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2011年08月13日(土) |
【音楽】クラシック・サクソフォーンってあんまり知らないでしょ? |
◆サクソフォーンはきちんと吹くと物凄く綺麗な音がします。
吹奏楽などで、「そんなこと、知っているよ」と言いたくなるでしょうが、
まあ、聞きなされ。
世の中を見渡しますと、やはりクラシックの世界というのは、
専攻する人が一番多いのは、今でもピアノですね。
ヴァイオリンもオーケストラを見るとあんなにいますけど、
習っている人は、ピアノより遙かに少ない。
それ以外、特に管楽器になると、一般には全く何も知られていない
と言っても過言ではない。
サクソフォーンは、1840年代にベルギーのアドルフ・サックスという人が
発明した楽器です。かなり新しい楽器です。
ラベルやプロコフィエフなどは、オーケストラにサクソフォーンを使っていますが、
何しろ、楽器が出来たのが西洋音楽の歴史全体からみると「最近」なので、
残念ながら、オーボエ、フルート、クラリネット、ファゴットなどは
モーツァルトや、歴史に名を残した大作曲家が作品をかいてくれましたが、
サクソフォーンには、それに匹敵するオリジナルの名曲がありません。
そして、むしろ、ジャズに使われるようになったら、それはそれでいいのですが、
この楽器の持つ、本来の美しい音をわざと壊すというか、粗い音が定着してしまいました。
クラシック・サックスというのは音楽全体から見ると非常にマイナーなのです。
だから、世の大多数の人は知りませんが、
本当は正しく吹くと、ものすごく美しい音色をもつ楽器です。
◆カナダのサックス奏者、ポール・ブロディー(Paul Brodie)のアルバムから。
などと、完全に知ったかぶり(いつものことですが)になっています。
私自身、ほとんど知らないのです。サックス奏者というとカラヤンがサックスを含む
オーケストラ曲を演奏するときに、必ず、エキストラとして呼んでいた、フランスの
ダニエル・ドゥファイエという人がいましたが、他は全くと言って良いほど、知りませんでしたが、
数年前に、ナクソス・ミュージック・ライブラリーで偶然聴いたのが
これからお聴き頂く、カナダの奏者ポール・ブローディという人です。既に故人です。
アメリカやカナダのWikipediaを読んでみたところ、「最も多くの録音を残したサックス奏者」
と言われているそうですが、余りにもマイナーなレーベルに録音しているのです。
クラシックですと、ドイツのグラモフォンとかロンドン・デッカ、あるいはSONYとかEMIとか
でかいレコード会社からCDを発表できるのとそうじゃないのとでは、歴然と差が付きますね。
以下ご紹介するのも、CDは遂に見つかりませんでした。
ClassicsOnlineというクラシックのmp3ダウンロード販売サイトで
漸く見つけました。
BRODIE, Paul / GOODMAN, Erica: Soprano Saxophone and Harp
音楽に限らずネットショップの常で、購入するには、まず無料の会員登録が必要です。
◆音楽です。チマローザ:オーボエ協奏曲、タイスの瞑想曲など。
はじめは、チマローザのオーボエ協奏曲です。最近の音楽学者の研究では、
チマローザの作品では無い、とのことですが、めんどくさいから、チマローザにします。
協奏曲だから本来、オーケストラ伴奏ですが、この録音はハープの伴奏で、
ソロ・オーボエをソプラノ・サックスで吹いています。
とにかく綺麗ですから、騙されたと思って聴いて下さい。
チマローザ:オーボエ協奏曲 (ソプラノサックスとハープ)ハ長調 第一楽章 ラルゲット
Cimarosa Oboe Concerto C Major I. Introduzione: Larghetto
悲しくて切ない・・・。
間にアレグロが入ります。やや快活(アレグロだから当たり前ですけど)。
チマローザ:オーボエ協奏曲 (ソプラノサックスとハープ) ハ長調 第二楽章 アレグロ
Cimarosa Oboe Concerto C Major II. Allegro
次がたまらないのですよ。シチリアーノ。
チマローザ:オーボエ協奏曲 (ソプラノサックスとハープ)ハ長調 第三楽章 シチリアーノ
Cimarosa Oboe Concerto C Major III. Siciliana
これは、悲しく切ないですね。何という美しい音楽だろう!と思ったので何度か
このブログでも紹介しているのですが、全然反応ないのです。まあいいや。
次。
お馴染み、ラフマニノフのヴォカリーズ。
ラフマニノフ:ヴォカリーズ
Rachmaninov 14 Songs, Op. 34: No. 14. Vocalise in E minor
これは、元は歌ですけど、何の楽器で演奏しても美しいですね。
最後です。これもお馴染み、「タイスの瞑想曲」。
マスネ:「タイスの瞑想曲」(ソプラノサックス:ポール・ブロディー、ハープ:エリカ・グッドマン)
Thais, Act II: Meditation (arr. for soprano saxophone and harp)
もう夏休みを取った方、これからの方、帰省中の方、旅行中の方、自宅でのんびりの方。
こういうの聴いてゆっくりして下さい。
それでは。
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