白い木蓮の花の下で  

    〜逝くときは白い木蓮の花の下で〜

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2007年03月09日(金) 乙女な母・元気一杯

私の妊娠が分かってから乙女な母が異様に元気だ。

乙女な母は非常に依存心の高い女性で、少し足が不自由で外出には杖が必要だから……ということも手伝って、何かにつけて私に頼りきりの生活をしていた。私が家を出てからは甘えてくることも減ったけれど、テレビドラマやなんかで結婚した娘が実家に戻ってきて「やっぱり実家はいいわぁ」なんて言う、もてなしをしてくれる人ではなく、むしろ私の方がちらし寿司を作ったり、お赤飯を炊いたりしたら実家に届けてみたりするほどに、乙女な母は「娘に甘える母」を満喫していた。

何かにつけて「体調が悪い」だの「足が痛い」だのと愚痴の多い人だったが、私の妊娠が分かってから、びっくりするほど元気になってしまった。「今までの母は、なんだったの?」と思うほどに。最近、ひょろひょろと杖をつきながら「白蓮に差し入れ」とて何某かの食べ物を持って姿を見せることがある。今夜は夫が夜勤なので1人で炬燵でボーッとしていたら、午後9時過ぎに現れて、30分ほど世間話をして帰って行った。今までを思えば考えられないことだ。

乙女な母は「おばあちゃんになる」ってことが嬉しくて堪らないらしい。もともと子供至上主義の人で「女の子は、ちょっとだけお勤めしたら、いい人と結婚して子供を産むのが最高の幸せ」という考えの持ち主なのに、1人娘ときたら、乙女な母の意に沿わぬ事ばかりしていたものだから、ずっとヤキモキしていたようだ。

そんな乙女な母を見て夫は「子はカスガイと言うけれど、うちの場合は孫はカスガイだな」と言う。乙女な母を喜ばせるために結婚した訳でも、身籠った訳でもないのだけれど、乙女な母の浮かれっぷりを見ていると「良かったなぁ」と思ったりする。

乙女な母は困ったところのある人だけど、たぶん、今の彼女の姿は彼女の本質なのだろうなぁ……と思う。亡父のような奔放な人ではなく、穏かな生き方をする男性と一緒になっていたら「いい妻・いい母」として、ゆっくり暮らしただろうし、もっと早い時期に「いいおばあちゃん」を満喫していたのだろう。人はなかなか自分の思うように生きられないものだなぁ……と思わずにはいられない。

そんなこんなで、乙女な母の元気っぷりに、目を白黒させる今日この頃。孫の顔を見ないうちにこれだけ元気なのだから、孫の顔を見たらどうなるのだろう……なんて楽しい想像をしつつ、今日の日記はこれにてオシマイ。


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