私は花を活けるのが好きで、結婚してから娘が生まれるまでは、盛夏の頃以外は家の中にいつも何某かの花を活けていた。が、娘が生まれてからは花などとんと活けていない。
花は食べられる訳でもないし必ず枯れてゴミになる。その上、まめに水を変えたり、水切りをしないと美しさが保てないので、なんだかんだと面倒だ。突き詰めて言うなら花なんて無くても生きていける。だけど、家の中に花が1輪あるだけで心が和むと言うか、ホッっとする。花を飾る余裕は、心の余裕に通じているのかも知れない。
今日は娘を連れていつものスーパーへ行ったら、レジのところで私の前の人のカゴの中に花が入っているのが目についた。花の入ったカゴの主は私よりも10歳くらい年上だろうか。「年季の入った主婦」という感じだった。お洒落な雑誌のインタビューで「家の中には花を欠かさないようにしていますの」と言うような、お洒落な主婦という感じではなくて、くたびれたオバサン風の主婦だった。
私は、その人に「負けた」と思った。見た目とかそういう事ではなくて、私は花を飾る余裕が無いけれど、彼女にはそれだけの余裕があるのだ…って部分で。
「子供が小さいうちは忙しくて」と言うのは言い訳だと思う。スーパーで花を1輪買って1輪挿しに活けて娘の手の届かない所に置くくらいのことは忙しくたって出来るはず。そう言うことをしない…しようとしない自分って、ギスギスしているなぁ……と思った。
お財布に余裕があったとしても「花を買うなら、甘いものでも」と言う発想になってしまいがちだけど、たまには花を買って活けたいと思う。花を飾る心を忘れちゃいけないと自戒した。数日中に花を飾ろう……と決意したところで今日の日記はこれにてオシマイ。