外国為替証拠金取引
JIROの独断的日記
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2008年07月04日(金) 「<金融庁>処分発動3分の2に減少 07年度」←そろそろ「ノーパンしゃぶしゃぶ」トラウマから解放されたかな?

記事:<金融庁>処分発動3分の2に減少 07年度(7月4日22時1分配信 毎日新聞)

金融庁が07事務年度(07年7月〜08年6月)に、金融機関などに発動した行政処分の件数が80件と、

06年度(129件)の約3分の2にとどまったことが4日、分かった。

業務停止命令などを連発して金融業界から「行政処分庁」の異名を取った金融庁だが、

昨夏以降、金融機関の自主的な経営改善努力を引き出す行政手法に転換。行政処分の減少はこの方針を反映した形だ。

同庁の行政処分件数はピークの05年度(253件)を境に07事務年度まで2年連続の減少。

なかでも預金取扱金融機関で07年度に内部管理の不備などを理由に業務改善命令や業務停止命令を発動された

地銀や信金・信組は15行と、前年度(33件)の半数以下だった。

一方、外国為替証拠金取引(FX)業者や投資顧問業者などの金融商品を扱う業者への行政処分は急増しており、全体の半数以上を占めた。


◆コメント:漸く「ノーパンしゃぶしゃぶトラウマ」から解放されたかな?

金融庁が行っている検査は昔は財務省(旧大蔵省)銀行局がやっていた。

しかし、昔は馴れ合いがひどく、大蔵省の側から銀行に露骨に接待の要求をして、

その替わりに検査に手心を加える、という悪習が常態化していた。その究極の醜態が「ノーパンしゃぶしゃぶ」接待であった

(尤もこれは大蔵省だけでは無く、殆どの中央官庁の事務次官クラスが監督下にある企業に「連れて行け」とねだった)。



大蔵省と銀行の癒着が週刊誌にすっぱ抜かれ、天下の大蔵役人が収賄(しかも、恥ずかしいノーパンしゃぶしゃぶ)で検挙された。

贈賄した銀行側からも逮捕される者(MOF担=モフたん。Ministry of Finance担当者)が続出した。

そのとき、大蔵側からの要求を一番ベラベラ喋ったのが、旧三和銀行(現東京三菱UFJの一部)だったらしい。

大蔵省の役人からは自殺者まで出た(それぐらいで自殺するな、と言いたい)。



以後、銀行の検査は独立した機関が実施するべきだ、というので、10年前に金融庁の前身、金融監督庁が出来た。

とはいっても、銀行の検査を出来る知識のある役人は限られているから、多くは大蔵省の役人が移っただけだった。

役人は銀行から接待を受けることには懲りた。世間から白い目で見られていることを知っていたから、今度は矢鱈と銀行に厳しくした。

だから、「金融処分庁」状態になったといっても(それだけが理由ではないが)過言ではない。



特にバブル崩壊後の不良債権について、金融庁の追及は極めて厳しかった。

とりわけノーパンしゃぶしゃぶのことを検察にベラベラと喋った旧三和銀行への怨みはすごかった(元はと言えば役人側から要求したくせに)。

三和は東海銀行と合併してUFJ銀行になっていたが、金融庁から目の敵にされていることは知っていた。

そこで、2003年の金融庁検査の際に、不良債権に関する資料を隠蔽し、しかもそれがばれてしまったのである。

不良債権が多いと、貸倒引当金を積みます必要があり、そのためには自己資本を取り崩す。

国際業務を営む銀行は自己資本が8パーセント以上に達していないと、公邸資金を注入されて国有化されてしまう。

匿していた貸出先のリストを金融庁が調べたら不良債権がどんどん増えていった。いじめ抜かれたといっていい

(なお、この経緯はウィキペディアのUFJ銀行に詳しい)。

UFJは「このままでは国有化だ。それぐらいなら三菱東京と合併したほうが良い」と判断した。

今、東京三菱UFJという銀行が誕生した裏にはそういう事情がある。 実に下らない。

記事には金融機関の自主的な経営改善努力を引き出す行政手法に転換、などときれい事しか書いていないが、

実際はこれほど下らない背景があるのだ。

金融庁はようやく、10年前の怨みを果たした気分になったのだろう。

行政処分件数が少なくなった、とはそういうことだ。

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