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2007年01月04日(木) |
「今年の世界平均気温、史上最高に!?…英気象庁が予測」それだけではないのです。 |
◆記事1:今年の世界平均気温、史上最高に!?…英気象庁が予測 [1月4日22時48分配信 読売新聞]
英国気象庁は3日、今年の世界の平均気温が地球温暖化とエルニーニョ現象の影響で、
過去最高だった1998年を上回り、史上最高になる恐れがあるとの予測を発表した。
同庁と英イーストアングリア大が、毎年1月に共同で発表する世界の気象予測で明らかにした。
それによると、61〜90年の世界の平均気温が約14・0度だったのに対し、今年は、これを0・54度上回ると予測。
平均気温を0・52度上回り、過去最高を記録した98年と同程度か、それより暖かくなる確率は約60%と試算した。
その理由として同庁は、史上6番目の高温となった昨年に発生した太平洋熱帯地域のエルニーニョ現象が、今後数か月持続すると指摘。
◆記事2:地球温暖化で新しい海路が形成か - カナダ
【モントリオール/カナダ 2日 AFP】国連(UN)とカナダ政府の専門家の報告書によれば、地球温暖化の影響により北極の氷が急速に溶けており、
大西洋と太平洋の間に新たな海路が形成されつつあるという。またこれにより、米国とカナダの間における領土問題の発生が懸念されている。
1950年代に開始された「国際極観測年(International Polar Year)」の一環として、今年は世界60か国の研究者たちがモントリオールに集まり、
北極・南極および気候変動による影響について理解を深める予定となっている。
◆記事3:温暖化議論かく乱に資金=米エクソンが提供−科学者団体 [1月4日11時0分配信 時事通信]
【ワシントン3日時事】環境問題などで活動する米国の「意識ある科学者連盟」は3日、
米石油大手エクソンモービルが、地球温暖化の議論をかく乱するため、1600万ドル(約19億円)の資金を拠出していたとの調査結果を発表した。
同連盟によると、エクソンモービルは、規制を逃れようとして喫煙の被害を非科学的と断じたたばこ産業の戦術を採用。
地球温暖化の原因をあいまいにするため、科学的根拠に疑問を投げ掛けるだけでなく、
「温暖化は深刻でない」という団体の育成に資金を提供した。
同連盟の調査では、1998年から2005年までに43団体に計1600万ドルをつぎ込んだという。
◆コメント:「地球温暖化?暖かくなるからいいんじゃない?」という人が多いのです。
昨日に続けてこの問題を扱うのは、世間の認識が甘いからです。
勿論、関心を抱いている人もいるけれど、大多数はまだ、
「自分の生きている間だけ、人間が生きられる環境が保てばいい。そして、多分大丈夫だろう」
と考えているけれども、昨日の記事で紹介した地球環境概況2000の主要な環境の動向によれば、
もし、現在の消費傾向が続くならば、2025年には地球上の3人に2人が水問題に直面することになる。
とのことですから、「自分の生きている間」に影響が出るかも知れない。
こういうことは、怖いので考えたくないのは、正直に云うと私も同じですが、考えないとまずいのではないかと思います。
現実に問題が存在するのに、そのことを見ようとしないのは、かつて書きましたが、
「無思考をプラス思考と称する欺瞞」ではないかとおもいます。その文章は、エンピツでは、こちらに、
ココログではこちらにそれぞれ載っています。
記事1は、事実の確認で、やはり地球温暖化は進行しているのではないか、という仮説を補強するものです。
正確にいうと、温暖化が進行していることはほぼ間違いがないけれど、
それが、CO2などの「温室効果ガス」の影響なのかどうか本当に証明されていないから「仮説」と書いたのです。
仮説であるからこそ、記事3のような奴が出てくるわけです。
但し、仮説ではあっても、CO2濃度と気温の推移を並べてみると、
やなり真実に近いのではないかと思われます。
◆ブッシュとエクソン
記事3ですが、エクソンとはアメリカのメジャーと呼ばれる世界石油資本、大石油会社です。
温室効果ガスの代表格CO2は、石油や石炭など、化石燃料を燃やすことにより発生します。
つまり火力発電所を抱えるエクソンとしては、
「地球温暖化の原因は石油を燃やして発電したときに発生したCO2だ。」
と云われると困るので、このニュースが始めてではなく遙か以前から、この説に反対するグループにエクソンが資金提供し、
地球温暖化防止策を妨害しようと躍起になっているので有名です。
ブッシュはエクソン本社があるテキサス州の知事でしたから、その頃にエクソンと癒着構造が出来たという事でしょう。
全世界が排出するCO2の20%はアメリカから出ているのに、京都議定書を批准しないのは、
ブッシュにエクソンが圧力を加えたためと言われています。
◆温暖化による国際紛争の可能性があります。
記事2は写真を載せられないので分りにくいのですが、Googleで「地球温暖化 新しい海路」で検索すれば、
簡単に元の記事にたどり着けるので、やってみてください。
これは、温暖化で米国とカナダとの間の地形が変化して領土問題になるかもしれない、という話ですが、
地球環境概況2000に書かれているような、水不足やひいては食糧不足が起きると、
国家間での奪い合いで戦争がおきるのではないか、という予想をする人もいるのです。
だから、他人事(ひとごと)では、無いのですよ。
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