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2001年09月30日(日)
さいさきわるい

今日から日記をと、意気込んで作ってみたらばパソコンが凍る凍る。
登録済ませる迄に3回も再起動ですヨ!何だヨー!

映画と演劇、音楽に関してつらつらのんびりやってこうと思います。

最近観た中のヒットは『夜になるまえに』。
ハビエル・バルデムが素晴らしかった!『ハモンハモン』『ゴールデン・ボールズ』のイメージしかなかったので(この2本は私にスペインへの偏見を植え付けてくれたよ…)もうビックリ!このひとをかわいいと思う日が来るとは…あの捨てられた仔犬の様な瞳が!ギュ、ギュ、ギュ〜と胸鷲掴み。
ナレーションが多く字幕を追うので精一杯、画ヅラの美しさを堪能出来なかったのが残念。リピートしよう。

そんで、バルデムさんの他の映画も観てみようとスペイン映画を何本か借りてきたら、どれにもペネロペ・クルスが出ていた。狭いようななんなのかのスペイン映画界。



2001年10月01日(月)
『ライブ・フレッシュ』

『夜になるまえに』のバルデムさんが余りにもステキだったので、彼の出演作品をもっと観てみよう!と借りて来たビデオ数本。まずはペドロ・アルモドバル監督作品『ライブ・フレッシュ』(『CARNE TREMULA』1997年、スペイン)。既観の同監督作品『ハイヒール』にも出ていたそうなんだけど憶えてないや。機会があれば観直してみよう。

バルデムさんは勤勉実直な刑事ダビド役。主人公ビクトルに撃たれて半身不髄になり、車椅子のバスケット選手としてパラリンピックで大活躍、事件の人質だった女性エレナを妻に迎え幸せな日々を送っていたが、ビクトルが出所して…。

こう来るとビクトルの復讐劇か!?とハラハラ、ダビドさんがんばって!とドキドキ、の筈が、意外にもこのビクトルが純真なカワイイ子で、復讐してやる〜とエレナが院長を務める養護施設へ就職するも、根っからの善人気質で良く働くわ〜と重宝され、院の子供たちにも大人気。そのうち実はダビドが相棒サンチョの妻と浮気してて、それを知ったサンチョが、ビクトルが引き金をひいたと見せかけてダビドを撃ったと言う事件の真相が明らかに。そんでその浮気してた奥さんクララてのが、ビクトルにセックス指南をするマッダームなのね。で、なんでビクトルがクララからあんなこんなを教えて貰ってるかってーと、自分が逮捕される原因にもなったエレナとヤッてヤッてヤリまくって彼女が離れられないわ〜んとなったとこを捨ててやる〜って復讐の為だったんですけど。そもそもこのコの初体験の相手がエレナだった訳で、また会いたいな〜とピザをお土産にエレナの家を訪ねた所事件に巻き込まれちゃったってなもんで。…なんか、文章にすると身もフタもないわ…。

で、ダビドさんが、妻に近付くな!とビクトルのウチに怒鳴り込んだりするんだけど、TVでやってたサッカーの試合をふたりして応援しちゃったりすんの。ぎゃ〜どっちもマヌケで憎めねえ、どっちの味方すればええねんと観る方が迷ってるうちに、エレナはビクトルに美徳のよろめき、フラれたダビドはマイアミに旅に出る。『ゴールデン・ボールズ』といい何故スペインのひとは安らぎをマイアミに求めるのか?終盤、妻への便りがナレーションとして流れるんだけど、低音のステキな声です。『夜に〜』のナレーションでも絶賛されてたけどホントいい声や〜。

サンチョとクララのカップルもドン詰まりな感じでもうたまらん。他人の手に渡るならいっそ俺の手で、のサンチョと、彼から逃げるには死しかないのなら死んでも結構、なクララ。銃を向け合うやりきれなさがもうたまらん!恋は命懸け!んも〜腹イッパイですヨ!なスペインのムンムンラヴストーリー、新しい命が生まれるところで幕なのでした。濃い、濃いよ…と思わせて最後はシンミリ。いい話だったわ。

それにしても観れば観る程ムンムンエロエロエッサイムなバルデムさん。車椅子バスケのシーンは迫力で格好よかった。髪型もこれくらい短い方が似合うような…顔が濃いだけに髪はサッパリがいいよ!で、目ですよ目!あの捨て犬目!瞳キラキラ!車椅子だから見上げる訳ですよ、あの目でな!あの目で「(下半身不随なのでセックスが)よくないからか?」って訊くのよ!ぎゃああやめてくれええツラすぎるううう!やりきれねえ!かわいいかわいそう!私が拾う!とうっかり騙されてしまいそうに。あの目でいろんな感情を表せる細やかな演技が出来るひとだったんですねー。いやだって第一印象がカラオケでフリオ・イグレシアスを熱唱するバスローブ姿ですけん。…役者って奥が深い。



2001年10月04日(木)
" good evening, we're radiohead! "

初来日記念の編集盤『itch』。トムのこのMCで始まるライヴバージョンの「YOU」を当時繰り返し聴いたものでした。'98年BLITZ以来のレディオのライヴ、横アリ迄の遠い道のりは遠足気分でワクワク。

19時開演。前座のCLINICが30分強、セットチェンジをして20時にメンバーが出てきた。あとはもう何がなんだか…あっと言う間に終わってしまった。2時間みっしりやったのに、すごく早く感じた。でも内容はめちゃめちゃ濃い。凄かった。『KID A』を聴いた時には「これライヴでやったらどうなるの?出来るの?」と余計な心配をしたんだけどホントに大きなお世話だった、完璧!でもCDの再現に終始してるって事は全くなく、まさにライヴ。あったかいと言うか、人間くささを感じさせるものだった。

やはり演奏は難しいのか(変拍子も多いし、入るタイミングがとりづらそう。モニターの返りが悪かったら尚更だろう)序盤はヒヤヒヤする場面もあったがそのヒヤヒヤさえライヴのスリル感に。もっかいとやりなおしたりするとこも微笑まし。トムも歌詞間違ったりとか。でも逆に間違えると「ホントにここで今唄ってるよう、演奏してるよう」と嬉しかったりもする。難曲をガッシリ支えるリズム隊、フィルとコリンは見てて安心する落ち着き(コリン兄さんは段々オモロな事になってくるのだがまあそれはそれで(笑))。て言うかフィル凄いなあ。頭こんがらがったりしないのかなあと小学生みたいな感想を持つ。

音響スタッフの腕も鳴り放題。音良かったよ!近くの席だったので音響卓が良く見えたのだが、顔で選んでるんじゃないかと思う程、エドばりの男前揃い。が、勿論顔だけじゃーないですヨ!これだけの規模の会場で、音の返りにストレスを感じずに聴けるのは嬉しい。終演後は「メンバーだけでなくスタッフも素晴らしい〜!ありがとうありがとう!」と心で拍手。

ジョニーだと思っていたギターをエドが弾いていた、といった場面も多々あり新鮮に感じた。ジョニーはギターにキーボードにグロッケンに何かようわからん機械の操作に大忙し。その分エドにギターの比重がかかり大変そう。「LUCKY」とかの、弾くと言うより音をキーンと出す技も面白かったり。エド、ジョニー、トムと轟音トリプルギターが鳴る2nd期の曲は嬉しかったり。「JUST」「TALK SHOW HOST」をやってくれたのはめちゃめちゃ嬉しかったよ!

コリン兄さんがはっちゃけてて面白かった。音が途中で切れたりしていたが、何かトラブルがあったんだろうか。でもそんな事は今のコリン兄さんには関係ないネ!ベースのブイブイっぷりに「格好いい…」と思わずひとりごと。ウッドベースもステキ〜。が、アンコールに出てきた時のコリン兄さんは実はぬいぐるみで、中に誰か違うひとが入ってんじゃないかと思う程のハジケっぷり。走り出てきましたからネ!ツアー皆勤の友人によると大阪ではもっと凄かったらしい。何があったんだろうか。ジョニーはそんな兄を見てどう思ってるのだろうか(笑)。

トムのオモロなダンス?も見れました。それってシャドーボクシングなの?みたいな腕振り回しぃのバタバタしぃの。めちゃめちゃ踊ってます。次の曲ではゼエゼエ言ってんのがマイク通して聞こえてきて「が、がんばれ!」と思わず握り拳。歌がいつにも増して凄まじい迫力だったと思うのだが、他の日はどうだったんだろう。

「最後の曲だよ」と演奏されたのは「STREET SPIRIT」。先日のアメリカ同時多発テロに関連して?日本で『ピースマーチ』(平和の行進?)する人達に捧げるとの事(MCは念で聞いているので詳細は解らず)。何かと今の世代のオピニオンリーダー的な扱いをされるこのバンド、問題があるのはそういう風に持ち上げるメディアの方だろう。プロパガンダ的なスタンスを避けながら、それを鵜呑みにしがちなファンともきちんと距離をとりつつ、誠実な態度で行動する彼らの事は支持したいと思う。支持するのはそういう姿勢であって、問題の解決方法はあくまでも自分で考える、と言う事を忘れないようにしなければと襟を正す思いだった。

そうそう、トムの挨拶は " good evening! " ではなく日本語の「コンバンハ〜…」だった。歌はあんなに凄いのに、喋りになると何故そんなにか細い声なんだトム!他にも日本語をちょこちょこ話していて、面白かったのは「スゴイデ〜ス…」。かわいかったな。何に対して凄いって言ったのかわかんないとこがおかしかった(笑)。観客に対してだったらちょっと嬉しいな。



2001年10月06日(土)
カレーの具

映画カテゴリにしてるのにもう逸れだしてますよ…まあいいや日記だし!

レディオも終わってすっかりボケボケ、明日は久し振りに外出しない休日。ダラダラするぞー、たまってたビデオを観るぞー。

そして今からもう明日の夕食のメニューをカレーと決めているのだが、カレーの具は何にしよう。
スタンダードはたまねぎ、じゃがいも、にんじん、肉、てとこだが。
いちばん好きなのはとうふとほうれん草ときのことチキンのカレー。いやこれがウマいんだって!

きのこはえのきでもしいたけでもしめじでもマッシュルームでも何でも、その時あるもの。
チキンは胸肉。
ほうれん草はさっと茹でてアク抜きしておいて、仕上げに入れる。
とうふはきぬごし。これも最後に入れる。早く入れるとすだってしまう。
ルーはいろいろ試してみたがハウスザカリーがいちばん合うと思う。

でもこれはほうれん草が安い冬にやる事が多い。うーんうーんどうしよう。茄子とトマトかな。パプリカ入れるとウマいんだ〜。ああもう今からお腹が空いてきた。



2001年10月07日(日)
『スカートの奥で』って

邦題、レンタルする時もうドキドキですよ!エロビデオ借りる男子の気持ちが少しわかった…でも最近はパッケージ現物をレジに持って行かなくていいから少しは気が楽だね…それを考慮しての事なんですかTSUTAYAさん。

そんな訳でハビエル・バルデムさん祭りを続行中。今回は『スカートの奥で』(『ENTRE LAS PIERNAS』1998年、スペイン)。邦題もそうだがジャンルが“スペイン映画・エロティックサスペンス”だったもんだからさぞやムンムンな…と思ってみたら全然そうでもなく。何だよいい話じゃん!ミステリとしても面白い出来でした。

映画の脚本家のハビエル(今回役名もハビエル)とラジオ番組の電話オペレーターをしているミランダは、性的嗜好に偏りがあるひとが治療の為に集まる会に参加して出会う。その“嗜好の偏り”ってのは、娼婦じゃないとダメだとか、男じゃないとダメだとかそういう感じなんだけど、ハビエルの場合はやりたくて仕方がない、ミランダの場合はやってもやっても感じないと言う、正反対の立場。その会の帰り道にハビエルはミランダを駐車場の放置車に連れ込んで…となりそになったがミランダは逃げ出してしまう。が、後日その放置車のトランクから死体が見付かり、その事件を担当する刑事が、ミランダの夫フェリックス。死体の身元が割れ、その人物は脚本家志望でハビエルの事務所に何度も脚本を送りつけていた事実が明るみに出るにつれハビエルに殺人の容疑がかかるようになって…。

ストーリーとしては結構入り組んでいて、人物関係や小道具がぽんぽん出てくる。アイテムの説明はそれぞれのシーンできちんと説明してくれるので混乱はしない、ここら辺は親切で助かりますよ!しばらくそれらの項目を置いておいて他の話が進み、忘れた頃にまた出てくる。序盤はハビエルとミランダのラヴストーリー?と思いつつ観ていたが、ハビエルがセックス依存症になった原因の出来事が録音されたテープが業界に出回ったり、フェリックスの同僚が、愛人と逃げた妻を射殺して逃亡したりで、話のピースがどんどん増える。おいおい何を追えばいいんだ?と思っていた一見バラバラなピースがピタリと額にハマッたラストの「えええ〜?」と言う爽快感は良く出来たミステリのそれで非常に面白かった。

話が進むにつれハビエルの孤独感が段々強く現れて、その“ひとりではいれない”感が何て事はない表情とかにじんわり出ていて妙な説得力があった。ハビエルだけでなく、登場人物それぞれのやりきれない気持ちが、そこここにじんわり滲み出ているので、犯人があんただったんか!と解ってもあんまりイヤな気分にはならないと言うか。

最後の、スキー合宿から帰ってくる子供を迎えるフェリックスの表情が印象的。ハビエルの「俺を見捨てないで」ってセリフも痛くて涙じわ〜。ハビエルもミランダもこれから不安いっぱい!な感じで「が、がんばれ!ふたりとも!」と思わず拳を握ってしまう終わり方でした。

監督のマヌエル・ゴメス・ペレイラとバルデムさんは『電話でアモーレ』でも組んでいるのでこっちも面白そうだな。でも近所のビデオ屋に見当たらないんだよなあ。そして「ありますか?」って店員さんに聞くのが非常に躊躇われるこの邦題…恥ずかしいだ〜!

そういや最後にあるどんでん返しで「えっそうだったの!?」てな箇所があり思わずビデオを巻き戻して再確認。えええ〜あんた…そうだったんや…。そこでふと気付く、これからの上映で楽しみに待っている『メメント』、きっと全編こんな感じなんだわ〜。私の記憶力で追いつけるかどうか不安になってきた。今の時点からリピートしそうな予感でいっぱいだ…。



2001年10月09日(火)
『南条タマミの「恋愛開拓志」』

友人の奥様タマミちゃん初のリーダー公演。今回はおどるだけでなく振付も担当して大変だ〜と言っていたけどどうなったかな。

大駱駝艦の公演は、全体公演の天武典式、おんなのこユニットのささらほうさらの他に、メンバー個々の活動も盛ん。今回は稽古場でもある本拠地壺中天で、月代わりにソロやユニット公演をする企画。スタンプカードも発行されており、いっぱいになったら1公演招待になるとのこと。

タマミちゃんの公演は、この企画の第6弾。恋愛をテーマにしたおんな4人とおとこ2人のユニット。おんなのこ3人がおしりを向けて丸くなっているシーンからスタート。そこにおとこたちがバイクか馬かに乗ってやってくる。最初はおとこの存在におびえていた彼女たちがやがて恋をして、喜びに溢れていく祝祭感覚が、からだの動きだけでなく衣装や表情の変化として気持ちよく現れてくる。これがすんごいかわいかった。

タマミちゃんは赤ちゃんからおんなになり、恋をしてどこかへ去っていく迄をおどりました。一緒に行った友人も言っていたが、「あんなにちいさいひとなのに、舞台で見ると大きく見える」。楳図かずおの赤ん坊少女タマミちゃんから名前を付けたそうですが、その名前の通り年令不詳、時間軸も自由自在。1時間半の舞台の中であっと言う間におんなの一生を飛び立って行ってしまった。表情の変化がすごいんだよ!

選曲も面白くて、T-REXやゲンズブール(確か)、サンバ(!)だったり。それが格好いい!意外とハマるんだ〜。おとこのこダンサーのひとりは白粉の下にタトゥーが透けていて今時のコだなあと思ったり。

桟敷席の最前ド真ん中だったので全体の風景を見れなかったが、間近で観るおどりは迫力。動く度に白塗りの白粉が飛び散って、その粉塵や匂いも効果になっており面白かったです。



2001年10月12日(金)
『スナッチ』

DVDが出た〜プレイヤーないのに買っちゃった〜(アホ)だって劣化しないし、DVDてすぐ廃版になるし…って、ガイ・リッチー監督でブラピでベニシオなら当分大丈夫だろうに。でも買っちゃった。友達んちで観せて貰おう。いやこんな偉そうな口調はいけない、観せて下さい。

これでいつでもフランキーやターキッシュやミッキーや犬に会えるのね。嬉しい。いやだからプレイヤー持ってないからいつでもは会えないのよ。