■ようやく『Mr.インクレディブル』を観る。作品ごとに新境地を拓いているピクサー。苦手だといわれてきた「人間」がついに主人公に。リアル追及ではなく2Dアニメのデフォルメ手法をうまく取り入れることで、生きたキャラクターを創り出すことに成功したのは、さすが。主人公一家のキャラクター設定のデフォルメ具合も、これまたさすが。冒頭から息もつかせぬ展開で、どうなるどうなると観ているうちにラストに突入。起承転結でいうと、起承転転転結と思ったらまた転結といった感じで、絵の動きはもちろんストーリーもスピード感抜群。このスピードに乗って観ていると痛快なのだが、破壊シーンが多すぎて、途中でしんどくなった。戦闘もの、破壊ものは観ていて疲れる。『スチームボーイ』『スパイダーマン2』そしてこの『Mr.インクレディブル』と、人間の作った「黒くて足がいっぱいの機械」が人間に制御できなくなって混乱を招くという図式が流行りなのだろうか。『ハウルの動く城』の城も黒くて足いっぱいだけど、あの城も反乱を起こすのか、観に行かなくては。■クレジットロールがはじまり、ようやく一息と思ったら、タイトルバックのモーショングラフィックがこれまたよくできていて見入ってしまった。『キャッチミー・イフユーキャン』のタイトルロールはCM界ではけっこう話題になったけど、それを彷彿とさせる。『Limony Snicket's...』のクレジットロールも凝っていたし、タイトルやクレジット周りまでエンターテイメントに仕立てるのが流行りだとしたら、うれしい。「(本編よりも)そういう映像に惹かれてDVD買っちゃう人もいるよね」と同僚グラフィックデザイナーの意見。
2004年01月15日(木) 谷川俊太郎さんと賢作さんの「朝のリレー」
2003年01月15日(水) ひつじの国 ひつじの年
2002年01月15日(火) ノベライズ