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JIROの独断的日記
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2006年10月27日(金) 「<履修不足>「所管をしている教育委員会そのものに責任があるんじゃないか」(伊吹文部科学相)←責任者は貴方でしょ?

◆記事:<履修不足>350回の補習も 不安渦巻く生徒たち

受験を控えた高校3年生を巻き込んで、全国に広がった高校の履修単位不足問題。

伊吹文明文部科学相は27日、「(単位不足の高校生に)特別な配慮は難しい」と補習授業を厳格に実施することを求めたが、

岩手県には50分授業を350回も受けなければならない生徒たちがいる。「そんなに受けられるのか」「受験に影響する」。

生徒たちには不安が渦巻く。一方、北九州市の高校では補習授業が始まった。



同日午前、伊吹文科相は「卒業証書を出すまでの間に学習指導要領に決めた通りの授業は受けていただく。

特別な配慮は難しい。みんなが決めたルールを守るところから社会の秩序は成り立っている」と述べた。さらに責任の所在について

「所管をしている教育委員会そのものに責任があるんじゃないか」と言及した。

こうした文科相の発言を受け、各学校は来年3月までに厳格に補習授業を実施する必要に迫られている。

しかし、盛岡市の私立盛岡中央高では、普通科特進コースの3年生51人の履修不足は10単位に上る。

履修が必要なのは世界史B、家庭基礎、情報A、芸術の4科目。50分の補習を計350回受けなければ卒業できない。

(以下略)


◆コメント:教育行政における構造上の致命的欠陥

伊吹文部科学大臣の言うことは理屈は尤もだが、現場のみに責任を負わせようとする姿勢、

「現実的妥当性」(実際問題として、これから受験生が350時間、受験に関係のない授業を受けること)には疑問が残る(日本史や世界史を全然やらないのは問題だけどね・・・)。

各学校にも、勿論問題がある。しかし、根本的な問題は、教育行政の構造上の欠陥である。

(全国的に、本来受けさせる授業を履修科目をあえて履修させていないということは、カリキュラム自体に無理があるのだろうが、本稿では、その点に関しては保留する)。



現在の日本の教育行政では、大雑把に言うと、文科省は教育内容と教科書を決めるだけである。

そして、都道府県の教育委員会が教員人事を決める。

さらにその下に市町村(及び東京都は23区)の教育委員会があり、学校の設置管理を行っている。



常識的には国の教育行政の大元は文科省にある筈だが、実際には文科省は都道府県の教育委員会に「指導・助言」を行うことしかできない。

すなわち、個別の学校で如何なる深刻な問題が起きていても、文科省が直接的に関与することができないのである。


◆教育委員会は元教師だから、問題を見て見ぬふり。

今回表沙汰になった「履修不足問題」はずっと前から恒常的に行われたことが容易に想像され、

各都道府県、市町村の教育委員会が、それを知らなかったわけがない。

ところが、教育委員会は、元教師が中心になって構成されている為、現場(学校)を監督する立場にあるにも関わらず、

現場を「かばう」のである。今回の「履修不足問題」に限らず、いろいろな問題、不祥事が隠蔽されるのは、このためだ。イジメを親が教育委員会に訴えても相手にされない。

本件に関しては親は多分知っていてもいなくても文句を言わなかっただろうが、

世界史や日本史を全然知らない学生が増えるのは国家的な問題である

(歴史を知らないから、平気で日本を戦争ができる国にしよう、などという戯言(たわごと)を吐くのである)。

このような、「構造上の欠陥」があるとしても、

国が「知らない。所管している教育委員会の責任だ」と逃げて良い訳がない。


◆「国→学校」が可能な制度にせよ。

前の小泉内閣は、「小さな政府」ということをしきりに言っていた。一見、良さそうなイメージを想起するが、こう言うときに問題となる。

国が個別の問題に過剰に関与すべきではないとしても、今回のように全国的に問題が広がっている場合は、国の出番だ。



この問題を学校、教育委員会などに任せておいたら、まず、学校と教育委員会の間、

そして教育委員会内部での責任のなすりつけ合いで時間が浪費されることは、殆ど目に見えている。

安倍首相は、特段の配慮をするように指示したとかなんとか、さきほどニュースで言っていた。

今すぐには無理としても、前述したような多重構造を、場合によっては無視して、国が、現場を指導できるべく、制度を改変するべきだ。



当面は、今の教育行政の構造がどうであれ、国の教育行政の究極的な責任は文科省にある。

文科省を統括するのは文部科学大臣であり、文部科学大臣は言うまでもなく行政府たる内閣の一員である。

つまり、最終的には、本件は行政府たる内閣、特にこれを代表する内閣総理大臣の責任である。

真面目に対処していただきたい。


2005年10月27日(木) 靖国問題で政府答弁書決定 「戦犯」は存在せず 公式参拝であっても合憲←「戦犯」云々をわざわざ「閣議決定」する必然性が認められない
2004年10月27日(水) 「極東条項の見直し求めず」「牛肉輸入、安全配慮し進める」地震騒ぎの間に大変なことをパウエルと小泉が。
2003年10月27日(月) 「太陽に巨大黒点2個出現 地球直径の10倍の大きさ」 地球にも影響を及ぼすのである。

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