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JIROの独断的日記
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2008年07月26日(土) 「6月の消費者物価、1.9%上昇=ガソリン、食料品の値上げ響く」←前年同月比+1.9%というのは、日銀、頭が痛いのです。

◆記事:6月の消費者物価、1.9%上昇=ガソリン、食料品の値上げ響く(7月25日8時45分配信 時事通信)

総務省が25日発表した6月の全国消費者物価指数(CPI、2005年=100)は、

価格変動の大きい生鮮食品を除く総合指数が102.0と前年同月比1.9%上昇し、9カ月連続のプラスとなった。

ガソリン価格の高騰や、穀物価格上昇に伴う食品の値上げが影響した。

上昇幅は前月から0.4ポイント拡大し、消費税引き上げの影響が残っていた1998年1月(2.0%)以来、10年5カ月ぶりの高水準。

消費税率の引き上げが影響した時期(97年4月-98年3月)を除くと92年12月以来15年半ぶりの上昇となった。

暫定税率失効でガソリン代が一時安くなった4月を除き、上昇幅は年初から拡大し続けており、消費者心理に悪影響を及ぼしそうだ。


◆コメント:原油高の影響でインフレ気味なので金利を上げたいところですが、景気が悪いから上げられないのです。

金曜日に総務省の統計局から6月の消費者物価指数が発表されました。前年同月比+1.9%でした。

これは、記事に書いてあるとおり、消費税引き上げの時期を差し引いて考えると、15年半ぶりの上昇率です。

しかも、消費者物価指数は9ヶ月連続して上昇しています。

たったの1.9%と感じますが、物価というのは色々なモノ・サービス全体の値段のことです。

油断していると、抑えが効かなくなります。抑える為には、日本銀行が金利を引き上げて、

世の中の人々や会社がお金を借りにくくします。経済活動を抑制するのです。


前回、金融引き締め政策がとられたのは2年前です。

日本は、バブル崩壊後、長い不況が続き、10年もの長い間、日銀は「ゼロ金利政策」を続けてきました。

しかし、漸く景気回復の傾向が顕著になったので、一昨年(2006年)7月の金融政策決定会合で、ゼロ金利政策を解除して、

無担保コールレート(オーバーナイト物)を、0.25%前後で推移するよう促す。

に変更しました。これだけのことか、と思いがちですが、金融政策委員会のメンバーのプレッシャーはすごかったと思います。

これで、また景気が悪くなったら責任を問われるのですから。


今回は、さらに頭が痛いと思います。

2年前、ゼロ金利政策を解除するときに、目安としていたのは、

消費者物価指数の上昇率が0%〜2.0%で推移している限り、という条件だったのです。今月1.9%でしょう?

前の約束を杓子定規に守るならば、次に2%を超えたら、日銀は利上げしなければならないのです。

普通、物価が上がっているときは、経済活動も拡大している、つまり景気が良い時なのです。

ところが今、日本の景気はとても悪い。個人消費が伸びません。ということは、モノを作っている会社も、

儲かりません。儲からないから、給料を増やせません。給料が増えないから消費者はますます、財布の紐を固くします。

悪循環です。


こういう時に金利を引き上げたら、企業も個人もお金を借りにくくなりますから、余計に景気を冷やしてしまう。

でも、物価上昇率の速さも見逃せない。

これは、先日も書きましたが、原油高とそれに伴う原材料の値段が高騰しているからです。

国内だけではどうしようもない問題だけに、頭が痛いのです。

原油の値段が高いのは、急に油田が枯渇したわけじゃなく、原油で投機を行っている海外のファンドの所為です。

これを取り締まろうという動きが出ています。26日、次のようなニュースがありました。
◆記事:原油相場操縦で訴追 米商品先物委 オランダ社と幹部(7月26日8時3分配信 産経新聞)

【ワシントン=渡辺浩生】米商品先物取引委員会(CFTC)は24日、

ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)の原油などの先物取引で違法な相場操縦を行ったとして、

オランダに本拠を置く商品取引ファンドとその幹部らを訴追したと発表した。

訴追されたのは、オランダのファンド会社オプティバー・ホールディングと子会社2社、

それにオプティバー社の最高経営責任者、トレーダーら3人。

CFTCによると、昨年3月の11日間で、NYMEXの原油、ガソリン、天然ガスの先物取引をめぐり19件の相場操縦を企て、

うち5件で実際に価格を不当に上げ下げした結果、約100万ドル(約1億600万円)の利益を得た。

また、同社は相場操縦の企てを隠すため、NYMEXの調査に虚偽の報告を行ったとしている。

これは、原油相場に限らず、日本の株式市場などでも時々証券取引法違反で捕まる「違法行為」ですが、

そうではなくて、米商品先物取引委員会(CFTC)や議会には、原油の投機的取引そのものを規制しようという

動きがあるようです。早くして頂きたいものです。

最近、何度も同じ事を書きますが、この種の人たちのために、世界の庶民や企業が困っているのですから、

国家権力が強調して介入・規制しても構わないと思います。

いくら自由主義経済・市場経済といったって、分別をわきまえない人には、それなりの対処が必要です。

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