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2014年05月29日(木) |
【音楽】サヴァリッシュ=バイエルン国立管弦楽団管楽器奏者「王宮の花火の音楽」他。ものすごくレアです。 |
◆子供の頃から尊敬し続けたサヴァリッシュ先生が亡くなったのが去年の2月です。
小学校5年の頃からずーっと尊敬し続けた、指揮者のウォルフガング・サヴァリッシュ先生が亡くなったのは、
昨年(2013年2月22日)で、本来ならずっと特集を組みたいところでしたが、
ちょうどその少し前、2013年1月3日に母が死んだ直後で、雑事でバタバタしまして、
あまり音楽どころではありませんでしたが、サヴァリッシュ先生の追悼CDというか、
はっきりいって、大指揮者が亡くなると、レコード屋さんの稼ぎ時なんで、廃盤になっていた録音が
CDとして復活したり、というのは、よくあることです。
◆ものすごく珍しい。サヴァリッシュ先生のヘンデルしかも管楽アンサンブルなんて聴いたことがない。
追悼盤の中でもひときわ異彩を放っているのが、
ヘンデル:王宮の花火の音楽、ディヴェルティメント第46番「聖アントニー・コラール」、モーツァルト:セレナード第10番「13管楽器」より第1楽章&第7楽章
これには驚きました。バイエルン国立管弦楽団というのはサヴァリッシュ先生の手兵ですが、
このディスクだけでは無いでしょうか。弦楽器なし。
王宮の花火の音楽は、イギリスに帰化したドイツ人、ヘンデルが、
ジョージ2世から依頼を受け、たっての希望により屋外演奏用に管楽器だけということで
書いたのです。ヘンデル自身があとで、弦楽器を加えたバージョンも書いてまして、
今では(あんまり最近のプログラムで「王宮の花火の音楽」なんて見ませんが)、弦楽器も加えた
通常の管弦楽で演奏されますが、この録音、1973年、サヴァリッシュ先生は、初演当時に近付けてみようと
思ったのでしょうか。私の知る限る、サヴァリッシュ先生が管楽器と打楽器だけを振るのなんてしりません。
CDのライナーノーツによると「当時としては珍しい、オリジナル楽器を使っての演奏」とのことですが、
厳密にピリオド楽器(当時の楽器)にしてはトランペットパラパラ吹きすぎ。オーボエなどの音は古楽器に
やや近いけど、多分の古楽器おコピーのような楽器ではないか、と想像します。
「王宮の花火」の録音といったら、はっきり言ってもっと良い演奏はありますが、とにかく
今までずっと知らなかった録音が突如CD化されたのには、驚きました。
能書きはこの辺で、早速演奏を。
◆ヘンデル、ハイドン、モーツァルト。
まずはヘンデルから。王宮の花火の音楽から抜萃。
◆ヘンデル「王宮の花火の音楽」から序曲
ヘンデル:王宮の花火の音楽「序曲」
◆ヘンデル:王宮の花火の音楽 「歓喜」
ヘンデル:王宮の花火の音楽 「歓喜」
お聴きのとおりトランペットやホルンが多いので、普通のオーケストラならば
ヴァイオリン(特に、ファースト・ヴァイオリン)が担当する主旋律を20数本のオーボエが
受け持ってます。
◆ヘンデル:王宮の花火の音楽 「ファイナル・メヌエット」
ヘンデル:王宮の花火の音楽 「ファイナル・メヌエット」
これ、いいでしょ?
今の普通のオーケストラでも弦楽器を含む管楽器版をもっと演ればいいのに、
と思います。このファイナルメヌエットというのは、盛り上げやすい。
一番持ち上がったところで、シンバルなどを加えると一層、血湧き肉躍る音楽になります。
k
次はハイドンです。
ヨーゼフ・ハイドン先生が管楽器アンサンブルの為に書いた作品って初めてしりました。
雇い主のエステルハージ侯の軍楽隊の為に書いた音楽6曲の中の一曲と言われてますが、
その第一楽章だけ。楽しい音楽です。お気軽に。
◆ハイドン:ディヴェルティメント第46番変ロ長調《聖アントニー・コラール》第1楽章
ハイドン:ディヴェルティメント第46番変ロ長調《聖アントニー・コラール》第1楽章
次のモーツァルトの「グラン・パルティータ」(セレナード10番)のさきがけっぽいです。
最後はモーツァルト。
セレナード 第10番 変ロ長調 K.361 ≪グラン・パルティータ≫ というのですが、
私が、最初にこの曲のアナログレコードを買った1970年代には、「13管楽器の為のセレナーデ」と
呼ぶのが普通だった、と思います。
クラリネットとバセット・ホルン(クラリネット族の木管楽器)、オーボエ、ファゴット、ホルン、コントラファゴット
(オリジナルの指定は、弦楽器のコントラバスですが、コントラファゴットで演奏することが多いです)による合奏。
あたかも、一瞬、「オルガン?」と一番始めに聴いたときには、錯覚に陥ったほど音が融合します。
第一楽章だけ。
◆モーツァルト セレナード 第10番 変ロ長調 K.361 ≪グラン・パルティータ≫ より 第1楽章
セレナード 第10番 変ロ長調 K.361 ≪グラン・パルティータ≫ より 第1楽章
それぞれの曲に関しては、もっと良い演奏,録音があるでそうが、サヴァリッシュ先生が管楽器だけの
演奏でディスク(レコード)を残していたというのが、全く初耳で驚きなのです。
お薦めします。
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