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2013年12月15日(日) ■ |
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『授業』 |
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『授業』@ATSUKOBAROUH arts drinks talk
『授業』と言う作品を知ったのはザズゥシアターの公演記録から。いつかザズゥでと願いつつ、戯曲(『新・ちくま文学の森14 ことばの国 』所収)を読み、いろいろなプロダクションの上演を観る日々が過ぎました。渋谷ジァン・ジァンでの公演は、2000年3月に『さよならジァン・ジァン、さよなら20世紀』のラインナップで観ることが出来ました。中村伸郎さんは既に鬼籍に入っておりました。最近では東京乾電池公演(柄本明版、ベンガル版)を観た。そしてようやく今回、鈴木勝秀演出で観られる機会が訪れました。
スズカツさんが書かれていたLUCKY ROCK BELL公演と同じ選曲、幕切れ。ザズゥの公演でも恐らく同じだったのでしょう。教授を抱く女中マリーの姿が『ピエタ』のタブローに見えたと言ったら言い過ぎか。教授が漏らす「献身的」と言う単語にはっとして、戯曲を読み返すと、果たして書かれてある言葉だった。宗教的な側面を持ち、教育への冷静な視線と強烈な皮肉を含み、共依存のような教授と女中、教授と女生徒の関係を炙り出す。愛ある授業、愛ある生活、愛ある人生。愛と暴力は表裏一体。
それにしても、狂気とはなんぞやと考える。狂気の反対は正気かと言うとそうでもない。正気な狂気、狂気な正気と言うものもある。ひとは正気で狂うことが出来る。教授は滑らかに言語の歴史を語り、極めて正論の教育を生徒に施す。その教育を受けた生徒は四十人。彼女たちがどうなったかを村中の皆が知っており、それでも教授へ教えを請う足は途切れない。さて、誰を狂人と呼ぶ?アツコバルーの白い空間は病室にも見える。その白い空間から退場した生徒は再び授業を受けようと舞い戻ってくる。反復と円環。
傳田さんの低音の声がとてもよかった。あとスズカツさんに全く違うって言われてたけど門人くんMajiでKoiするヒロスエだったよ!と言っておく(笑)かわいいねー。あの小悪魔ドヤ顔スマイルはもはや専売特許。筋肉質な脚とゴツい膝、かわいい顔とのギャップがすごかったわ。ぶっとい足は大きくなる証拠@動物のお医者さん。そしてヨシダさん。念願のヨシダさん演じる教授を観られて嬉しかったです。
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