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JIROの独断的日記
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2007年01月19日(金) 20日からセンター試験。「気の弱い」或いは「マイナス思考」の受験生へ。大丈夫ですよ。

◆もう少し早く書きたかったのですが、誰か読んで下さることを願って。

もっと早くアップしたかったのですが、少々多忙で遅くなりました。



センター試験の起源は、1980年の共通1次試験ですが、私は、現役で合格すれば受けずに済んだのですが、

一浪しため、「共通1次試験元年」に当たってしまいました。

何しろそれまで無かった制度ですから、過去問を解いて勉強することが、原理的に不可能だったわけです。

大変不安でしたが、とにかくそれでも、1浪の後にある大学に合格したのです。

その時、又、ずっと後に分かったことを書きます。



と言っても、試験問題そのものについては、もう忘れてしまっているし、皆さん専門家のアドヴァイスを受けておられるでしょうから、

私は、あまり先生が言わないであろうことを書きます。


◆今から、「落ちるのではないか」と考えてしまう人。大丈夫ですよ。

こういうことを書くのは、世間でしばしば云われる、

「プラス思考の人間は、現実がプラスイメージどおりになって成功する。マイナス思考の人間は失敗した場合のことばかり考え、それが現実化してしまう」

という妄説があり、それにおびえている学生さんがいるのではないか、と思うからです。

私がそうだったのです。それでも(現役じゃなかったけど)受かりました。何とかなります。


◆オリンピック柔道で3回連続金メダルを獲得した野村選手の例。

いくら、私が「大丈夫ですよ」と書いても、読んでいる方は、

「何処の誰だか分からない奴がそんなことをいっても仕方がない」、と思うでしょう。ごもっとも。



そこで、受験ではないけど、「ここ一番」で能力を発揮しなければならない、という点において似た立場にある、

スポーツ選手の興味深い言葉が活字になっているので紹介します。



私はスポーツ、及び、スポーツ選手には、原則的に興味がないのですが、柔道家の野村忠宏氏には驚きました。

男子柔道60kg以下級で、1996年アトランタ、2000年シドニー、2004年アテネ3回連続金メダルを取っている人ですね。

オリンピックの柔道では史上初の快挙だそうです。

ところが彼が金メダルをとっても、翌日のスポーツ新聞のトップに載ったことはない。

いつも同じ日に女子48キロ級の谷(旧姓 田村)亮子選手が出るからです。

谷選手も見事だけれど、2連覇なのですね。シドニー、アテネ。アトランタは銀。

本当は、野村選手の偉業がもっと讃えられるべきですよね。まあ、それはしかし、余談です。

私は何に驚いたか。


◆「五輪の身体」という本があります。

2004年、アテネオリンピックの前に、いろいろな種目の選手と、「声に出して読みたい日本語」の齋藤孝氏との対談集、

五輪の身体(日本経済新聞社)と言う本が出ました。

私は偶然書店で目についたのでちょっとのぞいて見たのです。

そうしたら、意外にも面白かったので買いました。

繰り返しになりますが、私がスポーツに関連する本を買うのは、ものすごく稀なことなんです。

買おうと思ったのは、野村選手言葉に興味を持ったからです。


◆野村選手は、試合の前の晩はいつも負けることを想像して怖くて眠れないのだそうです。

書店でスポーツ関係の本が並べてあるコーナーには、大抵、

「勝つためのメンタル・トレーニング」

という類の本がいくつもありますが、内容は大同小異です。要するに、「メンタル・タフネス」と称して、
「勝つためには普段から、プラス思考の訓練をしろ。自分が勝つところをイメージしろ」

と、極端に言えばそれだけです。

ところが、「五輪の身体」に載っている野村選手の言葉には、驚きました。要約すると、
「試合の前の晩は、負けたらどうしようと思って、怖くてなかなか眠れない。7:3で負けることを考えてしまう」

「(自分は)豪快な性格ではない。人前では強がって見せているが、独りのときはものすごく考え込む。常に最悪のケースを考えて行動する」

のだそうです。イメージトレーニングの提唱者が聞いたら、腰を抜かすのではないでしょうか。

野村選手は、自分の性格を変えようとは全然考えていないのです。「考え込むから自分の弱さが分かる。」とも云っています。

私は柔道に関しては分かりませんけれども強調したいのは、

「思い切りマイナス思考の人間が金メダルを3回連続獲った」という歴史的事実です。

スポーツに限らず、「○○の成功の法則」という類の本には殆ど必ず、プラス思考のクセを付けろ、

という意味のことが書かれていますが、プラス思考じゃなくても良い結果は出るのです。



・・・ということを知ったら少しは気が楽になりませんか?


◆「縁起」は気にしなくて良い。

これは、野村選手の逸話に比べるとだいぶ話の次元が落ちますが、

「縁起」というのを気にする人が実際にいるので、私が経験したことを書きます。

まあ、笑い話と思ってください。



昔から受験前に「滑ったり」「転んだり」何かが「落ちたり」すると縁起が悪いと言いますが、

あれは完全に無意味です。関係ありません。

私は2度目の受験、つまり一浪したあとの受験で、某大学某学部の受験番号が

26464(二浪しろよ)

でした。感動的な縁起の悪さです。殆ど芸術的といっても過言ではない。

まだあります。

よりによって試験当日、雪のため、試験会場手前で滑って転びました。

私はあの年、あの日、あの瞬間、日本一縁起の悪いことを抱えた受験生だったかも知れません。

しかし、結果は合格でした(尤も、ここは第一希望ではなかったので、入学しませんでしたが)。

だから、気にしなくていいです(多少強引ですが)。


◆結論:クヨクヨ、ドキドキする人は、そのままでいいのです。

あまり参考になら無かったかも知れませんが、悪しからず。

分かっていただけると思うけど、決して、受験や受験生を茶化しているのではありません。

私がクヨクヨする人間だから、不安な受験生の気持ちが良く分かるのです。

少しでも気が楽になれば、と思いました。


◆まあ、音楽でも聴いて下さい。

これは、イギリスのスタンリーという人が書いた、トランペット・テューンという曲です。

スタンリーはオルガン奏者で、これも原曲はオルガン独奏曲ですが、

ここではトランペットとオルガンで演奏しています。

エンピツをご覧の方は、いつも恐縮ですが、ココログからお聴き下さい。

とても爽やかな、真っ直ぐな音楽。そして見事な演奏ですね。それでは。

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