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2006年11月05日(日) |
いじめを続ける「攻撃的性格」には、脳の器質的異常、若しくはセロトニンが関係していないのでしょうか? |
◆記事(翻訳):「脳腫瘍が小児性愛の原因だったケース」(BBC 2002年10月21日)
(URL:http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/2345971.stm)
小児性愛的問題行動を繰り返していた40歳の男性は、その原因が脳内の腫瘍であった、とする医師団の発表があった。
アメリカから英国に移住してきた、この既婚で学校の教師をしている男性は以前は何ら、性的な攻撃性を示していなかったにもかかわらず、
あるときから突然、小児性愛的行動を始めたのは前頭葉右部に鶏卵大の腫瘍が原因であった。
医師団は、「脳腫瘍が必ず、同様の症状を惹起するわけではないが、
この患者の場合は脳の器質的異常が、性欲に異常をもたらしていたことは明らかだ」と述べた。(後略)
◆コメント;人間の異常な行動に関する、科学的な研究が為されている。
上の記事は、何と、脳腫瘍が小児性愛という性欲異常をもたらすことがあるということを科学者が述べている訳だ。
訳したのはBBCに約4年前に載った記事だが、更に詳細を知りたい方は、英語だが、
ニュー・サイエンティストという雑誌にBrain tumour causes uncontrollable paedophilia
(脳腫瘍が、抑制不能な小児性愛的衝動の原因となっていた症例)が載っているから、お読みいただきたい。
小児性愛といじめは別の問題だが、要するに、脳の器質的な異常が所謂「精神」「性格」に異常をもたらすことがある、という一例を示したかったのである。
さらに、薬理学の専門家が、脳内神経伝達物質の一つ、セロトニンが攻撃性を抑制するという話を
素人にも分かるように説明している。
◆心とは化学反応なのだ。
というのは、日本の薬理学者、池谷裕二氏と糸井重里の対談の中で出てくる言葉である。
ネット上でも、ほぼ日刊イトイ新聞 - 海馬で読める。
脳の専門家である池谷氏は、研究すればするほど、心とか感情は脳内の化学反応以外の何物でもないことがわかる、という。
だとすれば、いじめを繰り返す子どもに関して、脳内の器質的異変か、代謝上の問題の有無を調べる必要があるのではないか。
ここからは、私の素人考えだが、セロトニンという脳内神経伝達物質の原料はトリプトファンというアミノ酸である。
トリプトファンを含む食品はたくさんあるが、日本人にとって最も身近なのは、米である。
ご飯を食わなくなったら、全ての人間がいじめに走るという単純なものではないだろうが、食生活も、何か関係している予感がする。
以前、有機リン化合物を用いた農薬がセロトニンの生成を阻害し、
この農薬を多量に用いている秋田県が十年連続自殺率日本一であるという話を書いた。
セロトニンが不足するとうつ病にも成りうるし、攻撃的にも成りうるというのは、矛盾するようだが、いずれも専門家が述べていることである。
◆結論
いじめ問題を教育問題や社会問題(制度的問題)として扱うことは誰でも思いつくが、
科学的なアプローチに関しては高度に専門的な領域なので、一般人には、分からない。
是非、脳に関わる科学の諸分野の専門家による研究を進めるべきだ。
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