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2008年06月30日(月) |
「四川大地震:最大の避難所閉鎖」「貴州で数万人の暴動」「四川大地震:核物質処理に特殊部隊投入」←オリンピック、出来るの? |
◆記事1:四川大地震:最大の避難所閉鎖 全被災者に支援行き届かず
中国・四川大地震の後、最大の避難所としてピーク時には約4万人の被災者が身を寄せていた綿陽市の九洲体育館が29日、閉鎖された。
地震発生から49日が過ぎ、仮設住宅の建設が進むが、すべての被災者に支援が行き届いているとは言えない状態だ。
九洲体育館には、甚大な被害が出た北川県などから被災者が避難していたが、
自宅に近い避難所や親類の家に移るなどして数も減っていた。
体育館外周の軒下などに約1400人が最後まで残っていたが、北川県に隣接する安県の仮設住宅に入居するか、
2000元(約3万円)の現金とテントを受け取って自力で住む場所を探すかの選択を迫られた。
体育館から近隣の避難所に移り、テント暮らしを始めた女性(38)は「北川県の自宅には戻れず、仕事も見つからない」と嘆息。
「避難所を出る時に世帯に一つテントをもらえたが、数が足りずに現金を渡されただけの人もいた」と話した。
◆記事2:中国:貴州で数万人の暴動 当局の発砲で1人死亡(毎日新聞 2008年6月30日 10時36分)
29日付の香港紙、明報などによると、中国貴州省甕安(おうあん)県で28日午後、
15歳の少女に対する強姦(ごうかん)殺人事件をめぐり、地元公安局の事件処理に不満を持った
住民らの抗議が数万人規模の暴動に発展し、鎮圧に当たった当局側の発砲で1人が死亡した。
中国国営通信、新華社も29日、暴動が起きた事実を伝えた。
チベット暴動に続き大規模な混乱が起きたことで、北京五輪開催を8月に控えた中国社会の不安定ぶりが露呈する形となった。
胡錦濤指導部はこれらの動きを実力で抑え込む構えとみられる。
3月にはチベット自治区などで暴動が起きたが、香港の人権団体、中国人権民主化運動ニュースセンターは
今回の暴動を、今年中国で起きた暴動としては最大規模と指摘した。
明報や同センターによると、今月下旬に起きた強姦殺人事件で、公安局が逮捕した容疑者数人を釈放したことに対し、
徹底捜査を求める親族や少女の同級生が28日、公安局を訪れ抗議。多くの住民が加わり暴動になった。
容疑者の中には公安局幹部の親族が含まれていたという。
暴動では公安局の建物やパトカーが放火された。29日未明まで続き、
鎮圧のため1500人以上の武装警察官や警察官を動員。約150人が負傷し、
住民200人以上が当局に拘束された。
◆記事3:四川大地震:核物質処理に特殊部隊投入 中国軍 (毎日新聞 2008年6月28日 20時16分)
中国人民解放軍は28日までに、四川大地震の被災地に、核・化学物質の処理にあたる特殊部隊員
2746人を投入したことを明らかにした。華僑向け通信社、中国新聞社が伝えた。
特殊部隊は、被災したセメント工場から有害な放射性物質コバルト60を回収。
また化学工場からのアンモニア、塩酸漏出事故などの処理に当たり、「被災住民に対する脅威を取り除いた」(軍当局)としている。
特殊部隊は、核・化学物質処理の特殊技術を習得している人材を全軍から選抜したという。
◆コメント:これだけ、不安定な国で、安全にオリンピックが出来るのだろうか。
四川省の大地震の後処理は悲惨である。
まだ、瓦礫は片付いてもいないし、仮設住宅なんて数えるほど。焼け石に水。
なのに、記事1を見ると、中国政府は避難所を閉鎖して、出ていけ、と言うのである。
テレビを見て驚いたのだが、仮設住宅を組み立てる専門家が大量にやってきて組み立てるのかと思ったら、
そうではなくて、建材をドサッと置いて、後は被災者に「お前ら、自分で作れ」というのである。
そんなこと慣れた人じゃなければ出来ないでしょう?
お年寄りなんか、のたれ死にして下さいと言われているようなものだ。
◆貴州の暴動。何でも武力で鎮圧。チベットと同じ。
記事2は、さもありなん、である。
胡錦涛主席は、日本に来たときにはにこやかなオジサンだったが、中国共産党でのし上がったのは、
チベットをはじめ、少数民族がちょっとでも不穏な動きを起こしたら、軍隊を投入して力ずくで黙らせる。
はっきり言って反乱分子は殺害しても構わない、という強硬路線が中国共産党の長老たちに気に入られたからだ。
そういえば、四川省大地震でチベット弾圧騒ぎはうやむやにされてしまったが、どうなっているのだろう。
貴州省の位置や概略はウィキペディアをご参照頂くのが早い。
民族構成を見ると、漢民族が約60パーセントだが、残りは様々な少数民族から成っている。
中国政府はこういうのがちょっとでも逆らうと、とにかく力ずくなのだ。
厳密に言えば、事件の発端となった15歳の少女の強姦殺人事件と、容疑者だか被告人だかの処分の内容を
詳しく知らないと、暴動を起こした民衆と、中国政府のどちらに理があるか何とも言えないが、
過去の中国政府の少数民族弾圧の数々のケースに鑑み、今回も、本当は当局にも容疑者がいて都合が悪いから、
力で民衆を黙らせようという魂胆であろうことは、容易に想像が付く。
21世紀になっても、国内の民族差別とか、暴動を暴力で強引に鎮圧する。
中国人には永久に「基本的人権」とか、その一つだが「言論の自由」などの概念が理解出来ないのではないか。
◆核物質:冗談じゃ無いよ。放射能というのは何百キロも風に乗って飛んでくるのだからね。
私は四川省大地震の後に、「米国、四川省内の核関連施設の状況注視」←実はこれが一番おっかないわけです。という記事を書いた。
地震が起きた当たりには核施設が集中していたのである。
放射能漏れが起きる可能性がある、非常にやばい、とその時書いた。やはりそうでしょう?
記事3を読んで下さい。
「核・化学物質の処理にあたる特殊部隊員2746人を投入したことを明らかにした。」
って、実は相当ヤバい状況にあるのではないだろうか。
被災したセメント工場から有害な放射性物質コバルト60を回収。とのことだが、
真相を明らかにするとますます具合が悪いので、うんと控えめに発表しているように思われる。
そうじゃなければ、2746人もの核・化学物質処理の特殊技術を習得している人材を全軍から選抜する必要があるだろうか。
実は、もっと深刻な放射能漏れが起きているのではないか、と疑わざるを得ない。
◆北京オリンピックは、今更中止出来ないと100人中100人が言うだろうが、本当は中止するべきだ、と思う。
何しろ、この国を見ていると、国内をコントロールできていない。
自然災害が起きても被災者は途中で見捨てる。
当局に都合の悪い民衆の反乱が起きたら、軍隊を用いて力ずくで黙らせる。
大地震の後、震源地周辺では放射能漏れが起きているのに、その詳細を明らかにしない。
このような発展途上国が世界各国(中国よりも先進的な)からの選手団をきちんともてなすことができる、とも
オリンピック競技において、何の事故・不正も無しに済む、とも思えない。
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