JIROの独断的日記 DiaryINDEX|past|will
◆米政府のトヨタ調査の裏に政治的動機−一部に行き過ぎ懸念(ブルームバーグ)(2010/02/23 14:34) 2月23日(ブルームバーグ):「政府の連中がトヨタを標的にしている」。 ◆記事:米国トヨタ販社社長「対応遅れた」と陳謝 米公聴会での冒頭証言公表(2月23日20時8分配信 産経新聞) トヨタ自動車は23日、大量リコール(回収・無償修理)問題をめぐる米下院エネルギー・商業委員会で ◆コメント:少なくともABS(アンチロック・ブレーキ・システム)は「欠陥」(=プラグラムの作動ミス)ではない。 話を一番最初のプリウスの「ブレーキの利きが悪い」問題に絞る(急加速、その他に関しては勉強中なので)。 「新型プリウスのブレーキの利きが悪く、制動距離が長くなる」 という、アメリカの一部顧客の苦情から、ついにはリコールにまで発展してしまった事実だけを見て、 新型プリウスはブレーキに不具合の有る欠陥車らしい と思い込んでしまったが(少なくとも、骨の髄から文科系人間の私は、恥ずかしながら、そう思った)、 そういうこと(新型プリウスのブレーキ・システム設計上の間違い)ではないようだ。 広告収入に依存していない、ビデオニュース・ドットコム インターネット放送局を見た。 トヨタプリウスのリコールはあれでよかったのか スポンサーに依存していないと言っても、一つのメディアの主張「だけ」で全てを判断するべきではないけれども、 日本の大手メディアがきちんと取りあげないことを、ビデオニュース・ドットコムは放送してくれるので非常に参考になる。 2月13日時点の放送ではもっぱらプリウスのブレーキ問題を取りあげているが、基礎的なことは、専門家の説明による丁寧な説明で、 一般人にも理解出来るし、理解しておくことが必要である。 まず、ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)とはどういうものか。 東京大学工学部 産業機械工学専攻、鎌田実教授へのインタビューの音声をそのまま載せる。 敢えて音声のまま載せるのは、文字に起こすと、私による意図的な「編集」が可能になってしまうからである。 東京大学工学部 産業機械工学専攻、鎌田実教授へのインタビュー 鎌田実教授へのインタビュー(ABSの説明) なるほど。ABSは、私の世代以上の方なら分かるだろうが、自動車教習所では、ブレーキをかけるときは、 「踏んでは放し」を繰り返す「ポンピング・ブレーキ」が義務だったが、あれをものすごい勢いで機械が自動的に やるのがABSだと。制動距離を縮めるためではなく、フルブレーキをかけた際に車輪がロック(回転停止)したら、 雪道などでは、ハンドルがきかなくなり、クルマは直進してしまう。それを防ぐため、制動距離が延びても、 ハンドルによる車体のコントロールを可能な状態に保ち、事故を回避するのを目的とする装置である。 繰り返すがABS=制動距離を短くするための装置ではない。 そして一度ABSが作動した後は、ブレーキの設定を「わざと」少し下げている。だから、「利き」が悪いように感じる。 (音声を聴けば分かることだが、自分の頭を整理するために敢えて文字にしている)。 ここが素人は分からない。マスコミも解説しない。 このため、リコールされたプリウス=欠陥車の印象が形成されてしまった。 更に、「失敗学」の創設者である、畑村洋太郎工学院大学教授(東京大学名誉教授)ほか、 国交省リコール検討会のメンバー、名城大学、郷原教授らが2月9日に緊急記者会見を開いた。 記者会見の、プリウス問題に関わる「サワリ」の部分を聴いて頂く。 畑村洋太郎工学院大学教授、郷原名城大学教授の説明。 トヨタ製品では、この他スロットル(アクセル)ペダルが戻らなくなるレクサスの問題も起きているが、 冒頭に書いた通り、今日は新型プリウスの「ブレーキ」不具合問題をとりあげた。 必要かつ十分な情報を提供せずに、不当に「トヨタが悪事を働いた」ように報じているアメリカばかりか、 日本のマスコミにも、「本当は何があったのか」「本当は何が問題なのか」を正しく報じる、本来の職務を 全うして頂きたい。 【読者の皆様にお願い】 是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面の右下にボタンがあります。よろしく御願いいたします。
2009年02月23日(月) 「銀行資本増強の用意=経営への関与強化も−米政府が緊急声明」←シティとか、さっさと国有化したら?
JIRO
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