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2012年04月12日(木) |
「4号機燃料プール、冷却停止=配管で水漏れ20リットル―東電」←4号機燃料プールが崩壊すれば日本は |
◆記事:4号機燃料プール、冷却停止=配管で水漏れ20リットル―東電(時事通信 4月12日(木)21時21分配信)
東京電力は12日、福島第1原発4号機の使用済み燃料プールの冷却システムが
自動停止したと発表した。
停止前の同日午前11時の水温は28度で、東電は1時間に0.5度ずつ上昇するとみているが、
当面は問題はないという。
東電や経済産業省原子力安全・保安院によると、12日午後2時45分ごろ、
4号機燃料プールの冷却システムでポンプが自動停止した。調査したところ、
廃棄物処理建屋1階で、燃料プールとつながっている配管接合部から
放射性物質を含む水が約20リットル漏れているのを発見。
建屋外への流出はないという。
配管には燃料プールの冷却水が流れており、
東電は「放射性物質濃度は1ミリリットル当たり数10ベクレル」と説明している。
◆コメント:小出助教は、「4号機燃料プールが崩壊すれば日本は"おしまい"です」と前から言っています。
東電の発表の仕方は、どうしても事態を過小評価するか、若しくはミス・リーディングな表現を用いるので、
「当面問題はない」を文字通り信じてはいけない(結果的に大問題にならないとしても)。
311の直後、東電は「問題はない」「放射能漏れはない」と発表したが、実は12日には1号機から3号機まで
原子炉圧力容器が壊れ、或いは外部電源を失い、核燃料が冷却できず、メルトダウンが起きていた。
4号炉は、最近、小出裕章京都大学原子炉実験所助教が「最も心配」と言ってい問題である。
3月8日(木) テレビ朝日 モーニングバード「そもそも総研」に小出助教がVTRで出演して説明しているので
ご覧頂きたい。
小出裕章:4号機燃料プールが崩壊すれば日本は"おしまい"です
内容文字おこしは以下のとおり
(注:小出裕章 非公式まとめ
3月8日 【4号機の危機】そうなると使用済み燃料に含まれていた膨大な放射能が、なんの防壁もないここから噴き出してきてしまう小出裕章(そもそも総研)から転載)。
==以下、小出氏インタビュー部分文字おこし==
*「原発危機は続いてる」それでも再稼働は大丈夫?
ー2大政党が再稼働させようとしているが、福島第一原発事故は収束したのだろうか?−
小出「(4号機写真)見ていただいてわかるように、ここにプールがあって、
その底に使用済み燃料がたくさんたまっている。もしこれから大きな余震でも起きてここの壁が崩壊するようになれば、
プールの水が抜けてしまいますので、使用済みの燃料を冷やすことができなくなる。
そうするとどんどんまた更に溶けてしまうということになって、
使用済み燃料がたぶんすべて溶けてしまうだろうと思います。
そうなると使用済み燃料の中に含まれていた膨大な放射能が、なんの防壁もないここから噴き出してきてしまう。」
玉川「地震がいつ来るかわからないわけですけれども、(地震が)来ないうちに
(使用済み燃料を)抜き出してまあ、横にプールでも作ってですね、移せばいいんじゃないですか?」
小出「ところが、使用済み燃料を空中につり上げるようなことをすると、使用済み燃料から膨大な放射線が飛び出してきていますので、
周辺の人たちはもう死んでしまうしかないというぐらいの強い・・」
玉川「そんなに強いんですか?」
小出「そうです。」
(スタジオ玉川氏の図解。通常時の場合の燃料を移す方法について)
小出「オペレーションフロアの上に、ここになんかクレーンのようなものが見えます。
これがクレーンで、巨大な容器をつり上げたりつり下ろしたりするためのクレーンなんですが、
もうこの建屋自身がもう爆発で吹き飛んでしまっていますから、もうこのクレーンすらが使えない。
やらなければいけないことはたくさんあって、
まずは使用済み燃料プールの中に崩れ落ちてしまっているがれきなどをどけなければいけない。
そしてどけた後に、巨大な容器を沈められるように、なんらかのクレーンのようなものを現場が動かせるようにしなければいけない。
ですから外から巨大なクレーンでまあ吊るということができるでしょうから、その準備をする。
そして沈めてもうたぶん何がしか壊れているであろう使用済み燃料をその巨大な容器に入れて、
またそれを外につり上げるということをやらなければいけない。
ただそういうことを全部やろうとすると、たぶん何年という単位が必要になるだろうと。」
玉川「そしてその何年の間にこわれるような、建物を壊すような地震が来たら、それは?」
小出「おしまいです。」
玉川「おしまいですか?」
小出「はい。」
==以上でインタビュー文字おこし終わり==
だから、
「4号機の使用済み核燃料プール冷却停止」
という文字を見たら、本来、日本中が北朝鮮のミサイルよりももっと逼迫した深刻な事態として、
緊張しなければならないが、全然関心がない人が多い。4号機の核燃料まで溶けたら
東京の人間も避難しなければならないという。実際にそうなったら、物凄いパニックが起きて、
道路、鉄道、航空機、全てが使えなくなるであろうから、独身とか学生とか「身軽」な人は、
今のうちに東京から逃げた方がいい。
311の際、14の小学校、約3,000人の子供が無事に避難した「釜石の奇跡」を可能たらしめた、
群馬大学・片田敏孝教授へのダイヤモンド・オンラインのインタビュー、
首都圏に蔓延する地震不安は“知識”では拭えない 釜石市3000人の子どもを救った「避難3原則」に学べ ――片田敏孝・群馬大学大学院教授インタビュー
はひじょうに参考になるので一読を勧めるが、その中で片田教授は、次のように述べている部分がある。
人間には、「正常性の偏見」という心の特性があって、非常ベルを聞いても自分が火だるまになっている姿を想像できず、現実感を持って逃げるという行動に結びつきません。だからこそ、子どもたちには、自然に向かい合う姿勢と同時に、人間はみんな災害時はこうなるんだ、だから「最大の敵は自分だ」と教えました。防災は、敵を知り、己を知って初めてできるものなのです。
今日、福島第一原発4号炉の冷却が停止したこと。小出裕章京都大学原子炉実験所助教が、
4号炉の使用済み核燃料プールが壊れるなどして、冷却ができなくなり、使用済み核燃料が溶けたら、
「日本は終わりだろう」と述べている、ということを私はTwitterに書いたが、殆どの人は無関心だったのは、
片田教授のいわゆる「正常性の偏見」の典型ではないか、と思われる。
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