JIROの独断的日記
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2003年06月28日(土) |
英首相府とBBC全面対決 「謝れ」「謝らない」 BBCいいぞ。頑張れ。 |
◆英首相府とBBC全面対決 「謝れ」「謝らない」
【ロンドン26日共同】英首相府のキャンベル報道局長は25日、イラクの大量破壊兵器の脅威を告発する機密報告書を昨年9月にまとめる際、同局長が「もっと人目を引くように」と情報機関に強要したとの報道について、英議会外交委員会で証言し「うそだ」と否定。BBC放送の軍事担当記者を名指しし、ブレア首相とともに謝罪を要求すると述べた。
BBCは同日夜、声明を発表し、報道は「信頼できる高官」の情報に基づくとして記者を擁護。「謝ることは何もない」とはねつけ「サッチャー元首相の最盛期以来、政府からBBCへの最も激しい攻撃」(マー政治部長)とテレビ・ニュースで報じた。
同局長は英大衆紙デーリー・メールの編集長出身で「情報操作の達人」とされ、「閣僚より大きな権力を持つ」(BBC)といわれるブレア首相の側近中の側近。
◆所感:大量破壊兵器を巡る情報操作 イギリスは、アメリカと同調してイラクが大量破壊兵器を所持していることを開戦の理由としたわけである。その根拠となったのは、イギリスの諜報機関が作成したリポートなのだが、ブレア首相の側近のキャンベル報道局長は、諜報機関に対して、「イラクの脅威を(実際以上に)もっと強調しろ」と強要したという。そのほうが戦争に対する国民の指示を得やすいからである。
ところが、このたび、そういうインチキがあったことを、BBCの記者がすっぱ抜いたのである。本当だとしたら大スキャンダルだから、政府は「ウソだ!BBC謝れ」と激怒しているが、真実の報道を目指すBBCは「事実なのだから誤る必要はない」と突っぱねているわけである。
BBCはえらい。権力に屈しない。これぞ、ジャーナリスト魂だ。
イラクの大量破壊兵器(Weapon for Mass Desturuction;海外の新聞では略してWMDと書いている)はいまだに見つかっていない。
昨日の日経国際面にも記事があった。アメリカでもWMDが見つからない事が流石に問題になっている。議会は政府を追及する姿勢になっている。もしかすると、ニクソン大統領時代のウォーターゲート事件以来の最大の政治スキャンダルになるかもしれない。はやくも「WMDゲート」という言葉が作られている。
小泉政権はは、自分ではWMDの存在など勿論確認していないのに、「アメリカが(WMDは)イラクに必ず存在するといっていたから」というだけの理由でいち早くアメリカを支持し、今度はイラクに自衛隊を送ろうとしている。それも、WMDの存在が前提となっているのだ。
日本のマスコミもBBCを見習って、もし、WMDがみつからなかったら、小泉政権はどう責任を取るのか、追求せよ。
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