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JIROの独断的日記
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2012年11月26日(月) 【衆議院選挙】「戦後レジームから脱却し」なければならない、という論理が分かりません。

◆安倍晋三自民党総裁公式サイト基本政策「憲法改正」より。

安倍晋三自民党総裁の公式ホームページに総裁の基本的な思想が書かれています。

基本政策を見ると、外交教育再生憲法改正の三つが

「柱」のようです。今日は、憲法改正に関して、ごく基本的な根本的な問題を指摘します。

これは、安倍晋三氏個人への誹謗でも中傷でも無く、政治家が標榜する政策への批判であります。


◆国会議員には憲法遵守義務がありますから、憲法改正を提案すること自体、違憲です。

日本国憲法第99条を読めば明らかです。
第九十九条  天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。

今までに何度も書いたことを繰り返しますが、憲法はその本質・歴史的経緯に鑑み、大元はフランス革命とその後の人権宣言にあります。

国家権力に国家を統治させてやるが、国家が権力を濫用しないように、主権者である国民がはめた「枷」(かせ)が憲法です。

要するにリミッターです。首輪です。

そのリミッターをかけられている側、つまり国家権力、国権の最高機関である国会の構成員、国会議員が、

これを、自分達(権力の濫用を監視さえている国家)の側から変えよう、制限を甘くしようとすること自体、

憲法の本質に鑑み、許されることではないのであります。

その一番基本的なことが分かっていない時点で、
一体安倍さんは何を考えているのですか?

と、伺いたいです。


◆こういうことは、私などではなく、マスコミが世論を正しい方向に導くべきです。

「何が正しいか、考え方に違いがあるだろう」という方は、まだ、分かっていません。

憲法自体に「国会議員は、この日本国憲法を尊重し、擁護する義務を負う」という文言があるのですから、

議論の余地はありません。

それを、「国会議員の側から憲法改正をいい出すとは、けしからん」という、大手メディアを知りません。

それどころか、世論調査を平然と行っています。

これは、国会議員の違憲行為を是認しているということになります。マスコミの責任も重大です。


◆百歩譲ったとしても・・・。

前述のとおり、憲法遵守・擁護義務を憲法自体で定められている国会議員が「憲法改正」と言った段階で

既に言語道断なのですが、百歩譲って、安倍氏の言葉を読んでみます。「憲法改正」の項には、

次のように書かれています。

私は平成19年1月の内閣総理大臣施政方針演説で「戦後レジーム」からの脱却を宣言しました。

憲法を頂点とした行政システム、教育、経済、雇用、国と地方の関係、外交・安全保障などの基本的枠組みの多くが、

21世紀の時代の大きな変化についていけなくなっていることは、もはや明らかです。

戦後レジームからの脱却を成し遂げるためには憲法改正が不可欠です。

戦後レジームからの脱却という言葉がはっきりしません。

問題があれば、国会で審議すればよいのであり、それが「そもそも今の憲法に問題があるからだ」というのは

論理の飛躍です。

問題は、日本国憲法ではなく、国家権力の成員たちが自らの私利私欲を優先させていることではないか。

憲法13条は、
第十三条  すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

と規定しています。「生命・自由及び幸福追求に対する国民の権利」が国政で最優先課題なのに、

今回の選挙では、どこの政党も東日本大震災の被害者の今後の生活の保障、

とりわけ、放射能をいまだに拡散し続けている福島第一原発の処理計画を具体的に標榜していません。

また、国政選挙となると、どの政党も必ず、国会議員の定数を減らすといいますが、

国会議員は毎月、歳費129万円、文書通信交通滞在費(非課税)100万円、政党に即していたら、一度も議員立法を

手がけていなくても、毎月立法事務費が議員一人当たり月額65万円交付されます。

ボーナスは年間約720万円、その他、秘酒給与、JRは何処までも無料。飛行機も月に4回までは無料です。


国税庁が毎年、民間給与実態統計調査を行っていますが、一年通して働いている給与所得者の中で年収が200万円未満の人は

5年連続で1,000万人を超えている。主権者で納税者たる国民が所得が増えずに苦しんでいるのにそれでも真面目に収めている税金から、

国会議員は毎月、軽く300万円近い支払いを受けている。

議員定数を削減しなくても、国会議員の収入を、半額なり4分の1にすれば

国会議員の人件費は瞬間的に削減できますが、

絶対にそう言うことをいう議員はいません。

「戦後レジーム」が破綻しているとすれば、憲法云々の前に、党利党略に明け暮れている国会議員に

問題があるのではないでしょうか。

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