白い木蓮の花の下で  

    〜逝くときは白い木蓮の花の下で〜

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引越し先 白い木蓮の花の下で


2007年06月02日(土) 職人さん

今日は午後から工務店の人が階段手摺を付けにきてくれた。

営業さんと一緒にやって来た職人さんは60代と思しき男性。浅黒く焼けた肌と引き締まった体が印象的な人だった。柱の位置等を確認した後、私の身長にあわせた位置に手摺を付けてくれた。簡単な工事だったので、作業時間は1時間弱。アッっと言う間に手摺が付いた。我が家は狭小住宅で階段がとても急なのだ。お腹がますます大きくなって、足元が見えなくなった時に、階段手摺は役立ってれるだろうと思う。

作業後、お茶を出した際に少しばかり職人さんと世間話など。最近、彼は住宅に手摺ばかり付けているとのこと。お年を召して身体が不自由になった人のいる御宅が多いのだとか。ひと口で玄関先に付ける手摺りといっても、かなり種類があるようで「プロの仕事って違うなぁ」と思わせてくれるような話が聞けて興味深かった。「人間、不自由にならないと分からないことがあるからねぇ」と職人さん談。たかが手摺…されど手摺。

それにしても自分の仕事に誇りを持って職人さんって素敵だなぁ……と思う。勤め人のように定年退職が無いのも羨ましい。体力と気力のあるうちは現役で働き続けられるって素晴らしいことだと思う。もちろん年齢を重ねることで出来ない仕事なども出てくるだろうけれど、仕事の調整も自分の裁量のうちなのだろう。きっと、今日来てくれた職人さんも若い頃は第一線でハードに働いておられたのだと思う。

今日は良い職人さんに仕事をしてもらえて良かった。仕事上でも職人さんと係わる事が多いので、感じるのだけど良い職人さんって、腕前もさることながら「何か違う」と思わせてくれるものがある。その違いが何なのかは私には分からない。だけど確実に「何か」が違うのだ。

階段の手摺を見るにつけ、彼のことを思い出すのだろうなぁ……なんて事を考えながら今日の日記はこれにてオシマイ。


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