JIROの独断的日記 DiaryINDEX|past|will
◆記事:貸し出し本格化「まだ先」=日銀当座預金、初の70兆円台(時事通信 2013/5/28 21:00) 民間金融機関が日銀に預けている当座預金の残高が28日、 ◆コメント:「貸し出し本格化」が「先」になれば確実にある、とは言えません。 メディア各社が本質をわざとボカして書くので、経済に馴染みのない方には事実の本質が分かりません。 金融機関が潤沢な資金を企業への貸し出しに回す動きが本格化するのは、まだ先となりそうだ。 と書くと、先になれば、本格化するだろうといわんばかりです。 このような、「国家権力へのゴマスリ」のような事を書くべきではありません。 何十年というタイムスパンで想像したら、景気というのは波がありますから、 いくらなんでも今よりは、良くなるでしょうが、近い将来、安倍内閣の目論見(もくろみ)どおりになる、 という、確かな証拠、予兆はありません。 企業がモノやサービスを増産するのは、個人消費が活発かして、どんどん商品が売れるときですが、 最近の小売り関係の売上高を見ると、百貨店、スーパー、コンビニ、外食産業、全て前年同月比マイナスです。 今日(28日)、日本銀行が発表した、企業向けサービス価格指数(2013年4月速報)は、 前年同期比マイナス0.4パーセントでした。 デフレが止まって物価が上昇し始めるということは、日本銀行の金融政策などという小手先のオペレーションではどうしようもなく、 家計の支出(個人消費。GDP=国内総生産の3分の2を占める)が増えなければなりませんが、 安倍内閣の「3本の矢」は「家計」を想定しておらず、公共投資など一部の企業だけが儲かる需要によって景気を よくするつもりなのですが、それすら、本格的にやっていません。ただひとすら、市場に資金を供給するだけ。 アベノミクス言葉は、今年の流行語大賞になりそうな勢いですが、何も特別なことはない、古色蒼然、カビのはえたような 理屈に基づいています。 こういうことは、本当はメディアがはっきりと指摘するべきだと思います。 私は、総需要を喚起するためには、家計の可処分所得を増やすしかなく、そのために、 一時的にで構いませんから、所得税・消費税を減税すべきだとおもいますが、 ご承知のとおり、政府が、景気の回復の目途が立たない、つまり、国民の暮らしが楽になるか どうか、分からないのに、消費税を増税することにしています。 こういう点に関しては、皆さん、あまり評価していないご様子ですが、記者会見の 質疑応答を読むと、麻生太郎副総理兼財務相兼金融担当相の方が、安倍首相よりずっとまともです。 「消費税を引き上げることになっているが、引き上げる予定の時期の景気を良く見て判断するべきだ」 などと、極めて当たり前なのですが、安倍さんが言わない正論をいつも述べています。 【読者の皆様にお願い】 是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面の右下にボタンがあります。よろしく御願いいたします。
2012年05月28日(月) 【音楽】エリザベート王妃国際音楽コンクールのサイトで成田達輝氏の本選全てを見て、聴けます。天才だと思います。
JIRO
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