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2008年09月02日(火) |
【翻訳】大きな変化は無いだろう(英:フィナンシャル・タイムズ 9月1日付社説) |
◆【社説】日本に大きな変化は起きないであろう。
(原文URL:http://www.ft.com/cms/s/0/69a4c4f2-7851-11dd-acc3-0000779fd18c.html)
日本の福田康夫内閣総理大臣の辞任は、劇的だったが、その影響は大したものではないだろう。
福田氏は昨年首相になったばかりで、それは、安倍晋三前首相の突然の辞任の結果だった。
福田首相の辞任により、後継総裁が選出されるだろうが、日本政府は状況の変化を出来るだけ小さくしようとしている。
日本の政治は安定したゲームだ。福田首相率いる自民党は、かつて強大な勢力であった農業団体や、公務員、
そして財界に指示された、優勢な政治勢力である。
自民党が政権を手放したことは1955年以来、たったの11ヶ月だけである。
しかもそれは党内の揉め事に端を発したのであり、政党間の勝負に負けた訳ではない。
自民党政権の政治選択は、強大かつ保守的な官僚組織により、限られたものとなっている。
しかし、これは必ずしも悪いことではない。日本は見事に上手く運営されている国家だ。
他国の政治家達は皆、日本の公的サービスや整ったインフラ、低い犯罪率をうらやんでいる。
確かに、日本は必要な構造改革を進めるのが遅い。日本人は、劇的な変化を遂げるために、
ときどき、力強いリーダーを必要とするのである。 構造改革を強調した小泉純一郎元首相が、
大衆から並外れた支持を得たときが、その端的な例である。
しかし、福田首相が抱え込んでいる問題のタネを播いたのが、小泉氏であることも事実だ。
そして、福田内閣の支持率は下がり続けていたのである。
自民党は昨年の参議院選挙で敗北し、重要法案を可決できなくなっていた。こうして「改革」
はストップした。
福田首相は、自民党内の派閥抗争による分裂、それに伴う党の支持率低下の犠牲者である。
そして、今や日本経済は後退局面に入り、物価は上昇し、賃金は減少を続けている。これに対して
福田首相は何も対策を打ち出せず、このままでは次の総選挙で自民党が負けることが明らかになってしまった。
内閣改造も中途半端であった。福田内閣総理大臣は次の総選挙で、民主党に屈辱的大敗を喫することを
避けるために官邸を去ろうとしているのである。
しかしながら首相は、党内の体制は変わらないであろうと考えている。彼の考えは正しい。
福田首相と、後継者と目されている麻生太郎氏との唯一の違いは、外交政策に関してである。
麻生氏の方がタカ派なのだ。
福田首相の(辞任の)決断は、多分、正しい。自民党が次の総選挙で勝つ見込みがあるとすれば、
よりカリスマ性のあるリーダーを必要とするだろう。だが、党首の交替は新しい政策を意味しない。
今までと変わらないだろう。
変化が起きるためには劇的な出来事が必要だ。政権の交代である。
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