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2007年02月23日(金) |
今日(2月23日)はヘンデル(1685〜1759)の誕生日で、エルガー(1857〜1934)の命日なのです。 |
◆「年表を見ていると、偶然が意外なほど多くて面白い」という話は、実は何度も書いたのですが・・
過去の自分の日記を調べてみたら、「年表を見て偶然気が付いたが」という話を随分書いています。
いささか、マンネリですが、お付き合いいただければ幸甚です。
今日の本題に入る前に、この「偶然シリーズ」で、今日とは何の関係もないのですが、
書き損ねて悔しいのがあるので、書いておきます。
1月5日です。偶然にも3人の非常に有名なピアニストの誕生日でした。
ポリーニ、ブレンデル、ミケランジェリ。
「それがどうした?」と言われると、困ります。「偶然だなあ・・・」ということです。
はい。この話は、以上。完了。おしまい。それだけ。
さて、「今日の偶然」は、2月23日が、イギリスを代表する作曲家二人、
ヘンデル(1685〜1759) の誕生日であり、エルガー(1857〜1934) の命日だ、ということです。
この偶然で面白いのは、イギリスの作曲家で有名な人が殆どいない為です。
数少ない英国の有名な二人の作曲家の誕生日と命日が同じ日だからです。
それがどうした?と言われても困るのですね。それだけのことです。
ところで、厳密に言うとヘンデルはイギリスに帰化したドイツ人で、純粋なイギリス人ではありません。
エルガーの前は、長い間大作曲家が誕生しない空白期間だったのです。
前は誰だったかというと、パーセル(1659‐1695)です。
◆本題(誕生日、命日)から外れますが、パーセルを聴いていただきます。
今日が誕生日でも命日でもないのですが、
英国の作曲家で今も名前が知られている一番古い人、ということで、パーセルを少し。
パーセルの「アブデラザール組曲」の「ロンド」。聴いたこと、あると思いますよ。
20世紀になってからブリテンが「青少年のための管弦楽入門」という曲の主題に使ったメロディーです。学校の「音楽」の時間に聞かされませんでしたか?
いつも恐縮です。ココログへのリンクです。
演奏はベルリン・フィルのブラスアンサンブルでした。
この曲、いいですよね。何か荘厳なものを感じますね。
バッハはパーセルより26年あとに生まれた人ですが、バッハは勿論「音楽の父」ですけど、雰囲気が違う。
今、「荘厳」という言葉を使ったばかりですが、もう少し、親しみやすいパーセルを。
「トランペット・テューン」という曲。
演奏は今はもう存在しないフィリップジョーンズ・ブラス・アンサンブル、という英国の金管楽器のアンサンブル(合奏)です。
ココログへのリンクです。
うーん。何とも懐かしい響き。
さて、今日は盛りだくさんなので、次に行きます。
◆150年の空白の後に登場したエルガー
実を言うと、エルガーのことは良く知らないのです。
行進曲「威風堂々」第1番(4番ぐらいまで書いているのですが、1番だけが傑作です)は、
多分どなたもお聴きになったことがあるでしょう。特に行進曲の中間に奏されるトリオという、静かな部分のメロディー。
この部分に日本のポップスの歌手が歌詞を付けて歌っているのを聴いたことがありますが、
これはやはり、まず、オーケストラで聴くものです。「英国の第二の国歌」と言われています。
ココログへのリンクです。
これは確かに名曲ですね。トリオのメロディーには英国でもちゃんと歌詞が作られています。
英国の夏の音楽祭、プロムズ(Proms=プロムナード・コンサート)というのがあります。
世界中から一流オーケストラを呼び、ロイヤル・アルバートホールというところで、8月いっぱい行われますが、
最終日(プロムズ・ファイナル)は、どんちゃん騒ぎになります。
最後に観客が全員で「威風堂々」を歌います。外国人の私ですら、感動しました。
ただ、エルガーで忘れてはならないのはもう一曲、ピアノの小品ですが、バイオリンやチェロなどもしばしば演奏する、「愛の挨拶」という曲があります。
昨夜、なにかテレビドラマで流れていましたが、ヘタクソでした(ドラマの筋を知らないので、わざとそういう設定にしたのかどうか分からないのです)。
あれじゃ、エルガーが気の毒なので、ギトリスという、極めて個性的なバイオリニストの演奏を聴いて頂きます。
ココログへのリンクです。
お分かりになったでしょうか?常にテンポが変化しています。二拍(小節じゃないですよ)続けて同じテンポと言うことがない。
イヴリー・ギトリスというこのバイオリニストにとっては、これが自然な歌い方なのでしょう。決して奇を衒っているのではない。
私はこの人の演奏を、東京駅の構内(丸の内北口のドームになっているところ)で一時期行われていた「駅コン」(駅のコンサート)で聴かせて頂きました。
その時、まず、大変有名なバイオリニストなのに、あんな条件でリサイタルを引き受けてくれるとは何と寛大な人なのだ、と感心したこと。
そして実際の演奏では、屋外での演奏(屋根はありますけど)にも関わらず、バイオリンがものすごく鳴っていて、
20メートルぐらい離れた私のところまでビンビン、美しい音が通ってきたのに驚きました。
◆時代が前後しますが、最後にヘンデルを聴いて下さい。
どうして、時系列にしなかったかというと、ヘンデルが一番華やかだからです。
この順番が一番盛り上がる(夜中に盛り上がってもダメでしょうか?明日の朝でもいいですけど)と思ったからです。
ヘンデルは1685年生まれで、ヨハン・セバスチャン・バッハと同い年です。
バッハよりも、世間の評価がワンランク下がるように見受けられるのですが、
私はヘンデルはバッハに優るとも劣らない大作曲家だと思います。
ヘンデルの作品でしか聴けない音、響き、が確かにあります。バッハの荘厳さは、勿論すごい。
同時にヘンデルの明朗さ、輝かしさ、爽やかさ、は300年の時を隔て、東洋人の我々の心を揺さぶります。
ものすごい才能だと思います。
まず、「シバの女王の入城」という作品です。
ココログへのリンクです。
オルフェウス室内管弦楽団という、アメリカの団体で指揮者を置かない合奏団。
この頃聴かないけど、どうしているのでしょうか。
最後は「王宮の花火の音楽」(Royal Fireworks)から「歓喜」という短い曲です。
演奏は再びフィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブルです。
ココログへのリンクです。
フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブルというのは、私と同年配でラッパを吹いた方々は皆懐かしい。
それまで、金管楽器だけのアンサンブル。しかも、このように高度に音楽的に洗練された、
弦楽四重奏などと同じ程度の高い音楽性を持つ団体、演奏を聴いたことがなかったのです。
皆、楽譜買ってきて(もう少し易しい曲だけど・・)一生懸命練習したよね?
そういうノスタルジーがあるのです。
お付き合い頂き、ありがとうございました。
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