DiaryINDEX|past|will
2007年12月18日(火) |
「日本メガ3行に基金の協力要請 サブプラ問題で米銀など」←どこまで図々しいのだ。 |
◆記事1:日本メガ3行に基金の協力要請 サブプラ問題で米銀など (12月13日8時32分配信 フジサンケイ ビジネスアイ)
米国のサブプライム(高金利型)住宅ローン問題に端を発した信用収縮対策として
シティグループなど米銀が設立準備を進めている共同基金(M−LEC)について三菱UFJフィナンシャル・グループなど
日本の3メガバンクグループが協力要請を受けていることが12日、わかった。
基金への融資枠(コミットメントライン)設定や信用補完などで協力する案が有力になっている。
協力要請を受けているのは三菱UFJのほか、みずほフィナンシャルグループ(FG)と三井住友FGの3社で、
融資枠の規模など詳細は未定。基金に対する出資は見送られる見通しだ。
共同基金はサブプライム関連証券への投資で経営難に陥っている傘下の「投資ビークル(SIV)」救済のため、シティなど米銀大手3行が設立を目指している。
米国は国際金融市場の安定化につながるとして、欧州や日本の金融機関にも協力を要請してきたとみられるが、
SIVの抜本処理が進む欧州では基金への関心が薄れている。
日本の金融機関もサブプライム関連の損失は今のところ限定的のため、どこまで協力要請に応えるかは不透明だ。
◆記事2:サブプライム基金協力 全銀協会長が慎重姿勢 (12月18日20時56分配信 産経新聞)
全国銀行協会の奥正之会長(三井住友銀行頭取)は18日の記者会見で、
米国の低所得者向け高金利型住宅ローン(サブプライムローン)問題対策で米大手銀が設立を進める共同基金への協力について、
三井住友としての対応と断りながらも「慎重かつ十分検討しなければならない」と消極姿勢を示した。
多額の融資枠設定に安易に応じると株主の反発を招く恐れなどがあるため。
欧米では5中央銀行が協調して短期資金の大量供給に踏み切るなど危機感を強めており、日米欧の対応に温度差が出てきた。
共同基金はサブプライム関連証券への投資で経営難に陥っている傘下の「投資ビークル(SIV)」救済のため、
シティなど米銀大手3行が設立を目指している。基金規模は500億ドルで、3行は100億ドルずつ融資枠を設定。日欧の金融機関にも協力を要請した。
邦銀では、三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)、みずほFG、三井住友FGの3メガバンクが、
それぞれ50億ドルの融資枠(コミットメントライン)設定を求められ、回答期限は19日に迫っている。
奥会長は「市場の反応も考慮しなければならない」と強調。さらに、「ドルは(邦銀にとって)母国通貨ではなく、
ドル資金の調達にはリスクがある」とも述べ、50億ドル全額の協力に応じる「満額回答」は難しいことを示唆した。
◆コメント:アメリカの不良債権なんだから、アメリカが公的資金を注入すれば良いのですよ。
アメリカという国は、無限に図々しい。
サブプライムローン問題とは、アメリカの銀行の不良債権処理の問題である。
日本でも、銀行が多額の不良債権を抱え、本当にやばくなりそうになる前に、(世論の批判はあったが)、
政府が、大手銀行に公的資金を注入して、潰れないようにした。大手銀行は、不良債権を必死で減らした。
そのおかげで潰れた会社も沢山あった。問題がなかったとは言えない。
しかし、アメリカに日本の銀行の自己資本を充実させるためにカネを出せ、とは一言も言わなかった。
これは日本国内の銀行経営と金融監督行政の責任だったから、そもそも他国にカネを出させるという発想すらなかった。
アメリカの金融関係者はどうかしている。
見境もなく、低所得者にカネを貸して、住宅を買わせていたが、土地の価格が急落して、住宅ローンを回収出来なくなったのが、
サブプライムローン問題だ。アメリカ人の責任なのだから、アメリカ政府は、日本政府が行ったように、外国の(日本の)銀行に
カネを出せ、という前に自分で公的資金を、危ない銀行に注入するべきだ。まず、それが筋である。
アメリカの銀行屋と政府は自分たちの公的資金を使いたくないから、日本の銀行にカネを出せと言っているのである。
日本の銀行がアメリカのサブプライム基金にカネを出して、回収出来る保証はどこにもない。
既に、各行ともサブプライムが組み込まれた金融商品の所為で、多額の損失を出している。
アメリカの所為である。
メガバンク三行に50億ドル(6000億円)ずつコミットメントライン(融資枠)を作れというが、下手をすれば、
また日本の銀行が多額の不良債権を抱えることになる。
記事2で全銀協会長が慎重姿勢(はっきり言えば断るつもりだ、と私は解釈した)を示したが当然である。
冗談じゃない。
本当ならば、米国大統領か、財務長官か、FRB議長が日本(だけではない。世界中だ)に迷惑をかけて、
申し訳ありませんと謝りに来るべきである。
図々しいにもほどがある。あきれてものが言えない。
【読者の皆様にお願い】
是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面の右下にボタンがあります。よろしく御願いいたします。
2006年12月18日(月) お待たせしました。ストラビンスキー、「ペトルーシュカ」「火の鳥」「春の祭典」
2004年12月18日(土) 高松宮妃喜久子様、ご逝去。「最後の将軍」の孫、高松宮日記という凄い資料を積極的に公開。
2003年12月18日(木) 2004年度からの税制改正と年金制度改革案←まず、 国会議員年金と地方公務員の数を減らすべきだ。
2002年12月18日(水) 「ビタミンCを多量に摂ると、風邪をひかない。」