今日は天気が良かったので買い物帰りに遠回りして地元の神社へ行ってきた。
神社には社よりも高い銀杏の木が植えられている。銀杏の葉はどの葉も見事な黄色に染め上げられていて秋の終わりを告げていた。子供の頃は銀杏の落ち葉を束ねて薔薇の花を作ったりしたっけなぁ……なんて事を思い返していたら、唐突に祖母から聞かされた話を思い出してしまった。
銀杏の木には死んだ人の魂が集まってくる。
だから銀杏の木は寺社に植えられていることが多く、そして高い木が多いのだと祖母は言っていた。死んだ人の魂が迷わないための目印になっているのだと。
祖母の話は迷信とは言うものの、全国的に見てメジャーな話なのかどうか、ふと気になって調べてみたけれど、似たような話は見つからなかった。あれは祖母の住んでいた場所にだけ伝わる話だったのか、それとも私の勘違いなのか。幼い頃の記憶は、あまりにも曖昧で今となっては調べる術もない。真偽の云々はさておいて、私は祖母が話してくれる「古い言い伝え」が大好きだった。
銀杏の木に死んだ人の魂が集まってくるかどうかはともかく、少なくとも今日は祖母の魂に触れた気がする。娘が大きくなったら「お母さんがお婆ちゃんに聞いた話」を聞かせてやりたいと思う。言い伝えって、こうやって伝承されていくのだろうなぁ。
ちなみに娘は私が感慨深く銀杏の木を見上げている時、知らぬ顔をしてグウグウ眠っていた。願わくば娘にはベビーカーではなくベッドの上で眠って欲しいものだ……って事で、今日の日記はこれにてオシマイ。