になる。ロンドンに住む友人は、8か月検診のときにお医者さんで3冊プレゼントされ、その本は子どもの発育をサポートする団体からの寄付だったそう。わたし自身、本に育てられた部分はとても大きいので、本を通して子どもの成長を応援するのはとてもいいことだと思う。

出産祝いでも本をいただいた。留学時代の同期のミカコからは登場人物がスプーン一人という、タイトルずばり『スプーンさん』。はねたり、すべったり、小さなスプーンさんにとっては大冒険。『じゃあじゃあびりびり』と同じく、シンプルな作品ほどママの演技力が要求される。赤ちゃんを引きつける声と顔の表情を研究しなくては。

幼なじみのタカからは、紙の魔術師ロバート・サブダの仕掛け絵本『Cookie Count』。「A Tasty Pop-Up」と副題があり、1から10までの数字を飛び出すお菓子で数えるという、よだれまで飛び出しそうな"Yummy〜(おいしそ〜)"な一冊。サブダといえば、『Alice's Adventures in Wonderland(不思議の国のアリス)』や『The Wonderful Wizard of Oz(オズの魔法使い)』も手元に置いておきたい。子どもとページをのぞきこんで、一緒にドキドキできたら、どんなに楽しいことか。子どもに読み聞かせる目で書店や図書館の棚を見るようになり、昔出会った絵本に再会したり、絵本の奥深い面白さを再発見する機会をもらっている。子どものブックスタートは、親にとってのブック再スタートでもある。

2002年12月22日(日)  ロッテルダムとロンドンとベルリン


2006年12月21日(木)  マタニティオレンジ45 4か月検診

毎年12月というのは「一年って早いなあ」を実感する季節だけれど、今年はとくに早かった。とくに出産してからの4か月の早いこと。あっという間に4か月検診。文京区では2日にわたって実施され、1日目の一昨日は検診とBCG接種と母親のX線検査。BCGは結核予防、X線検査は結核発見のためのもので、「先進国で結核の予防接種をしているのは、いまや日本だけ」なのだとか。BCGの注射器は、はんこのようなかわいらしいサイズながら、腕に押しつける力は、娘のたまを抱いているわたしにもずしっと伝わるほど強い。シャチハタ印をポンポンと押すようなリズムで二つ押されたが、一つ目のときには何が起きたかわかっていなかったたまは、二つ目で火がついたように泣き出した。泣き止んでからも「母親のあんたがついていながら、なんたることよ!」とでも言わんばかりに、わたしを恨めしそうに見上げていたが、泣いておなかが空いたのか、おっぱいを暴飲すると怒りはしずまった。根に持たない性格なのか、4か月児の記憶力の限界か。

2日目の今日は育児学級。ベビーマッサージ講習、歯と栄養についての講義、絵本を紹介してプレゼントしてくれるブックスタートが行われた。ベビーマッサージはオイルもジェルも使わないやり方で、ベビーヨガのクラスでやっている内容に近い。流儀はいろいろあれど、赤ちゃんとのふれあいが図れれば、それでよし。

一昨日の検診で気になったのが体重。服を脱いだ状態で6140グラムだったのだが、12月9日に測ったときは服を着て6300グラムだった、服の重さは150グラムぐらいありそうだから、10日間でほとんど体重が増えていないことになる。そのことを話し、もう一度測らせてもらうと、今日は二日前から210グラム増えて6350グラム。「ミルクを飲む量やウンチの量で、100グラム200グラムは簡単に変動しますよ」と保健師さん。大人の体重感覚からすると、1キロ2キロの変動ということになる。ひと安心して、6350円をたま名義の郵便貯金に入金。4回の入金で体重貯金は23376円になった。

2003年12月21日(日)  SLばんえつ物語X’masの旅 2日目:喜多方
2002年12月21日(土)  切手占いと『鉄カフェ』1st drip
2001年12月21日(金)  サプライズ


2006年12月20日(水)  マタニティオレンジ44 お・風・呂!

マタニティオレンジ43にお風呂ソングのことを書いて、そういえば、お風呂のことを書いていなかったと思い出した。ベビーバスは買わずに愛育ベビーのレンタルを利用したのだが、ひと月1300円で配達と引き取りもやってもらえて(他のレンタルと合わせて3000円以上で配送料無料)便利だった。シンクにすっぽりはまるタイプで、お湯をためるのも捨てるのもラクだし、立ったまま洗い物感覚で沐浴でき、出産で傷めた腰背筋への負担も軽くて助かった。

ベビーバスのレンタル期限が翌日に迫った生後ひと月頃、ご近所仲間のK夫人に「明日からお風呂どうしよう」と相談したら、「浮くからラクチンよ」とこともなげに言われた。そんなもんかいなとやってみると、浮力に助けられ、確かに軽々と湯船に入れられる。ひとまわり大きくなってベビーバスが窮屈になった体ものびのび。でも、体を洗うのは、おっかなびっくり。まだ手足が華奢でつかみにくいし、その割によく動く。タイルに体を打ちつけでもしたらと想像すると、緊張してしまう。それが伝わるのか、たまも体と表情を強張らせていた。わたしの太ももを椅子代わりにして跨がせ、もう一方の太ももで挟んでロックすると、少々暴れても大丈夫というコツを覚え、耳に多少お湯が入ってもぐずらないことを発見し、わたしに余裕ができるにつれ、ガチガチだったたまの表情もやわらいでいった。

お風呂タイムになると、水面を手のひらでピチャピチャたたく仕草をつけて「お風呂ソング」を歌う。この歌がお風呂の合図だとわかってきたのか、わたしが「お・ふ・ろ!」と歌いだすとゴキゲンになる。服を脱がせるのもラクラク。一緒に歌うようになったら楽しいなあと気の早い空想をしている。

洗い場でくすぐったそうに笑い声を立てる余裕もでてきたたまは、入浴中に喉の渇きを訴えるようになった。温泉につかって飲む日本酒は最高だし、気持ちはわかる。だが、おっぱいを飲むなり湯船の中でジャーッ。「トコロテンかいっ!」と突っ込み、以後、湯船での授乳は封印。ところが先日、ピチャピチャという音に目をやると、舌を出し、湯船のお湯を飲んでいる。犬が皿のミルクを舐める感じ。「いくら戌年生まれだからって!」とやめさせたが、たまはさらに大胆になり、翌日は水面に倒れこみ、お湯をゴクゴク。鼻もふさがって息ができなくなって溺れかけ、涙目になった。さすがに懲りただろうと思ったら、今度はお湯に顔をつけて、口ではなく、足をもごもご。犬掻きの練習をしているつもり!?

2005年12月20日(火)  シナリオ作家協会の忘年会
2003年12月20日(土)  SLばんえつ物語X’masの旅 1日目:山都〜鹿瀬
2002年12月20日(金)  生爪様
2001年12月20日(木)  幸せの粒


2006年12月18日(月)  映画『Hard Candy』で知ったこと、いろいろ

わたしが関わった3作目の長編映画『ジェニファ 涙石の恋』は、主演のジェニファー・ホームズ(Jennifer Holmes)が日本に留学したときの体験が原案になっている。日本人が発音すると「Jennifer」が「ジェニファ」に聞こえることからタイトルにもなったのだが、作品の関係者も彼女のことは「ジェニファー」ではなく「ジェニファ」と呼んでいる。

先日、『ジェニファ』のプロデューサーの佐々木亜希子さんと再会し、「DVDと倉本裕基さんのCDが今もよく売れている」という話の続きで、「そういえば、わたし、ジェニファを見つけたの!」と興奮気味に語ってくれた。シネマライズでやっていた『ハードキャンディ』というアメリカ映画を見に行ったら、いきなり画面に現れて不意打ちを食らったのだとか。評価は高かったとはいえ公開規模は小さかったし(わたしはタイトルも知らなかった)、登場人物がとても少ないとはいえジェニファの出番は一瞬だったというし、すごい確率で遭遇したことになる。

早速、日本版サイトを見てみると、キャストにジェニファの名前はなく、予告編にも映っていない。英悟版サイトを求めて「hard candy」を検索すると、Earth's biggest movie databaseというサイトIMDBの中にHard Candyを発見。出演者のクレジットには"Odessa Rae .... Janelle Rogers (as Jennifer Holmes) "とある。Odessa Raeのページに飛ぶと、"Sometimes Credited As:Jennifer Holmes"とあり、「オデッサ・レイときどきジェニファー・ホームズ」と名乗っているらしい。Hard CandyではJennifer HolmesとしてJanelle Rogers役を演じたことになる。役どころは、出会い系サイトで14才の少女をつかまえるカメラマンの彼女。予告編を観て、Hard Candyの隠語の意味を知った。

オデッサ・レイの出演作一覧からJenifaの紹介ページに飛ぶと、"Writing credits"に"Masako Imai"がクレジットされているのを発見。さらに、Masako Imaiのページまであるではないか。出生地"Sakai City, Osaka, Japan"がちゃんと記され、長編5作品に加えて短編の『隣のモンちゃん』まで作品一覧に並んでいる。親切な人が申請してくれたのか、調べてくれたのか。さすが世界最大の映画データベース!ちなみに『新宿鮫 眠らない街』に出演されている同姓同名の女優さんも発見。

2004年12月18日(土)  クリスマス映画『ポーラーエクスプレス』
2001年12月18日(火)  シンクロニシティ〜天使からの小さな贈り物


2006年12月17日(日)  『めぞん一刻』の浪人生、中林大樹くん

めぞん一刻』といえば、わたしが中学生ぐらいの頃に一世を風靡した高橋留美子さんの漫画。来春テレビ朝日でスペシャルドラマが放送予定で、ただいま撮影中。おんぼろアパート一刻館の美しい音無響子役は伊藤美咲さん。彼女に憧れる一刻館の住人でダメ浪人生の五代裕作役はオーディションで決定。3000人を超える応募から選ばれたラッキーボーイ中林大樹くんに会う機会があった。

「はじめまして」の挨拶が初々しい好青年。後で奈良出身だと知るが、大阪出身のわたしにもわからないほど関西訛りが出ない。上京してから短期間で標準語を猛特訓した様子。衣装のくたびれたスタジャン姿が板についている。80年代のはじめはみんなが着ていたけれど、今は体育会系クラブぐらいでしか見かけなくなったスタジャン。これがしっくりなじむことも、五代役を射止めた決め手だったのかも。髪型も服装も五代くん状態だったので、「本当に浪人生っぽい」とリアリティを感じてしまったが、所属事務所がまだ決まってなくて、実生活でも浪人中なのだそう。ドラマめぞん一刻公式 中林大樹ブログ 現在役者浪人中。というブログも書いている。ドラマが放送されるまでに落ち着き先が見つかるだろうか。名前の中に「中」と「大」、「林」と「樹」があって覚えやすいけど、これ本名なんだろうか。何かと注目したい大型新人(身長180センチ)。

2001年12月17日(月)  映画を編む


2006年12月16日(土)  マタニティオレンジ43 作詞作曲兼ボーカル兼ダンサー

作詞家とは名乗っていないけれど、まれに作詞の仕事が舞い込む。市村正親さんがアンデルセンの世界を一人芝居で演じたNHKの夏の特番『真夜中のアンデルセン』の劇中歌3曲、冷凍食品の保存温度であるマイナス18度以下を啓蒙する『冷凍マイナス18号』ソング、ダノンBEヨーグルトの『おなかすっきり体操』ソング……と、これまでは5年間で5曲のペース。ところがこの夏以降ペースがぐんと上がって、毎日のように新曲が誕生。だけど、放送もされないし、CDにもならない。たった一人のために詞を作り、曲をつけ、歌ってみせ、大サービスで踊りまでつけている。

最初に生まれた歌は、たまが生まれる少し前。男の子か女の子かわからず「たま」と呼びかけていたおなかの子に向かって、おなかをさすりながら「たまちゃんたーまたま、たーまたまのたまちゃん♪」と名前を連呼する胎教ソングを聞かせていた。曲調はシンプルな子守唄調。生まれてからは「たまちゃんにーこにこ いい子にしてる♪」「たまちゃんごーくごく ミルク飲む♪」「たまちゃんうーとうと おやすみなさい♪」「たまちゃんすーやすや いい夢見てる」などの活用形が生まれた。

次にできたのが、お風呂ソング。お湯を怖がるたまを明るく楽しい気持ちにさせようとスタッカートを効かせ、「お・ふ・ろ! お・ふ・ろ! お・ふ・ろ〜にいたしましょう〜♪ おふろ! おふろ! おふろ!」とお風呂を連呼。洗うときは「あ・た・ま! あ・た・ま! あ・た・ま〜をピカピカに♪」などと変化する。歌いながら洗ってやると、気が紛れるのか、あまりぐずらない。お風呂入れが不安なわたし自身を励ます歌でもあった。

新しい遊びが生まれると、新曲も生まれる。最近では、脇の下を支えて寝転んだわたしの太ももの上に立たせ、上体を左右に揺らすサーフィン遊びがお気に入り。「ゆらっこ〜ゆらっこ〜ゆらっこサーフィン♪ 右へ左へゆらゆらしちゃう〜♪ ときどきお空を飛んだり(ここで高い高いをする) ときどき地上に降りたり(ここで太ももに着地) またまたお空を飛んだり ぐるぐる回ったり〜(高い高いのまま空中で左右に振る)♪」と歌いながら遊ぶと、たいそうゴキゲン。のっている日は声を上げて笑ってくれる。ギャラより印税より、その笑顔が何よりうれしい。

赤ちゃんには未知の能力を引き出す力があり、今まで家で歌ったことなんかなかったママを一日中歌わせ、パパやじいじばあばまで踊らせる。ご近所仲間のK氏は長期出張の間に一才の愛娘がパパを忘れてしまわないようにと、彼女のお気に入りの童謡をお気に入りの振り付けで歌い踊ったビデオを置き土産に旅立った。踊る姿どころか歌う姿も想像できない方なので、恐るべし、赤ちゃんパワーである。だが、渾身のビデオはすぐに封印されてしまった。画面の中の小さなパパを見ると、「パパがいない」ことを思い出して娘が悲しくなり、それを見てママまで悲しくなり、泣けるビデオになってしまったのだそう。


2002年12月16日(月)  シナリオ作家協会の忘年会
2001年12月16日(日)  こだま


2006年12月15日(金)  1=0.99999999........?

高校の数学教師である父イマセンのサイト・イマセン高校は、一日のアクセス数が10人前後で、そのうち8人は父とわたしで稼ぐ日が続いていたが、最近、珍しく学食(掲示板)がにぎわっている。

きっかけは、父の教え子の一人が投げかけた質問。
「1÷3=0,333.....
 1/3+1/3+1/3=1
 それなら、0,333.....+0,333.....+0,333.....=0,999.....=1?
 この矛盾点は何でしょう?」
それに対する父の回答は
「0,999......は0.9+0.09+0.009+0.0009+.......と無限に足していくので、1=0.99999999......は正しい」。だが、わたしには、どこまで足しても隙間は埋まりきらず、イコールにはならないように思えてしまう。

すると、別な教え子さんが「『1』と言う表記と『0.999.....』と言う表記は意味が異なります」と書き込み、「『1』と言う表記は自明な数字ですが
『0.999.....』と言う表記は小数点以下に9を無数に書き並べていったときの到達値を表している表記です」と続ける。意味は異なるものの、
「lim(1-0.1^n)を0.999......と表記していると考えてください。
 n→∞
 従って 1 = 0.999…は正しいといえます」
なのだという。この式はわたしにはさっぱりわからないけれど、
「まだ何となく?な場合は 1-0.999…=0.000… では駄目ですか?」と書き添えられていて、これには、おおっと思った。こう書かれると、1と0,999......の間の溝が消えるではないか。
「1/3=0.333333......は誰もが納得するのに、3倍した1=0.9999......はなかなか納得してもらえませんね」と父イマセン。言われてみると、確かにそうだ。

『博士の愛した数式』を読んで、数学の中に文学があることに気づかされたけれど、教科書で出会った数学にはまるでロマンをかきたてられなかった。数式や定理は、ただの冷たくて無機的な記号の羅列にしか思えず、仲良くなる機会を逃したまま、数学を学ぶことから卒業してしまった。イマセン高校での数学談義を眺めながら、数学って物の見方を示してくれるんだと発見する。答え(ゴール)はひとつでも、そこにたどり着く方法は様々。その過程を楽しまずに、効率よく答えを導くことばかりをやっていたせいか、授業で学んだ内容はほとんど覚えていない。脇目もふらずに目的地へ急いだだけの旅の思い出が残らないのと似ている。

2002年12月15日(日)  Weihnachtsgeschenk


2006年12月14日(木)  図書館の本が汚されている

図書館の本へのいたずらがひどい、という新聞記事を読んだ。切り抜き、線引き、落書きなど被害は相当数にのぼり、注意しても「なぜいけないのか」と開き直られるケースもあるとか。識者はモラルの低下を嘆いている。

わたしも最近図書館をよく利用するようになり、「図書館の本って、こんなに汚かったっけ」と驚いている。行間にびっしり書き込んであるもの(あり余る知識の持ち主だということはわかるが、常識は足りない)、大事な場面でページが切り取られて高度な想像力を要求されるもの(ガムでも包んだのだろうか)、かと思えばガムが貼りついているものもある。煎餅やクッキーのくずがページの溝に溜まっていたり、ページの端にチョコレートの匂いの指紋が押されていたり、醤油のしみがついていたり、食べながら読んでいた痕跡をとどめているものも多い。他にも、枝毛の束、爪、鼻くそ、ありとあらゆるものが挟まっている。

こういう状態で本の世界に没頭するのは、障害物競走のようだ。

わたしは「みんなのものは大切に」と家庭や学校で教わって育ったけれど、「自分のものじゃないから粗末にしていい」という考えが幅をきかせてきたのかもしれない。本がヨゴされているというより、ケガされている気持ちになる。

みんなの本といえば、アメリカの高校に留学したときの教科書は、購入するのではなく、先輩からのおさがりを受け継いで使っていた。何しろ百科事典のように分厚くて重いので、いちいち買っていたら大変なことになる。

表紙をめくったところに代々使った人たちの名前がサインされていて、わたしが使った教科書には10人ぐらいの名が連なっているものもあった。その割に外も中もとてもきれいで、まるで新品同様。そのことをホストファミリーに話したら、「そりゃ、開いてない証拠だよ」と大笑いされた。家で予習復習もしないので、教科書は校舎脇のロッカーに置きっぱなし。これでは汚れようがないと言う。

もちろん、名前を書く以上、責任を持って大切に使っているという側面もあるだろう。数学の教科書に見つけた日本人のサインの脇には「日本人の方、がんばってください」と日本語で添えられていた。これも落書きになるのだが、自分だけにわかる暗号を見つけたようでうれしかった。

きれいな教科書で思い出したが、学生時代、大学近くの古本屋に使い終えた教科書を売りに行ったら、驚くほど安い値段をつけられた。「どうしてですか。こんなにきれいに使っているのに」と訴えたら、「書き込みのない教科書は、古いだけで価値がない」と店主。講義で聞いた内容を書き込んだ教科書は、試験対策に役立つので高く売れるのだとか。


2006年12月13日(水)  マタニティオレンジ42 ベビーヨガ10回目

生後113日目。10月から参加しているママ&ベビーヨガ(隔週でヨガとビクスのレッスンになっているけど、あまり違いはわからない)が今日で10回目になった。続けてみると、いい影響を受けているのがよくわかる。娘のたまは午前中は寝ていることが多いのだけど、教室に着くとパチッと目覚め、心なしかうれしそうな顔になる。他の赤ちゃんたちもレッスンの間はとてもいい子で、先生にじーっと注目。赤ちゃんたちがつぶらな瞳を先生に注いでいる姿は微笑ましい。大きな声と動きだけではない、赤ちゃんを引きつける何かが先生にはある。

赤ちゃんの集中力は10〜15分だという。最初の頃は、たまはすぐに飽きている様子だったけれど、少しずつ時間が延びて、今ではレッスン後半の授乳タイムまでの30分ぐらいはゴキゲンにしている。月齢が進んだせいもあるだろうし、場所や雰囲気に慣れてリラックスしているせいもあるのだろう。体を触られたり動かしたりする気持ちよさを覚えてきたようにも見える。

レッスンで習ったポーズや動きを家でもやっているけれど、子育て初心者のわたしにとっては、「赤ちゃんの触り方」がわかったのがよかった。股関節をやわらかくするポーズ、便秘に効くポーズ、胃腸を強くするポーズ、ぐずり泣きに効くポーズ、足腰を鍛えるポーズ。体への作用を理解した上で触ってあげられる。その成果かどうか、たまの首のすわりは早く、足腰もずいぶんしっかりしている。寝転がした状態で両手をつかんで上体を起き上がらせる「首すわりのチェック」(首がすわっていないと頭がイナバウアー状態に反ってしまうが、首がすわっていると首を起こしながら起き上がる)をやると、上体だけでなく足で立ち上がってしまう。ハイハイも早そうな予感。

レッスンではママたちの産後の戻りを良くする動きも取り入れている。週に一回でも体を大きく動かすと、とても気持ちがいい。わたしは体調はいいものの出産時のダメージの腰背筋痛が持病のようになってしまった。成長目覚ましい赤ちゃんに比べると、新陳代謝のスピードも回復力も鈍っているようで、「6か月で産前に戻るというけど……」と半信半疑だけど、レッスンをした日は少しマシになっている気がする。ママ仲間たちに会って気持ちが軽くなるせいで、身体も軽くなるのかもしれない。

ママ&ベビーやプレママ向けのヨが/ビクスの教室は日本マタニティビクス協会のサイトで検索できる。4月7日と8日にはパシフィコ横浜で行われる「マタニティ&ベビーフェスタ」の事前登録も受付中。ベビーマッサージやママヨガの体験コーナーがあり、おみやげ(ベビーグッズの試供品)もたくさんとのこと。

2004年12月13日(月)  待ち合わせできない女
2003年12月13日(土)  加藤大治郎ジャズライブwith魔女田さん

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