JIROの独断的日記
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2003年04月12日(土) |
「大学、病院も略奪被害…治安悪化続くバグダッド」←米英、何とかしろよ。 |
◆記事 バグダッドでは、11日も市民による政府機関や商店、病院などに対する手当たり次第の略奪が続いた。略奪者が放火したとみられる火災は、消火活動もなく放置され、12日未明まで、赤い炎が夜空を焼いた。
11日には、高級ホテルとして知られるバグダッド中心部の「ラシッド」と「マンスール」が略奪され、客室に備え付けられていたテレビやミニバーまでが持ち出されたほか、一時は火の手も上がった。バグダッド大学も被害にあったほか、共和国宮殿内のフセイン大統領の高級車が破壊された。
略奪を行っているのは、主に市北東部の貧困層が多いサダムシティーの住民。フセイン政権下で虐げられたイスラム教シーア派が多く、「フセイン政権への報復」を口に略奪に走る者もいる。
医療機関への略奪も続き、救急車さえ奪われた。国際赤十字の現地コーディネーターがAFP通信に語ったところでは、市内32か所の病院のうち、治療できるのはわずか3か所という。医者は、乱入されるのに備えてライフルを肩に治療に当たっている。
◆所感: 学生の頃、国際法の教授が、「ある国の体制は、大抵の場合歴史的必然性により成立している。他の国が、自分の国の体制と違うからといって安易にそれを批判したり、変えようとするべきではない」ということを講義で述べていたのを思い出す。今にして思えば、実に妥当な説であるとおもう。
アメリカでブッシュ政権を牛耳っているネオコン、新保守主義者たちにこの先生の講義を聞かせてやりたい。ネオコンは「中東で問題が絶えないのは、民主主義(ネオコンが民主主義と言ったときはアメリカ式民主主義=アメリカン・デモクラシーを指す)が根付いていないからであり、アメリカには中東を民主化する責任と権利がある。」という思い上がった考え方をしている。
ネオコンのお節介な信念に基づいた武力攻撃によって、フセイン政権が崩壊した結果、イラクは、無政府状態となり、以前よりもひどい国になってしまった。
アメリカとイギリスは、こういう状態を引き起こした当事者なのであるし、ネオコンの持論である「中東の民主化」を推進するつもりならば、バグダッドの治安の回復に関して責任を持つべきなのだ。ところが、治安に関わる活動をすると、自爆テロの標的になる、というので、何もしない。狡い奴らだ。
散々、他人の国を混乱させておいて、無責任極まりない。
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