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JIROの独断的日記
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2007年07月04日(水) 7月6日は、アシュケナージ(ピアニスト・指揮者)の誕生日。モーツァルトピアノ協奏曲第23番/お薦めCD

◆アシュケナージは、今N響の指揮者(音楽監督)ですが、元来ピアニストです。

7月6日は、現在N響の音楽監督(指揮者)をしていますが、元々はピアニストとして世界第一級の名人、

ウラディーミル・アシュケナージと云う人の70回目の誕生日です。ソ連から亡命した人ですが、

経歴などはウィキペディアか、ちゃんとした辞典か、とにかくネットでいくらでも調べられますから、

興味のある方は調べて下さい。私は音楽家の経歴やプライベートなことにはあまり関心がないのです。

音楽家は音楽で評価すればいいのです。


◆アシュケナージは、世界の三大コンクールの全てで優勝か2位を獲得しているのです。

アシュケナージは、1937年生まれ(だから今日で70歳)です。

先日、「コンクールの結果が全てではない」と書きましたが、分かりやすいので書いておきます。

1955年 ショパンコンクール2位、

1956年 エリザベート王妃国際音楽コンクールで第1位

1962年 チャイコフスキーコンクール1位。


つまり、世界の三大コンクールの全てで優勝か2位を獲得しているのです。

コンクールで上位に入賞した人が、その後必ず世界的ソリストになるとは限りませんが、

アシュケナージは、ピアニストとして大輪の花を咲かせました。押しも押されもしない巨匠です。


◆私はアシュケナージのCDを聴いて、ようやく「ピアノの音の美しさ」を知りました。

私は常々書いておりますが、若い頃はもっぱらオーケストラが好きでしたが、ピアノにはあまり興味が無かったのです。

どうも、音色が気に入らなかったようです。

ピアノは、敢えて強引に書くならば、打楽器の一種です。

鋼鉄で出来た2トンもの張力で張ったピアノ線を、鍵盤と連動するハンマーで叩いて音をだすのです。

このため、ガンガン・キンキンした音になりやすい。

弦や管のように音を長く伸ばせない。ビブラートもかけられない。

音に魅力を覚えなかったのです。



しかし、アシュケナージが弾いたモーツァルトのピアノ協奏曲のレコードを聴いて、その音のあまりの美しさに驚嘆しました。

アシュケナージは、他の名ピアニスト同様、大変な技巧(テクニック)を持っていますが、彼のもう一つの魅力は、音色です。

何とも言えず柔らかい、丸みを帯びた音ですが、決してタッチが曖昧なのではなくて、音の粒はひとつひとつ、極めて明瞭です。

音の芯の周りを美しい光が包み込んでいるような気がします。


◆ショパンも良いのですが、モーツァルトのコンチェルトにします

アシュケナージは、ショパンの全作品をレコーディングするという大仕事をとっくに済ませていて、これも絶品なのです。

ただ、極めて私の個人的な思い入れなのですが、最初にアシュケナージを知り、ピアノの音の美しさに目覚めたのが、

先に述べたとおり、モーツァルトのピアノ協奏曲だったので、これをお聴かせしたいのです。

ピアノ協奏曲第23番、イ長調。K.488より、第一楽章です。ピアノは2分12秒あたりで、出てきます。



ダウンロード MozartPianoConcerto231st.mp3 (10642.4K)



如何でしょうか。

私は、この曲を色々なピアニストの演奏で聴いてみましたが、これ以上美しい演奏は聴いたことがありません。

(勿論、好みの問題だと思います)。


◆お薦めCD

お薦めCDは、この23番と最後のピアノ協奏曲、第27番をカップリングした、この一枚です。

良ければ、二曲ともに、全曲を聴いてみて下さい。

因みにアシュケナージはモーツァルトのピアノ協奏曲全曲を録音しています。

それでは。この辺で。



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