JIROの独断的日記 DiaryINDEX|past|will
◆記事:ステップ2の冷温停止状態を宣言(NHK 12月16日 17時0分) 野田総理大臣は、政府の原子力災害対策本部であいさつし、東京電力福島第一原子力発電所の事故について、 ◆コメント:内閣総理大臣が見え透いたウソをついてはいけない。 NHKの記事は、更に続くのだが、最初の段落で引用を終わりにしたのは、 2011.12.01 「溶融燃料、コンクリ床浸食=格納容器内で最大65センチ―東電が推定公表・福島第1」←だから、ウソをつくなよ。 小出助教とNHK水野解説委員は、お互いに面識があるかどうか知らないが、 今の福島第一原発、少なくとも1号機のように、圧力容器が破損している状況で、 「冷温停止」もへったくれもない、という結論が完全に一致している。 小出助教は1970年から40年間、反原発を専門家の立場から訴え続けていたのに対して、 水野解説委員は、原発の可否については、公共放送の解説委員という立場があるから、 少なくともNHKで話すときは中立の立場である(あらざるを得ない)。 この立場の違う専門家が、今の福島第一に於いて冷温停止など、あり得ないのだ、 という同じ結論に達していることに着目するべきである。 水野解説委員は、野田首相が「冷温停止宣言」を発表した16日(金)23時50分から 10分間のニュース解説番組、「時事公論」に於いて、現在の福島原発は、 冷温停止とは、ほど遠い状態です。 と、はっきり言った。時事公論における発言は約1週間後に、 時論公論 | 解説委員室ブログに掲載されるだろう。 それを待たずとも、NHK科学文化部のブログ、NHK「かぶん」ブログには、 多分水野解説委員が書いたと思われる記事が既に載っている。 2011年12月16日 (金) 注水続く・・・圧力容器の温度は(福島第一原発1〜3号機) 確かにこれなら、素人にもわかる。本当に「冷温停止」なら、何故、今でも核燃料に水をかけて 冷やさなければならないのか、つじつまが合わない。 小出裕章京都大学原子炉実験所助教は、半年以上も前から、福島1号機は圧力容器が破損しただけではなくて、 圧力容器の外側の格納容器の底も穴が開いているのではないか、と言っていた。それは、 ビデオニュース・ドットコム インタビューズ (2011年05月19日) 核燃料露出の1号機は既に人類未体験ゾーンへ が会員以外の人も無料で聞ける。その主な部分を私が文字起こししたものが、 2011.12.01 「溶融燃料、コンクリ床浸食=格納容器内で最大65センチ―東電が推定公表・福島第1」←だから、ウソをつくなよ。 にあるが、「冷温停止」に関わる部分は、次の通りである。 「冷温停止」というのはですね、原子炉圧力容器がまだ、そこに形として存在してですね、 これは、4月17日に政府が「ロードマップ」(工程表)を発表し、 とにかく「冷温停止」を目標に設定した(だから、首相はそのロードマップ通りに、ことが進んでいることを 強調せねばならず、今日の「冷温停止宣言」になったのである)ことを指して、 最初から「ロードマップ」の無意味さを批判していたのである。 政府は、メルトダウンした核燃料の熱(約2,800℃に達する)で圧力容器の底には穴が開いたが、 格納容器の底にはコンクリートがあって、辛うじてその部分を熱で溶かしてはいるものの、 なんとか留まっている、と主張するが、それならば、壊れた圧力容器の上から注水し、 核燃料を冷やし、汚染した水が格納容器のさらに外側の原子炉建屋の地下に何千トンも 溜まっている、という状況が説明出来ない。 格納容器も溶かして底に穴が開いているからこそ、どんどん下に漏れているのだろう、 と考えるのが自然だ。 悪い事実こそ、全て真実を発表するべきだ。 本当は、放射能が強すぎて近づくことができないから、格納容器の底に核燃料が残っていると 政府の主張どおりだとしても、その温度を測ることができない。 圧力容器の温度計が100℃以下になっているのは、核燃料がメルトダウンして、 圧力容器にはないのだから、当たり前で、圧力容器内の温度が下がったから冷温停止だ、 というのは、全く何も意味を為さない。 福島第一原発事故が起きた後、小出助教の著書が何冊も出て、 今や一般国民は、以前より遙かに、知識を身につけているのだから、 首相の「冷温停止宣言」を文字通りに信じる人はいない。 国政の最高責任者は、状況が悪いならば、はっきり「悪い」ことを国民に説明するべきだ。 本当はどうなっているのか分からないならば、分からない、とそのまま発表すればいいのだ。 小手先のウソで国民で安心すると、本気で思っているのだとすれば、日本政府は、 随分と国民を見くびっている。一旦ウソをつくと、必ず後でつじつまが合わないことが起きるので それを誤魔化すためにされにウソの上塗りを重ねることになる。 茶番は、終わりにして頂きたい。 【読者の皆様にお願い】 是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面の右下にボタンがあります。よろしく御願いいたします。
2010年12月16日(木) ネット上では、現実世界よりも無礼に振る舞って良い、という理由はない。
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