JIROの独断的日記
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2003年01月19日(日) |
周囲の人がうつ病になったら。 |
「朝日新聞社が主な企業100社のメンタルヘルス(心の健康)対策をアンケートしたところ、回答企業の6割弱でうつ病など「心の病」を抱える社員が増えていることがわかった。また、8割弱の企業が部下の心の健康管理のための管理職研修を実施していた。過労自殺訴訟で企業の責任が問われるようになるなど、危機管理としてメンタルヘルス対策を迫られる企業の実態が浮き彫りになった。」
患者が増えている会社は、本当はもっと多いだろう。管理者研修で何を教えているのかは、記事になっていないので不明だが、いくら研修をしても分からない、或いは分かろうとしない上司が必ずいるはずである。せめて家族や身近な人は理解してあげて欲しい。
1.うつ病の人を励まさない。 うつ病は極度にエネルギーが枯渇した状態である。患者本人は生来几帳面だっ たり真面目な人が多く、「頑張らなくては」と思っているのだが頑張れないの である。その患者にとって一番辛いのは「頑張れ」とか、「元気を出せ」とか 言って励まされる事なのである。「ゆっくり休みなさい。今はそれが仕事なの だと思う事です」というような声のかけ方が望ましい。
2.会社を辞めるとかの重大な決定をさせてはいけない。 うつ病の人は休んで申し訳ないといって、辞めたがる。うつ病患者のBBSを読 んでいる と、「今日、会社を辞めた」とか、辞めるつもりだ」という類の書 き込みが実に多いが、 うつ病の時は全てが悲観的にしか考えられない(これ を認知の歪みという)ので、会社を辞めるとか、離婚するとか、重大な決定を させないようにするべきだ。 3.とにかく、休ませる。 うつ病がある程度進んだときは、抗うつ薬の投与だけでは、良くならない。思 い切って数ヶ月休職することが結局は回復の早道である。本人は休んだら仕事 がなくなるとか、周囲に迷惑だといって、休みたがらないが、抑うつ状態のま まで働いていると、集中力や判断力が鈍っているため、ミスなどを犯しやすい。 その方が周囲に迷惑をかけることになる。
4.安易に気分転換などさせない方がよい。 気分転換になるだろうといって、外出や旅行に連れ出すのは、一見良さそうだが、前述の通り、うつ病はエネルギーが枯渇している状態なので、症状を悪化させる可能性のほうが高い。3.で述べた「休む」とは、文字通りなるべく何もしないことなのである。 実際、高嶋忠男氏などは、うつ病の回復期に海外旅行に行ったのがきっかけで、症状がぶり返して、回復を遅らせた、と息子さんが述べていた。 とりあえず、これぐらいの事を世間が認識してくれると、患者は大変、助かる。
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