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JIROの独断的日記
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2007年02月21日(水) 安倍首相重病説なんて、簡単に書いて良いのか?

◆安倍政権「不支持率」を競って報じる新聞。

どうも、不自然に感じるのだが、安倍政権になってから、全国紙がやたらと世論調査で安倍政権「不支持」率を、これでもか、と報じる。

小泉政権のときには、何かあっても、世論調査では、「まだ支持率が何パーセント」という書き方だったのに、安倍政権に対しては妙に敵対的だ。

私は、安倍首相の政治的思想を全然支持していないけれども、報道のあり方を問うているのである。

教基法の強行採決や、郵政民営化造反組の復党問題はたしかに安倍政権がやったことだが、

「格差の拡大」や「国民の医療費負担の増加」は、小泉政権の政策の結果である。

が、世論は全て安倍政権の責任と勘違いしているのではないかと思うことがある。


◆立花隆の安倍攻撃。

日経ビジネスのサイトで立花隆が立花隆の「メディア ソシオ-ポリティクス」

というコラムを不定期に掲載している。

立花氏は安倍晋三氏が首相になる前に「美しい国へ」を出版したころ、

或いはそれ以前からずっと安倍氏の政治的思想に異論を唱えていて、その点はずっと一貫している。

しかし、安倍氏が首相に就任した直後に書かれた第85回 新総理 安倍晋三が受け継ぐ“妖怪”岸信介の危険なDNA (2006/09/29) では、

安倍首相の改憲論に対して論理的な反論を試みているのに対して、

第96回 「女性は子供を産む機械」発言で湧き出る安倍「大政奉還」論 (2007/01/31) で、

安倍首相の人気凋落の原因の一つは、「人間としての面白みの無さ」であると指摘する。



立花氏はそれよりも前に、第93回 未熟な安倍内閣が許した危険な官僚暴走の時代 (2006/12/27)で、

私がかねがね安倍首相の政治家としての資質で疑問に思っているのは、彼が好んで自分が目指す国の方向性を示すコンセプトとして使いつづけている「美しい国」なるスローガンである。情緒過多のコンセプトを政治目標として掲げるのは、誤りである。

と書き、その理由として、「美しさ」は主観的な基準であり、ある人間にとっては美しい国であっても、

別の人間にとっては、醜い国かも知れないからだ、と述べている。

そのとおりである。

それならば、安倍首相の「人間としての面白み」も同様に主観的基準である。

立花氏は、それ以外にも安倍氏の政策決定、政権運営上の問題点を具体的に指摘しているので、完全に情緒的であるとはいえないが、

立花氏の論述としては、やや情緒的要素が多い記述が目立つ。


◆最新号では「重病説」

昨日(2月21日)発表された最新号では、

第98回 政権の命取りになるか 安倍首相の健康問題 (2007/02/21)と題して、週刊現代最新号(3月3日号)の記事をそのまま取り入れ、

安倍氏の病気は「潰瘍性大腸炎」ではないか、といい、週刊現代も週刊現代なのだが、

「この病気では、ひどくなると便意をもよおすまでもなく、すぐに便が出てしまうそうです。一部には(安倍首相が)紙おむつをしているという政界関係者もいますよ」

という政治評論家の言葉を要約して載せている。

そして、その治療としてはステロイドホルモンが有効だが、

ステロイドの基本的作用は細胞の増殖を抑えることで、それは即ち若さを抑えることだと述べ、
ステロイド剤の副作用として、まっ先にあげられるのが「皮膚萎縮」であり、「萎縮性皮膚腺条」(老人性の皮膚のシワシワ)なのだ。

それにつづいて「乾皮症」「毛細血管拡張」「色素異常」「ステロイド紫斑」などがあらわれてくる。

そのあたりを読んで、安倍首相に最近あらわれている症状は、まさにこれなのだということがわかった。


と書いている。

立花氏は科学的な知識も豊富に持ち合わせているのは承知しているが、

ここまで安倍首相の身体の状態を「状況証拠」のみから、「診断」して書くのは感心しない。



基本的に、個人の病気に関する情報は個人情報保護法では「センシティブ情報」で、特に厳密に扱い、絶対に洩らしてはならない。

勿論首相は「公的」な存在で、その健康状態が任務遂行の支障をもたらすほどなら社会的影響がある、

という言い訳は成り立つけれども、程度問題である。

ひどいことを書くようだが小渕首相が急逝したときのことを思い出せば分かるとおり、

この国は内閣総理大臣がたとえ急死しても、滞りなく運営される。



現時点で憶測に基づき、医師でも無い素人が、首相の病気に関して立花氏の最新記事ほど突っ込んで書くのは、

安倍首相の政治的思想、政治家としての資質とは無関係に、問題ではないかと思う。

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