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2011年05月18日(水) |
「震災遺児向け育英会立ち上げ=建築家安藤氏、ノーベル賞受賞者ら」←有難いことです。 |
◆記事:震災遺児向け育英会立ち上げ=建築家安藤氏、ノーベル賞受賞者ら(時事通信 5月18日(水)16時1分配信)
東日本大震災で親を亡くした遺児を支援しようと、建築家の安藤忠雄氏やノーベル賞受賞者らが18日、
「桃・柿育英会」を立ち上げ、10年間で10億円の資金を集めると発表した。
資金は岩手、宮城、福島3県に寄付。各県教委を通じ、
来年度から遺児らが高校を卒業するまで毎月、一定額を給付するという。
安藤氏が呼び掛け、ノーベル賞受賞者の小柴昌俊氏、野依良治氏らが応じた。
発起人は、ほかに指揮者の小澤征爾氏
▽サントリーホールディングス社長の佐治信忠氏
▽ファーストリテイリング会長兼社長の柳井正氏
▽ベネッセホールディングス会長の福武総一郎氏ら。
安藤氏自身も祖母に育てられ、大学を受験できなかったといい、
「希望は自分でつくらないといけないが、最低限のことは支援したい」と力を込めた。
小柴氏は「どんなに苦しい状況でも投げ出さず、本気で取り組む姿勢が大事」と述べた。
◆コメント:素晴らしい話です。立派です。
建築家の安藤忠雄氏は、ちょうど震災が起きた今年の3月、日経の「私の履歴書」を
連載中で、震災のことにも触れていましたが、ご存知の方も多いだろうし、記事にも
書いてあるとおり、世間の常識からすると大変な「苦労人」で、大学なんか行けなかったのに、
独学で建築学を勉強し、建築士の資格も仕事をしながら、一度で合格し、世界的建築家に
なった方ですね。
また、小柴先生は言わずと知れた、2002年、ノーベル物理学賞受賞者です。
同じ年に、島津製作所の田中耕一さんが、サラリーマンでノーベル賞を受賞した方として、
評判になりました。蛇足ながら、私が時事問題の日記を本気で書き始めたのは、この頃からです。
それはさておき、小柴先生の講義は東大がその講義をネット配信していて、
「東大 学術俯瞰(ふかん)」というのですが、その第一回目で聴くことができます。
この物理の話は「宇宙と素粒子-物質はどのように作られたのか」という、難しいテーマですが、
講義の冒頭の小柴先生のお話に、私は大変感動して、かつて記事にしたことがあります。
2006年04月14日(金) 小柴先生の講義に感銘を受けました。(ココログ)
小柴先生のお話の何に感動したかというと、次の部分です。
あのね。あなた方はそう思わんかも知れないけどね。立派な学者っていうのはね、「沢山のことを知っている人」じゃないの。
「知らないことがこんなに沢山あるぞ」と言うことを痛感しているのが、立派な学者なんですよ。
上のリンク先では、私がその前後を含めて講義を文字に起こしたので、是非、お読み下さい。
さらに、後で音声も載せました。これです。
小柴先生の講義。
先生は勿論、ご自分が立派な学者だと仰っているのでは無く、学者としてあるべき姿、
学問(科学)とは、こういう態度で臨むべきものなのだ、ということを述べておられるのです。
この講義はノーベル賞の3年後、2005年に行われたものですが、何の気負いもてらいもありません。
私は安藤忠雄さんも小柴先生も大変尊敬しています。
そのお二方をはじめとする人々が、震災遺児の為の基金を創設して資金を募集する、と仰有る。
「『地震で家が潰れたから、親が死んだから、家計が厳しくなったから、学問ができない』などという世の中であってはならない。」
という、思いなのでしょう。
この方々のお気持ちは、私が直接恩恵を受けるわけでは無いけれども、
忝い(かたじけない)ことだと思います。ご立派です。
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