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JIROの独断的日記
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2008年01月04日(金) 「東京駅」周辺再開発、コンサートホール作ってくれないかな。駅コンが懐かしい/モーツァルト ホルン協奏曲 ペーターダム

◆記事:JR東京駅周辺:グラントウキョウタワー完成 再開発さらに拡大、日比谷や有楽町へ(2007.11.03 毎日新聞)

◇東京駅周辺、一区切り

 東京駅八重洲口で、JR東日本と三井不動産、鹿島などが手がけた高さ205メートルの高層ビル2棟「グラントウキョウノースタワー(43階建て)」と

「同サウスタワー(42階建て)」のツインタワーが2日、完成した。三菱地所による丸の内再開発も大半が完成し、東京駅周辺は生まれ変わった。

景気拡大に伴うオフィス需要は衰えておらず、三井は日比谷と日本橋、三菱は大手町と有楽町へと再開発の舞台を移す。

ノースタワーは百貨店の大丸、サウスタワーは飲食店が並ぶ商業施設「グランアージュ」が6日開業。大和証券グループ本社や、

住友信託銀行、リクルートなども入居する。3月に開業した駅北側の「サピアタワー」や、駅の地下で八重洲と丸の内を結ぶ商業施設「グランスタ」と併せ、

JR東日本を軸にした「東京ステーションシティ」の第1期工事が完了。

今後は2期工事の南北タワーを結ぶデッキビル建設のほか、丸の内の駅舎復元なども進める。

三井不動産は今後、日本橋と日比谷の開発に力を入れる。日本橋で09年1月から三井第三別館跡地再開発、

日比谷で三信ビル、日比谷三井ビルや、近接する帝国ホテルの一体開発を目指す。

一方、三菱地所は02年8月の丸の内ビルの完成から、今年4月の新丸の内ビル、同9月のザ・ペニンシュラ東京ホテルのオープンまで足かけ約10年、高層ビル建設を進め、

開発の第1ステージが完了した。

来年からの10年間を第2ステージに位置づけ、「東京駅中心から、有楽町、大手町」まで開発対象を広げる。

09年完成予定の丸の内パークビルなど7〜8棟の再開発ビルを計画する。


◆コメント;「ホテル」や「商業施設」(レストラン・ショッピング街)もいいけどさ。地下でも高い所でもいいから、音楽を聴けるようにしてくれないかな。

今日の話は地方在住の方には叱られるかも知れないが、それも分かって書いていることをご承知おき頂きたい。

全く、三井にしても、三菱にしても財閥時代からの大企業なのに、キョーヨー(教養)がなさ過ぎる。

「金儲け」しか、考えないのか?

東京都心にフル・オーケスラを聴けるシンフォニー・ホールがあってはいけないのか。

誰一人として、そういう「発想」すら浮かばないのか。


◆10年以上コンサートに行っていない。どこもかしこも行きにくいんだよ。

私は1993年から1997年までロンドンに駐在し、1997年帰国後、殆ど、大手町にいるが、コンサートに一度も行っていない。

帰国後、うつ病になって自殺未遂をして、入院して、退院して、しばらくそれどころじゃなかったという事情もあるが、比較的元気になった最近も

コンサートには行けない。

勤務時間の関係もあるが、それは病気を理由に早めに帰ることも出来る。

問題はコンサート会場だ。口幅ったい言い方を敢えてするが、日本経済の中枢を支えている我々が、音楽を聴きたくないとでも思っているのか。

どうして、東京の主だったコンサート会場(ここでは、フル・オーケストラが演奏会を開けるホールという意味で使う)は、どこもかしこも行きにくいのだ?

サントリーホール(六本木)、オーチャード・ホール(渋谷)、東京芸術劇場(池袋)、NHKホール(渋谷と原宿の中間)、墨田何とかホール(問題外)、

オペラシティ(渋谷区初台)。

よくもまあ、我々の帰り道から外れた、勤め先から気軽に寄れない場所にばかり作って下さいました。と嫌味を言いたくなる。


◆昔、東京駅丸の内北口のドームの下に仮説ステージを作り、「駅コン」(駅のコンサート)が毎週火曜日に行われていた。

インターネットで調べたら、昔の記録しか載っていないが、最初は1987(昭和62年)である。

丸の内北口のドーム、ダウンロード TokyoStation.jpg (109.8K)の赤丸で囲った所。

ここで毎週火曜日の夕方、春先と秋から冬にかけて毎週色々な音楽家が登場して本格的なクラシックの演奏をして、無料で聴けたのである。

私は無料である必要はないと思っていた。我々は、音楽に飢えていた。多少の金銭を支払うのは、プロの演奏を聴くのなら当然だ。

あるときなぞ、イヴリー・ギトリスという高名なヴァイオリニストのリサイタルさえ、開かれた。

無論周囲は通行人が通る。コンサートホールに比べたら、音楽をするにはひどい環境だが、ギトリス氏は快く引き受けて下さったそうだ。

年末には、プロによって第九全曲(ではなかったかもしれないが)が演奏された。

私は、その日は聴けなかったが、年末でお客さんに挨拶回りをしている最中、「駅コン」会場で「第九」のゲネプロ(本番前の練習)をしているところだった。

まさに第四楽章。歓喜の主題が、チェロ・コントラバスからビオラに引き継がれ、バイオリンに移り、クレッシェンドして、トランペットを加えたテュッティ(総奏)となった。

何十回も聴いた音楽なのに、立ち止まって聞き惚れた。音楽が私の全身を貫いた。



まだ、仕事がある。バリトンソロが始まる前にその場を後にした。しばらく歩いて、自分の身体の変化に愕然とした。

先ほどまで、「面倒臭えなあ」(仕事が)と、重い足を引きずっていたのに、何と云うことであろう。「第九」のほんの一部を聴いただけで、

うそのように足取りが軽くなっていたのである!

やはり、音楽には人を元気にする力、勇気を与えてくれる力が確かに存在するのである。

だからさ、金儲けもいいけどさ。丸の内にコンサートホールがあっても、いいんじゃないの?という話でした。


◆【音楽】モーツァルト ホルン協奏曲:ペーター・ダムというシュターツカペレ・ドレスデンの首席を長年勤めた名手です。

はい。今まで、ホルンの神様、デニス・ブレインの演奏を何度か載せ、CDも紹介しましたが、

いかんせん、半世紀も前の録音でした(それは、デニスブレインの演奏の価値に何の影響もないですけどね)。

ただ、この曲は美しいのでもう少しいい録音で聴いていただきたかったのです。

デニスブレインとは、全くスタイルの違った、ドイツのホルン奏者で、ペーター・ダムという人がいます。



昨秋、森麻季さんが「ゾフィー」を演じた、R・シュトラウスの「ばらの騎士」。あれは、ドレスデン国立歌劇場の引っ越し公演ですが、

あのオペラハウスのオーケストラ。世界に冠たる、シュターツカペレ・ドレスデン(ドレスデン国立歌劇場管弦楽団)で長年、首席ホルン奏者を務めた人です。

お聴きになると分かるけど、細かい音の動きなどは、デニスブレインより不器用なのですが、音の美しさ。です。

ウィーン・フィルあたりじゃ絶対にやりませんが、ペーター・ダム氏はホルンにビブラートをかけるのです。

日本では管楽器の人は、妙にビブラートに嫌悪感を示す人が多いけれど、大切なのは音が美しいことであって、

そのために適切である、と奏者が判断したら、ホルンでも、トロンボーンでも、テューバでも、トランペットでも、ビブラートをかければいい、

と私は考えています。丁寧に、心を込めて旋律を歌うということの大切さが、このホルンの演奏から、良く分かります。

では、モーツァルトのホルン協奏曲第1番 ニ長調、K.412から第一楽章と第二楽章をどうぞ(全部で二つの楽章しかないのです)。



第一楽章です。

ダウンロード DammMorzartHornConcertoNo1First.mp3 (4612.6K)



第二楽章です。

ダウンロード DammMorzartHornConcertoNo1Second.mp3 (4112.6K)



これは、ちょうど20年前の録音で、これなんですがAmazonでは今日は品切れですね・・・。

ただ、中古(マーケットプレイス)に出たのを見たことがあります。

因みにペーター・ダム氏による、モーツァルトホルン協奏曲全集は、他にシュターツカペレ・ドレスデン伴奏の74年録音版がありまして、

こっちの方が良いという人がいるのです。しかし、私は聴いたことがないので、責任を持って薦められません。余裕のある方、ホルン好きの方は、

聴き比べてみるのも面白いでしょうが、私がご紹介したのも十分美しい、ともう一度推しておきます。それでは。

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