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2007年06月28日(木) |
「年金関連2法案、与党賛成多数で可決」←今国会での強行採決既に16回。「美しい」民主主義ですなあ。 |
◆記事:年金関連2法案、与党賛成多数で可決
社会保険庁を解体し民営化する社会保険庁改革法案と、年金の支給漏れを救済するための年金時効撤廃法案が参議院の厚生労働委員会で与党の賛成多数で可決されました。
午後7時前。「議論は尽くされた」として自民党の鶴保委員長は野党議員が抗議する中、社会保険庁改革法案と年金時効撤廃法案の採決に踏み切りました。
「審議を十分に尽くした上において民主主義のルールによって採決をされるということになると思います」(安倍首相)
「国民のみなさんの不安、不信を払拭すべくのこの法案。与党の責任を果たしたかなと」(自民党 矢野哲朗・参院国対委員長)
与党側は2つの法案を29日の参議院本会議で成立させる方針です。
「国民の切なる思いを踏みにじる暴挙」(民主党 鳩山由紀夫・幹事長)
「いったい何回、強行採決をやったら気が済むのかと。衆参あわせたら20回を超えるんじゃないですかね」(共産党 市田忠義・書記局長)
「全部フタをしてしまって、年金機構に移動するというのは、本当に踏みにじる、将来、大変なことになると考えています」(社民党 福島みずほ党首)
これに対し、野党側はこの国会ですでに衆院で14回、参議院で2回いわゆる「強行採決」が行なわれたと反発を強めています。
(TBS:28日20:15)
◆コメント:そりゃ、議会制民主主義で、最終的には多数決原理によって決めるんだけどさ・・。
上の記事で、一番驚いたのは、最後の行である。
強行採決が今国会(1月20日に始まった通常国会)で、既に衆議院14回。参議院で2回。
私は、特に「憲法の付属法」とまで言われている教育基本法と、憲法改正手続きを定める(と言っても付帯決議が18項目もある)
国民投票法案(ココログでは、こちらです)の強行採決が強く印象に残っていたので、全体の強行採決件数を把握していなかったが、16件とは・・・。
今日(29日)は年金改革法案と、公務員制度改革法案を採決するが(そのために、安倍君は、会期を延長したのだ)、後者に関しては、
参議院内閣委員会で審議が行われていたのだが、この委員会での採決を省略して、いきなり本会議で採決するのだそうだ。
◆話が終わっていないと野党が主張しているにも関わらず強行採決するのは、非民主的だ。
強行採決とは、野党がまだ「訊くことがある」「反論がある」と主張しているにも関わらず、
「うるさいっ!」
とばかりに、議席数での優越を背景に、連立与党が審議を打ち切って決を採ることだ。
28日採決された、「社会保険庁改革法案」とは、社会保険庁を解体して民営化する(日本年金機構というのだそうだ)ことを目的としているが、
「消えた年金」の全体像すらはっきりしていないのに、いきなり社会保険庁を解体してしまおうというのは如何にも乱暴である。
そもそも、「宙に浮いた」年金が5千万件だか、1億件だか知らんけれども、預かった年金掛け金総額。今残っているおカネの総額がいくらなのか、
厚労相は野党の質問に答えていない。まずいことを隠したまま、民間に丸投げされたのでは、たまったものではない。
無責任だ。
29日に本会議で強行採決使用としている「公務員制度改革法案」は安倍首相は「天下り防止」が目的だという。、
「官民人材交流センター」を作って国家公務員再就職斡旋を一元化するのだそうだ。
要するに、新しい役所を一つ作って、「天下りを制度化」するのが目的である。
◆国民に説明が足りない。
ここで、少しだけ法案を説明したが、国民の大多数は、社会保険庁改革法案や、年金制度改革法案や、公務員制度改革法案の
内容を知らないだろう。ネットで調べても、分かるまでにはかなり時間がかかる筈だ。
こういう状態で採決するのは、日本人の忘れっぽさを利用して、法案の「国民にバレては都合が悪いこと」を隠蔽しようと
しているのではないか、と思われても仕方がない。
安倍首相は、沢山法案を可決すれば「何か仕事をしている」と認められると勘違いしているのではないか。
今のままでは、胡散臭さが増すばかりだ。これで参院選で自民党過半数割れしないようなら、日本も終わりですな。
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