本日情報解禁。
岐阜を舞台にしたNHKの地方発オリジナルドラマ「父の花、咲く春〜岐阜・長良川幇間物語〜」を書きました。
「間をたすける」と書いて「幇間(ほうかん)」。男芸者の父を訪ねる青年をNHKドラマ初主演の桐谷健太さんが演じます。
NHKの作品紹介ページ(こちら)に「作者の言葉 いつか花咲く春へ」を寄せています。
演出は今井雅子が脚本協力で参加した朝ドラ「つばさ」第25週「最後のラブレター」の松園武大さん。というわけで「つばさ」ファンはことさらご注目。
この作品、オリジナルということで、岐阜でのシナリオハンティングが原作。幇間を題材にするところだけは決まっていたものの、あとはプロデューサー、演出とともにシナハンで見たこと感じたこと考えたことが脚本の根っこになりました。
作品にとっても実りの多いシナハンでしたが、魅力的な取材先の方々との出会いに恵まれ、好奇心を刺激され続けた旅となりました。
とにかく気持ちのいい人の多い街でした。挨拶、人生の先輩との距離感、道案内……様々な場面で、さりげなく心地よい言葉やしぐさが自然に出てくる人達に出会えました。人口におけるさわやか人比率がかなり高い街でした。
岐阜の宝を掘り起こして光を当てようという活動をしている方々のお話もうかがえ、その成果のひとつでもある「長良川おんぱく」の開会式に立ち会えたことも、ありがたい経験でした。堺親善大使として、故郷堺のいいところをどう発信していくか、のいいヒントをもらいました。
写真は、美濃の手すき和紙で作られた「水うちわ」。
シナハンに付き添ってくれ、幇間や芸妓舞妓についてわかりやすく説明し、お座敷の楽しみ方を教えてくださった「NPO法人花の会」の小野崎隆賢さんに、いただきました。
なぜ「水うちわ」というのでしょう。
「水のように透明で繊細な外観や、船遊びの際に長良川の水につけて扇いだという説話から」だと栞にはあります。この透明感と、濡れても破れない強さを出すために特別なニスが使われているのだとか。
きれいな和紙を漉くために漂白剤でゴミを白くしてしまえば簡単だけど、「雁皮の繊維についた塵を、冷水の中、手で一つずつ丁寧に取り除き、長時間かけて、原料の下準備を行います」とのこと。ごまかいしのない仕事に、和紙職人のプライドと意気込みを感じます。
ところで、再現不可能かと思われていた伝統の水うちわを再生できたのは、水うちわに最適な、薄くて強い雁皮紙を「家田紙工」という会社がプロデュースしたからだとか。
この家田紙工さんの手がける紙製品の数々に、偶然、岐阜シナハンの少し前にfacebookで出会っていました。大好きアンテナの響くところがよく似ているヒバナ・エンタテインメントのプロデューサー木村美砂さんが「いいね!」をしていた「カミノシゴト」のfacebookページで紹介されていたのです。
紙好きのわたし、夢中になって、色とりどりの和紙に彩られた障子や、クリスマス気分満載の窓に貼る雪の結晶(スノーフレーク)などを眺めて、「いいね!」を押していました。
シナハンで美濃の和紙の里会館を訪ねたとき、そのカミノシゴトのfacebookページで見た写真の「本物」が目の前に! 思わず「知ってるー!」と興奮の声を上げてしまったのですが、その中に、すでに名前を記憶していた家田紙工さんの手がける紙製品もあったのでした。
小さなことだけど、めぐりあうべくしてこの作品を手がけることになったのですよ、とカミにささやかれたような出来事でした。
長良川に舟を浮かべての芸者遊びも提唱されている小野崎さん。シナハンは秋で、舟の季節は終わっていましたが、次に岐阜を訪れるときには、舟でお座付きや鵜飼を眺めつつ水うちわで涼を取る……そんな風流な過ごし方もよいですね。
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