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2013年08月09日(金) |
【音楽】「軽騎兵」序曲の名演は、少ないのです。 |
◆通俗名曲→簡単→誰でも名演、では決して、ないのです。
以前から何度も書いておりますが、今は私はトランペットを吹きませんが、
昔、個人レッスンで習い始め、しばらく吹きました。
そのきっかけになったのは、小学校の音楽教室で初めて生オーケストラの演奏で「軽騎兵序曲」を聴いて、
トランペットの音の輝きに、感動し、ときめいたからです。
ですから、この曲でトランペットが有名な旋律を最初に吹くところには、こだわりがあります。
これ↓が、その箇所のトランペットパートだけを書き出したものです。
色々聴いた結果、今のところ、最も良い録音はメータ=ウィーン・フィルのスッパ序曲集なのです。
私が、「軽騎兵」序曲の演奏で、重視するのは、あのトランペットの旋律です。
メータ=ウィーン・フィルの抜萃で。
「軽騎兵序曲」抜萃(メータ=ウィーンフィル)
この部分で多くの指揮者の解釈に、私は異を唱えたい。
多分、どの指揮者もこのトランペットの旋律は、この直後にTutti(テュッティ=総奏=オーケストラ全体の演奏)で繰り返すから、
最初に旋律を提示するトランペットの音量は抑えめにした方が、Tuttiが景気がよく響くと思うのでしょう。
◆トランペットを抑え過ぎ、「キレ」が悪い演奏が多いのです。
確かにここはトランペットは、p(ピアノ=弱く)と書かれてますが、それでトランペットの輝きが減じてはいけない。
しかし、そうなってしまっている演奏が多いのです。
カラヤンの場合。これは録音後、技術的に操作しているのでしょうが、こうなります。
カラヤン=ベルリン・フィル
舞台裏で吹いているようで音がモヤモヤしています。
今年のウィーン・フィル、ニューイヤー・コンサート。フランツ・ウェルザー=メストは全体としては良くて、
また、ニューイヤーで「軽騎兵」、というのも、初めてのような気がします(未確認)が、ちょっとこの箇所は・・・。
フランツ・ウェルザー=メスト ウィーン・フィル
音量は、まあ、いいのですが、最初のメータと比べると明らかですが、同じウィーン・フィルなのに、
これは、「ワクワク感」がありません。
我が敬愛するサヴァリッシュ先生の場合は、
サヴァリッシュ=バイエルン国立歌劇場
キレは良いのですが、音量が平坦過ぎる気がします。高揚感の予感がありません。
ユージン・オーマンディ、フィラデルフィアはどうか。
ユージン・オーマンディ、フィラデルフィア
音量も音質も良いのですが、アーティキュレーション(スタッカートとかテヌーなど、音の長さ、切り方)問題。
楽譜に黄色の線で囲みました。八分休符。スッペが、わざわざ書いているのですから、その前の音が伸びてはいけません。
また、16分音符2個に関しては、楽譜には何の指示もありませんが、そのまま、ダラーっと吹くのではなく、
軍隊の信号ラッパ風にやや詰めて吹かないと、だらしなく聞こえてしまいます。
メーター=ウィーン・フィルのディスクから。軽騎兵序曲全曲をお聴き下さい。
◆ 喜歌劇「軽騎兵」序曲
メータ、ウィーン・フィル「軽騎兵」序曲
あたり前の結論ですが、今時のクラシックマニアは見向きもしない、「ポピュラー小品」といえども、
上手い人がまともに演奏しなければ、名演にはなりません。
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