JIROの独断的日記 DiaryINDEX|past|will
◆ショート・ノーティス(直前のお知らせ)で申し訳ないですが、毎年のことながら。 日本音楽コンクール、通称毎コンがどんなものか、は、過去何度も綴りました。 ◆作曲、ピアノ、バイオリン、声楽、クラリネット、トランペット部門があります。 作曲、ピアノ、バイオリン、声楽、は毎年必ずありますが、管楽器やチェロは毎年変わります。 トランペットなんて、誰が一位になっても、どうでもいいよ。 という一言が見られ、トランペットを愛する私は非常に傷つきました(いい年して女子高生みたいなことを書きますが)。 どうでも良くないっ! ◆トランペット部門・クラリネット部門を聴いて下さい。 クラリネットに関しては、ド素人なのですが、本選課題曲フランセ:クラリネット協奏曲 [トランス・アトランティック版] は、 最も演奏が困難なクラリネット協奏曲 と言われているそうです。既にとっくに審査結果は発表されているので書きますが、 クラリネット部門1位の田中香織さんはご自分のサイトをお持ちで、 そちらでフランセの第四楽章を(他の曲も)聴かせていただけます。 トランペット部門の本選課題曲のひとつは、ジョリヴェという20世紀のフランスの作曲家の コンチェルティーノ(小協奏曲)技術的には困難を極めますが、聴いていて面白くも何ともありません。 ただ、プロのトランペット吹きになるためには、こういうのも吹けなければならないのでしょう。 ジョリヴェに関しては私はこれ以上書きません。 ハイドンのトランペット協奏曲はトランペット吹きにとって宝物で、あだやおろそかにはできません。 私は今までに何百回聴いたか分からない。色々な人の演奏で。 もう時間がありません。若い人、上手いです。私が子どもの頃、トランペットは日本人は永久にヘタクソなのではないか、 と思われましたが、今や、随分と上手いので驚きました。 ただ、本当に上手い演奏を予め知っておいていただく必要がある。 どうしても無視できないのは、神様、モーリスアンドレです。これは、全盛期の演奏ではないと思いますが、お聴き下さい。 ハイドンのスコアでは、オーケストラによる前奏が始まってまもなく、ソロ・トランペットが吹くことになっていますが、 楽譜の版が違うのか、モーリスアンドレが意図的に無視しているのか、ここは、アンドレは吹きません。 モーリス・アンドレ(Trp.)ハイドン:トランペット協奏曲 変ホ長調 より、第一楽章。 アンドレ:ハイドン、第一楽章。 その弟子の一人に、アメリカ人のロルフ・スメドヴィック(ROLF SMEDVIG)という人がいる。 この人は、音が如何にも「アメリカのトランペット」ですが、見事です。 カデンツァは師匠のそれの応用というか発展というか、とにかく意識していることが分かります。 お聴き下さい。 ロルフ・スメドヴィックによる、ハイドン:トランペット協奏曲 変ホ長調 より、第一楽章。 スメドヴィック ハイドン 第一楽章 もう一人。今は指揮者ですが、元々NYフィルの副首席だった、ジェラード・シュワルツ(Gerard Schwarz)という人の演奏。 序奏部から派手に吹いていますが、音楽性とテクニックを併せ持つ人。指揮者になったのがもったいないように思います。 ジェラード・シュワルツによる、ハイドン:トランペット協奏曲 変ホ長調 より、第一楽章。 ジェラード・シュワルツ ハイドン 第一楽章 最後に。これは貴重ですね。1948年から半世紀もシカゴ交響楽団の首席トランペットを務めた、 クラシック・オーケストラ・トランペット奏者の伝説的存在、ハドルフ・ハーセス氏が、アバド=シカゴ交響楽団の 伴奏で演奏したものです。1921(大正10)年生まれで、これを演奏したのは1985年ですから、64歳ということになります。 「絶対、間違えない」ので有名な人です。 アドルフ・ハーセスによる、ハイドン:トランペット協奏曲 変ホ長調 より、第一楽章。 ハーセス ハイドン 第一楽章 うわ、あと30分か。昨夜無理にでもアップしておけば良かったのですが、 もう遅いですね。しかし、毎コンとは別に、これら名手による、「ハイドンのトランペット協奏曲」を聞きくらべて下さい。 音楽が続きますが、次回は、モーツァルト(12月5日が命日でした)第2弾の予定です。 【読者の皆様にお願い】 是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面の右下にボタンがあります。よろしく御願いいたします。
2008年12月10日(水) 「裁判員制度 精神的フォローは誰が?」←NHKスペシャル、見ました?
JIRO
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