2012年10月30日(火) |
「アール・エドレッドの場合」その1UP。 |
一ヶ月ぶりの更新です。
人様の頂き物といいますか強奪ものを細々と掲載させてもらっていましたが、これで心おきなく更新を報告できます。
今回の主人公はタチバナナツメさんからお借りしたアール・エドレッドくんです。冒頭にあるとおり、世界一の旅行記を書くために遠いところからはるばるティル・ナ・ノーグへやってきました。そこで出会ったのがにーさんという何とも不運、もしくは幸運? な。 元々は閑話のつもりで書いていたんですが思っていたよりも長くなりこのような形となってしまいました。そしてふたを開けてみれば、なにげに登場人物が多くなったような気がします。週一で更新したい。というかできるのか?なのでおつきあいしていただけると幸いです。
そういえば、今月中にお父上の設定を仕上げるとか言ってたような……(遠い目)。
過去日記
2004年10月30日(土) 真面目に考えてみた 2003年10月30日(木) 世の中って不条理だ(涙)。
2012年10月24日(水) |
てぃるのぐ建国祭(仮)・その18 |
ティル・ナ・ノーグ誕生記念祭。 初代領主コノアによって、ティル・ナ・ノーグの街が建造されたことを祝うお祭り。誕生記念日は花の月マイリィの末。
過去日記
2003年10月24日(金) 「EVER GREEN」4−1UP
2012年10月23日(火) |
てぃるのぐ建国祭(仮)・その17 |
「今日は朝の散歩?」 「クッキーを買いにきたんだ」 確かに手綱を握る反対側の手には紙袋が握られている。しかもクレイアのお店のロゴがしっかり入っていて。ティル・ナ・ノーグの名産品といったら間違いなく黄金林檎だけど今回だけは別の商品も作られているらしい。 「確か、ウロボロスの形をしてるんだっけ?」 クッキーの入った袋にカードを入れて、それを渡したいと思った人に渡すんだった。クッキーをもらった人はまた別の人にクッキーを渡して。クッキーがわれた時に初めてそれをおいしくいただくことができる、だったかな。 「セヴィは誰にクッキーを渡すの?」 興味本位で尋ねると、お父さん! と元気な声が返ってきた。 「あと、リューンとアレッサさんとクレイアお姉ちゃん。もちろんイオリお姉ちゃんにもあげるね!」 無邪気な笑顔がとてもまぶしい。なんとなくだけど、将来彼は大物になるんじゃないだろうか。いろんな意味で。 「お姉ちゃんは誰にあげるの?」 そんなことを考えているとふいに問いかけられた。 「やっぱりユータスお兄ちゃん?」 どこらへんがユータなのかわからないけど、これから考えると曖昧な返事をした。そもそもクッキーをどうにかしないとどうにもならないし。 「それよりちゃんと薬は飲んでる? イレーネ先生も心配してたよ?」 そう言うとちゃんと飲んでるもんと決まり悪そうな声。薬が苦いのはわかるけど、これはちゃんと守れてないな。 「施療院にも顔を出してね。みんなセヴィに会いたがってたから」 そんな会話を交わし、仕事前の時間がすぎていった。
過去日記
2004年10月23日(土) 「家族写真」第四話UP
2012年10月22日(月) |
てぃるのぐ建国祭(仮)・その16 |
ティル・ナ・ノーグの朝は早い。細かい時間の感覚はないけれど、日の出と共に起きて仕事して、日の入りと共に仕事を終えて自宅にもどる。 わたしが住み込みで働いているグラツィア施療院は忙しい方だと思うけど、それでもはじまるのはお昼を食べる少し前。お昼ご飯はグラツィア家のお手伝いさん達が作ってくれることもあれば、わたしが作ることもある。手のこんだものは作れないけど簡単な手料理程度ならなんとか。あとシラハナの家庭料理ならお母さんやばあちゃんに教わったからひととおりのことはできる。それがこっちの人たちには好評らしく、最近は月に数回はせがまれることがある。 そのあたりはおいておくとして。 「イオリお姉ちゃんおはよー!」 淡い金髪が視界にうつる。しばらくすると、手をぶんぶんとふりながら男の子が駆け寄ってきた。 「おはよう、セヴィ。今日も散歩?」 セヴィーリオ・ハルト。人なつっこくて元気な10歳の男の子だ。視線をあわせて問いかけるとうんと元気な声がかえってきた。 「リューンが遊びに行きたいってきかないんだ。お姉ちゃんも散歩なの?」 「仕事がはじまるまでだけどね。この子はユウタっていうの」 手綱を軽く引くと、ユウタはぺろりとセヴィの頬をなめた。 「よろしくねユウタ。こっちはリューンっていうんだよ」 互いの手綱を近づけると二匹の犬はくんくんと臭いをかぎあった。
「ばうわう!(見かけない顔でしね)」 「ワンワン(あなたこそ)」 「わうわう(あっしは坊ちゃんの護衛でし。そんじょそこらの犬と一緒にしないでほしいでし)」 「ワン(私だってこの子を護らなきゃいけないの。どいてくださるかしら)」 「あおん(そんなあ)」
「なんだか話し込んでるみたい。きっと仲良くなれたんだよ」 「リューンの話してることがわかるの?」 「もちろん! ぼくとリューンはいつも一緒だもん」 そういうものなのかな。
過去日記
2006年10月22日(日) 旅行に行ってきました 2004年10月22日(金) 「SkyHigh,FlyHigh!」Part,27UP 2003年10月22日(水) ちょっとした出来心
2012年10月21日(日) |
【ティル・ナ・ノーグ誕生記念祭】について: |
☆初代領主コノアによって、ティル・ナ・ノーグの街が建造されたことを祝うお祭り。誕生記念日は1月28日。
★記念日当日は領主が街中をパレードする。この模様がとにかくド派手(内容に形式はなく、毎年違う)で、国外からパレードを見学に来る者もいるほど。
☆ティル・ナ・ノーグ公爵家の紋章に描かれているモチーフ(ウロボロス、天馬)たちが、キャンペーンキャラクターのような扱いで街中に溢れ返る。街の繁栄の象徴でもある黄金林檎も、祭のメインモチーフとして扱われる。
★お祭りのテーマカラーは赤。これはティル・ナ・ノーグ公爵家のシンボルカラーでもある。
☆お祭りのテーマとなる言葉(24時間テレビの“愛は地球を救う”みたいな感じです・笑)は“Eternal spring of hope.(希望の泉は枯れない)”である。これは公爵家が代々モットーとしている言葉で、紋章の中にも書かれている。
こんな感じでしょうか! 他にも何か必要があると思ったことは追記するかもしれませんが、街の人々が何をやるかという細かいところは皆さんで自由に提案してください^^ (※公爵家の紋章の細かい説明に関しては、サイト内“都市の概要”の“統治”の項目を参照してください!)
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とりあえずメモ代わりにコピーさせてもらいました。これを元に書かせてもらいます。
過去日記
2010年10月21日(木) 【ティル・ナ・ノーグ誕生記念祭】について: 2004年10月21日(木) 少年漫画 2003年10月21日(火) とりあえずプロフィール
2012年10月20日(土) |
てぃるのぐ建国祭(仮)・その15 |
「会いたかった! 元気にしてたと(元気にしてたの)?」 薄茶色の毛並みに顔をうずめる。ふかふかの毛並みからはお日様のにおいがした。ついで、返事のようにしっぽが左右にゆれる。 「はじめは無理だと思ったんだがな。母さんが里帰りするならこいつを連れて行けってうるさくてな」 ぺろぺろと頬をなめる感触がなつかしい。小さい頃はこうやって起こされてたんだっけ。 「病気にならないか心配したが、大丈夫だったな。さすが俺の見つけた犬!」 しかも今日はいつになく長い。 「イオリ、お父さんはもう――」 「そうか。帰るとよね」 視線を落とすとくうんと小さくうなずいた。 「もっと話したかったな」 二年ぶりに会えたのに、もうお別れだなんて。もうちょっと、ううん、もっと話たかった。 「イオリ、そろそろ――」 「お父さん、何か言った?」 「だがな、仮にも医療機関においていかがなものかと――」 「うちは別にかまわないぞ」 先生の声にわたしは顔を輝かせ、お父さんは肩を力なく落とす。ユウタもじっとお父さんを見上げているような気がする。 一人と一匹で見つめ合って。 「ここにいる間だけだからな」 そう言い残すとお父さんは自分の仕事場へもどっていった。
過去日記
2006年10月20日(金) 「EVER GREEN」10−9UP 2005年10月20日(木) 「SkyHigh,FlyHigh!」Part,78UP 2004年10月20日(水) またまた台風 2003年10月20日(月) 書きたい、描きたい
2012年10月19日(金) |
てぃるのぐ建国祭(仮)・その14 |
「善は急げだ。さあいくぞ」 今にも飛び出しそうな勢いのお父さん。慌てて首根っこをつかむとなにをするんだと恨めしげにこっちを見た。 「来たばっかりなんでしょ。だったらゆっくりしてからでもよかやろ(いいでしょ)」 「しかしな、善は――」 「友達は逃げないから。急ぐ前に知り合いのところでも行ってくれば?」 確かに友人は逃げない。むしろ黙々と工房で精をだしているだろう。ひどければ力尽きてグールのように倒れているかもしれない。 考えてみれば、手紙に友人のことを――ユータのことをあげたことは何度か会った。でも名前は一回も出さなかったし何より友人が男の子だということは一度もふれてない。別にやましいことはしてないし、普通に紹介すればいいだけのことだけど。 「わたしのことを心配してくれるのは嬉しいけど、まずは自分のことを考えて」 だけど。 「お父さんのこと、心待ちにしてる人たちがいると思うよ? まずはそっちから――」 口からは意図したものとは正反対の台詞。しかも、俺のことをそんなに想ってくれるとはと涙ぐまれてしまった。 「そうだな。今日はここまでにしておこう。あいつもおまえに会いたがってるからな」 そういえば、誰かを同行させたって手紙に書いてあった。一体誰のことなんだろうと思った矢先に。 わん! 耳に届くのは懐かしい鳴き声。 「ユウタ!」 茶色の毛並みにダークグリーンの瞳。 そこには二年ぶりのもう一匹の家族がいた。
過去日記
2006年10月19日(木) ぴったりバトンです 2005年10月19日(水) 中間報告十二回目
今度は自宅にです。
実家に帰って友達や家族と会って。あっという間の一週間でした。そして明日からは仕事という名の(以下略)
関東と九州の日の出入りは一時間くらいかなあ。 九州は朝と夜は寒いんですが昼間はけっこう暑くて。長袖だと軽く汗が出るような感じでした。六時くらいになってもまだ明るかったし。 逆に関東にもどれば同時刻で外は真っ暗。これは雨がふってたのもあるのかな。
なにはともあれ季節外れの夏休みも終わり。 明日からは仕事、ぼちぼちやってきます。
過去日記
2006年10月18日(水) 中間報告十八回目 2004年10月18日(月) 「佐藤さん家の日常」学校編その2UP 2003年10月18日(土) 「タ」で成り立つ会話
本当に久しぶりです。
期日にして一週間。長かったようなあっという間だったような。 実家の家族で温泉に行って、友達の家に行って。友達のところでいろいろ話聞いて。
やっぱり人間、普通が一番だと思います。なにごとも。
ということを改めて実感しました(謎)。 治療も今月で終わることですし、あとは病院で経過を確認してからかなあ。
なにはともあれ明日帰ります。そして明後日から仕事という名の現実が。
過去日記
2005年10月17日(月) 「EVER GREEN」8−4UP 2003年10月17日(金) 「EVER GREEN」4−0UP
2012年10月16日(火) |
てぃるのぐ建国祭(仮)・その13 |
「一度、挨拶をしておこうと思ってな」 「さんざんしたじゃない」 それはもう嫌というくらいに。 「確かにお前の先生方には挨拶させてもらった。留学していた名士の娘さんにお世話になっているとはなあ」 お父さんはティル・ナ・ノーグ生まれのティル・ナ・ノーグ育ち。だからティル・ナ・ノーグに住んでいる人たちのことを知っていてもなんら不思議はない。『留学していろいろやらかしていた』のところは後ほど先生当人に聞いてみるとして。 じゃあ、お父さんの友達にでも挨拶に行くのかと聞けば、それもあるといわれた。続けて、こうも告げられる。 「お前の大切な友人にもお世話になってるからな。親としてちゃんと挨拶しないとな」 「『大切な』とまでは言ってなかったけど」 素直に口にすると、照れる必要はないと笑われた。 「さんざん手紙に書いてあったぞ。危ないところを助けてもらったって。工房も手伝ってるんだろ? あと、確か面倒くさがりなところがあるってぼやいてたな。友達なんだからそれくらいは大目に見てやらないとな」 なぜかわたし自身が記憶にないところまでよどみなく語られた。言われてみるとそんなことを書いたような気がしなくもない。 「じゃあ、行くか」 なんだかんだでお世話になっているのは事実だし、挨拶はあってもいいのかもしれない。 「女の子なら可愛い服のひとつでも買えば良かったのかもな。けど俺は最近の事情はしらん。菓子折は後回しにしてまずは顔だけでもあわせてもらおう」 女の子? ニナちゃんは確かに女の子だけど手紙に書いたことあったかな。他に手紙に書いたことがある友人と言えば―― 「お父さん、今からどこへ行くの?」 「お前の大切な友人のところだ」 聞き間違いじゃなかった。
過去日記
2005年10月16日(日) 試合 2004年10月16日(土) 我が家のFE事情・その3 2003年10月16日(木) 「師匠とお兄ちゃん」UP
2012年10月15日(月) |
てぃるのぐ建国祭(仮)・その12 |
「何しにきたの」 大人達の会話が一段落をおえた後、尋ねてみる。 「もちろん可愛い娘に会いに――」 「たてまえはいらないから。仕事があるって聞いたけど、まさか一人で来たの?」 心配になってたずねるとまさかと笑い飛ばされた。よくよく考えてみれば仕事だってお母さんの手紙に書いてあったし同行者もいるって書いてあった。 お父さんの仕事は花火職人。ティル・ナ・ノーグのお祭りで打ち上げられた花火を見て感動して、身ひとつで白花(シラハナ)に旅だった。お父さんがシラハナに在住した年はわたしの年齢とほぼ同じだから十七年の間、シラハナで修行をしていたということになる。 「祭楽しみにしてろよ。今年は最大級の花火を打ち上げてやるからな!!」 「うん。楽しみにしてる」 小さな花火は見たことがあったけど、大きな、しかもこんな大規模な行事での花火を見るのは初めて。単純な興味もあってうなずくと、そうかとぱっと顔を輝かせた。 「イオリもやっとお父さんの偉大さがわかって――」 「それとこれとは別」 ぴしゃりと言い放つと、お父さんは広げていた腕をそのままの形で止めてしまった。 「イオリちゃん、なにげにお父さんにきびしくない?」 「リオさんは娘可愛さにここまでついてこられた女の子の気持ちがわかりますか?」 可愛いって言われてうれしくない人はいないし子どもの頃は言われてとても嬉しかった。 だけど。 「『可愛い娘に何をする!』って近所の男の子を目の前でぶんなぐられた娘の気持ちがわかりますか」 正当防衛だってことはわかる。近所の男の子に瞳の色が変だってからかわれて。髪をひっぱられていたところをお父さんが助けてくれた。結果、やりすぎだとお母さんがその子の親に謝りにいくことになった。 「『可愛い娘に傷ができたら大変だ』って体術を習わされて。気づいたら年頃の男の子が寄りつかなくなった女の子の気持ちが――」 「ごめん。もう何も言わない」 なぜか謝られてしまった。
過去日記
2005年10月15日(土) 一次創作バトン 2004年10月15日(金) 「SkyHigh,FlyHigh!」Part,26UP 2003年10月15日(水) 月のしずく
2012年10月14日(日) |
てぃるのぐ建国祭(仮)・その11 |
「どれだけかかってもいいの。四日間できるものをお願い」 金に糸目をつけないと言いたいところだけど残念ながら持ち合わせにそこまで余裕はない。 「ただでもいいぞ」 「よくない」 だけど、それとこれとは別。ちゃんとしたものを作りたかった。自分でデザインしたんだから最後まで自分でやれといいたいところだけど、悲しいかなわたしにはそこまでの腕はない。いつもひょろっとしていてもやしみたいだけど、細工に関しては目の前の男子のほうが何倍も上手で。 「本当にいいのか?」 ちなみに自分でためしたけど失敗に終わったということは伏せておく。 「お願い」 頭を下げたわたしに目の前の相棒は二つ返事でうなずいた。
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「本当に変なところで意地っぱり」 工房を出た後で友人に言われた声に返す言葉もない。 「もっと他のところを見てもよかったんじゃない?」 確かにそれも考えた。だけど。 「これが一番だと思ったから」 今の自分を知ってもらうにはこれがうってつけだ。 「肝心の父さんはいつくるの?」 「はっきりとした期日は書いてなかったけど、手紙がおくられたのが三日前だったから――」 逆算すると明日か明後日くらい? そうつづけようとして、はたと足が止まった。
――来る。
「伊織(イオリ)ーーーーー!!!」
そして現在に至る。
過去日記
2006年10月14日(土) 「EVER GREEN」10−8UP 2005年10月14日(金) 「SkyHigh,FlyHigh!」Part,77UP 2004年10月14日(木) 我が家のFE事情・その2 2003年10月14日(火) お騒がせしました
2012年10月13日(土) |
てぃるのぐ建国祭(仮)・その10 |
「また徹夜で仕事してたの?」 あきれ顔のクレイアに『ん』とひとつうなずく。 「三日前から頼まれてた。ようやくまとまったから昨日の夜からずっと……」 「ずっと?」 柳眉がつりあがってるのがわかったんだろう。声のトーンがだんだんとさがっていき、しまいにはなんでもありませんと小声になってしまった。 「三日前からほとんど飲まず食わずで、しまいには徹夜で仕事していた、と」 「イオリさん?」 相方の声がますます小さくなっていく。本来ならここで裏拳かお星様にするところだけど、今日だけは別だ。 「その仕事は終わったの?」 「ん」 弱々しくうなずくダークグリーンの瞳を確認すると、四本の指を突き出す。 「四日間。その間にできるものをお願いしたいんだけど」 「曖昧すぎてわからない」 もっともな返答に、それもそうかと腕を組む。依頼を受けて作品を仕上げるまでの期間はぴんからきりまで。簡単なものなら彼一人で十分だけど、工房を立ち上げてからは期間の三分の一くらいはわたしがデザインを請け負っている。 「できる限りでいいの。もちろんお金は払うから」 その点においては今回は問題ないかもしれない。 「これを四日間で作れってこと?」 突きつけられたスケッチブックとわたしの顔を交互に見比べる。本来なら無茶なお願いかもしれないしもっと期間を設けてもいいのかもしれない。だけど、予感がする。急がないと何か大変なことが起こりそうな。 「本当にできる限りでいいから。お願い」 「……もしかして、以来の主はイオリ?」 「そう」 それはイオリ=ミヤモトがユータス=アルテニカに初めて頼む、正式な依頼だった。
過去日記
2006年10月13日(金) 彼女or彼氏ができました 2005年10月13日(木) 文を書くときに使うもの 2004年10月13日(水) 我が家のFE事情・その1 2003年10月13日(月) 病院行ってきました
2012年10月12日(金) |
てぃるのぐ建国祭(仮)・その9 |
「感謝しなよ。せっかくの休みをつきあってあげてるんだからさ」 結わえた髪がぴょこぴょこと揺れる。いつもは仕事の邪魔にならないように無造作に一つにまとめてるから、なんだか新鮮な感じ。 「黙ってれば可愛いお嬢さんで通るのに」 ぼそりともらすと頬をつままれた。 「言っとくけどあたしがあんたより一つ上なんだからね」 「わかってる」 こういうところがなければ。 どちらかというと、さばさばとした、と言うよりも男の子っぽい口調のクレイア。小柄な外見と実際の姿とのギャップが相まって、なんだか不思議な感じ。そう言うと、あんたの方こそ変わってるって言われた。 「普段はしっかりしてるくせに、妙なところで臆病なんだから」 特に体型とか。痛いところをつかれて押し黙る。だってこればっかりはどうしようもないじゃないか。 「わたしだって、もう少しすれば……」 小声でつぶやきながら街道を歩く。ほどなくして見慣れた工房が姿をあらわした。 「ユータ、いる?」 ノックして扉を開けて。鍵がかかってるかもと思ったけど扉はすんなりとあいてくれた。視線をめぐらせれば、横たわるひょろっとした人影、もとい、男子の姿。 「完全に寝てるな」 あきれ顔のクレイアと相棒を交互に見やる。本当ならハリセンでも使って吹き飛ばしたいところだけど、用があるから無駄なことはさけたい。 「ユータ、締め切り!」 耳元でさけぶと大きなひとかげはのっそり起き上がった。 「……イオリ? そっちは――」 「久しぶり。まだ寝ぼけてる?」 「クレイアか」
過去日記
2006年10月12日(木) そこそこ 2005年10月12日(水) おもちゃ 2004年10月12日(火) 主夫への道 2003年10月12日(日) 初体験
2012年10月11日(木) |
てぃるのぐ建国祭(仮)・その8 |
「初めまして。イザム・ミヤモトです。娘がいつもお世話になっております」 「ご丁寧に。こちらこそお嬢さんにはいつも助けられていますよ」 挨拶をしたいということで、半ば強引に引きずられる形で施療院にもどってきた。 「土産と言ってはなんですが、俺が作った野菜です」 「これまたいつもご丁寧に。いつも重宝させてもらってますよ」 シラハナからティル・ナ・ノーグまでは船で一週間かかる。それでも野菜が食べられる状態で届くのは特別な配送をお願いしているのと保存食用に加工してあるから。それでも手間暇がかかるし、苦労してるんだってことはわかる。 だけど。 「あれが噂のイオリちゃんパパ?」 二人の話を聞きながらリオさんが耳打ちする。 「なかなかすごいお父さんだね」 「苦労してます」 わたし達の会話をよそに、大人達の会話は繰り返されていく。 「そうでしょうとも。うちの娘はシラハナ一、いや、ティル・ナ・ノーグ一の器量よしですからな」 「さすがにティル・ナ・ノーグ一は言い過ぎかと――」 「言い過ぎなんかじゃありません! 俺のイオリはティル・ナ・ノーグ一、いや世界一だ!」 「お父さん落ち着いて」 「本当にいい子に育ってくれた。俺の目に狂いはなかった」 「本当にすごいお父さんだね」 「……苦労してます」 心の底からしぼりだしたため息に、リオさんは同情するように肩をたたいた。
過去日記
2005年10月11日(火) パリコレ 2003年10月11日(土) うー
爽やかな色合いが素敵です。
ナツメさんありがとうございます(感涙)。
おそらく嫌がるフォルトゥナートくんをにーさんが無理矢理連れ出したんだろうなあ。しかもものすごい方々からのプレッシャーという名のごり押しで。
企画は一段落つきましたがまだまだ書き足りない感もあり。もうちょっとまとまったら掲載させてもらう予定です。
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ちなみに昨日の日記で書いたテキスト文章を読むスマートフォン用のソフトがこちらです。
有料ではあるんですが、テキスト文章や青空文庫、他のアプリと併用すれば「小説家になろう」もお好みのサイズの文章で簡単に読めてしまうすぐれものです。
そして明日から実家に里帰りしてきます。久しぶりの実家、のんびりしてきます。
その間に執筆とか設定とか色々やっていきたいなあ。 まあ、ぼちぼちやっていきます。
過去日記
2005年10月10日(月) 体育の日 2004年10月10日(日) 今日(というか昨日)やっていたこと 2003年10月10日(金) 「EVER GREEN」3−12UP
2012年10月09日(火) |
koboで読んでみよう。その2 |
セットアップはパソコンとケーブル一本でなんとかなりました。初期のものだと大変だったのかなあ。
とりあえずはすでに内蔵されていた本を読んでみることに。 これ、なれるまでがちょっと手間取りました。一ページめくるごとに画面が黒ずんでいくしなんというか読みにくい? ここらへんは説明書を読んで、 『読書設定』→『ページリフレッシュ』→『画面のリフレッシュ感覚』のページ数を少なくすることでずいぶんよくなりました。今は1ページにしています。調べれば他にも色々カスタマイズできるみたいです。
あとはフォント。初期のもの(ドキュメントデフォルト)だと正直読みづらいし表示されないものもあります。現在はモリサワゴシックを使わせてもらってますが、他のサイトでフォントを拾って入れてみるのもいいかも。
そして読むには読めるようにはなったんですが。PDFファイルが読めるものと読めないものがあることが判明。……なぜ。 そもそもPDFが読めるって特徴だったような。自分の勘違い? 有料の本を買うつもりは今のところないし、PDF読めるなら「小説家になろう」をPDFでダウンロードしたものを取り込んでもいいよねと思ってたのに。みごとにあてが外れてしまいました(涙)。読めるPDFと読めないPDFの違いってなんなんでしょう。うーむ。
あと根本的な問題ですが。 電源スイッチが使いにくい。電源のonとoffができたりできなかったり。これも操作上の問題なのかなあ。
これならテキストをスマートフォンのソフトで読んだほうが手っ取り早いような。でも画面の大きさはやっぱりkoboのほうがいいしなあ。 なにはともあれもうちょっと色々がんばってみます。
過去日記
2007年10月09日(火) カレンダーメーカー 2006年10月09日(月) オリキャラバトンです 2004年10月09日(土) 「ある子供の話」UP 2003年10月09日(木) 連休だからやったこと
2012年10月08日(月) |
てぃるのぐ建国祭(仮)・その7 |
「イオリーーーー!」 出会った途端、抱きつかれた。 「会いたかったぞ! 会いたかったとも!」 久しぶりの再会で嬉しくない、はずはない。 「元気にしてたか。やせたんじゃないか?」 だけど、力いれすぎ。 「しっかり食べるんだぞ。お前は母さんに似て小食だからな」 というか、痛い。 「本当はもっと早くこっちに来たかったんだぞ。でも仕事が忙しくてな」 力、こもりすぎ。息ができない。人の話聞いて。 「今回は仕事でこっちにきたんだ。そうでもしないとなかなか里帰りなんかできないからな」 痛い、痛いってば! そろそろいい加減に――」 「イオリも何か話さんか。お父さんはお前の声が聞きたい――」 「いい加減に離さんかーーーーー!!」 反論の声と同時に裏拳が炸裂した。
「声が聞きたいって、あれだけ強く抱きしめられたら出せるもんも出せんやろが!」 声を聞きたいのならちゃんと話を聞く姿勢をとってほしい。 「うう……腕をあげたな」 あげたというよりも、お父さんの反応が鈍ったような気がする。顔をおさえてうずくまる中年男性にため息ひとつ。 「久しぶりだな。イオリ」 本当に、この人は全くかわっていない。 「久しぶりだね。お父さん」 金色の髪に青い瞳。わたしの瞳の色はこの人から受け継いだもので。 この人がイザム・ミヤモト。正真正銘のわたしのお父さん。
過去日記
2010年10月08日(金) 遅くなりましたがレスです。その2 2004年10月08日(金) 「SkyHigh,FlyHigh!」Part,25UP 2003年10月08日(水) 休みだからできること
2012年10月07日(日) |
てぃるのぐ建国祭(仮)・その6 |
イオリへ
こちらから手紙をおくるのは久しぶりですね。 こんにちは。元気にしていますか? 私もお父さんも、おばあちゃんも元気にしています。
と、いいたいところだけれど。
残念ながら約一名が暴走してしまって。 近々お父さんがそちらへ向かいます。お仕事の関係みたいだけど、半分以上が口実だと思います。心配だから、あの子も同伴させました。いざとなったら私達よりもよっぽど頼りになるんじゃないかしら。
この手紙が行き違いになってないことを願って。何かあったらまた連絡ください。
宮本瑠璃(ミヤモトルリ)
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「近々うちの親がやってくるみたいです」 手紙の内容をかいつまんで話すと、どんな人たちなのか、いつ頃来るのかという質問ぜめにあった。 「君の家族からはいろいろもらっているからね。こちらからも挨拶をしないと」 「イオリのお父さんかぁ。どんな人なのか楽しみ」 「親馬鹿と馬鹿親の真ん中くらいの人です」 本心から言ったのに大げさなんだからと施療院のみんなにはもちろん、ティーアにまで笑われた。 「それでも君の親なのだろう? せっかくなんだ。祭もあることだし家族水入らずで楽しみなさい」 それはそうなんだけど。
過去日記
2006年10月07日(土) 掃除してました 2005年10月07日(金) 「SkyHigh,FlyHigh!」Part,76UP 2004年10月07日(木) 今月の目標 2003年10月07日(火) 日記(そのまんま)
2012年10月06日(土) |
てぃるのぐ建国祭(仮)・その5 |
「おはようございまーす。お手紙です」 ことは、いつものように施療院の朝からはじまった。 施療院の朝は日が昇って少ししてからはじまる。本当にはじまるまでは時間があるから、起きた後に身支度を調えて簡単な朝食をとって。施療院の周りを簡単に掃除して、医療器具のチェックをしてはじめて仕事がはじまる。『自分の身のまわりのこともできなくて、人を診ることなんかできるか』が先生の弁。もっともなことだし自分にもできることをということで、すすんで院周辺の掃除をさせてもらっている。 今日も今日とて、ほうきを使って掃き掃除。シラハナと違って四季はないけれど、そのぶん延々と同じ状態が続く。だから、朝に葉っぱが落ちている時は翌朝も同じ光景が広がってるというわけ。 「ありがとう。いつも早いな」 「仕事ですもん。これくらい、どうってことないです」 声は、はいている場所のそばで聞こえた。ほうきを持っていた手を止めて声の方に体を向ける。視界に入ったのは見慣れた姿。 「イオリ、おはよう!」 高い位置でとめられた菫(すみれ)色の髪に明るい萌黄色の瞳。ティーア・ヘンティネン。このあたりでは顔なじみのメッセンジャーだ。 「どうやら君あてのようだぞ」 もう一人は言わずとしれたイレーネ先生。言わずとしれたここ、グラツィア施療院の院長であり当主であり医師。 ティーアとは歳も近いこともあって顔なじみ。メッセンジャーだけあって早朝に顔を出すことも珍しくない。でも、だからってわたしのことでわざわざ早く届けにこなくてもよかったのに。そう言うと、急ぎの連絡だったみたいだよと首をかしげられた。 「急ぎ?」 「うん」 急ぎってどんな用なんだろう。もしかして、身内に何か大変な出来事があったとか? それともシラハナにもどれって催促だったりするのだろうか。 手紙を受け取ってざっと目を通して。 「親御さんからか?」 「そうみたいです」 半分あたって半分はずれていた。
過去日記
2006年10月06日(金) 「EVER GREEN」10−7UP 2004年10月06日(水) 面白そうなのでやってみた
2012年10月05日(金) |
てぃるのぐ建国祭(仮)・その4 |
わたしの故郷は白花(シラハナ)だけど、わたしのお父さんはちょっと事情が違っている。わたしの黒い髪はシラハナ生まれのお母さんゆずり、青い瞳はティル・ナ・ノーグ生まれのお父さんゆずり。 お父さんのティル・ナ・ノーグでの名前はイザム・フロスト。異国から単身シラハナにやってきて、お母さんと知り合い結婚。そしてわたしが生まれたというわけ。 「イオリはお父さんが嫌いなの?」 「そういうわけじゃないけど」 わたしを育ててくれた両親だ。嫌いになるはずがない。ただ、ちょっとというか、かなり過保護という唯一の欠点があって。 「あたしから言わせれば、それってぜいたくな悩み」 一通りの事情を知っているクレイアが眉根をよせる。 「そうなのかな」 確かにぜいたくな悩みかもしれない。普段の悩みが仕事や工房のこと、家族の心配だなんて。 「クレイアは悩みってないの?」 興味本位で聞いてみると、もちろんあるわよとの返答があった。じゃあどんな悩みと尋ねると、それは内緒とのこたえ。 「人に聞くだけ聞いといてずるくない?」 「勝手にべらべらしゃべる、あんたが悪い」 なんだか理不尽な気がする。 「でもなんで、お父さんの話なんてしたの?」 「急に思い出したの」 シラハナを旅立つ前のこと。お父さんやお母さんと交わした約束のこと。なぜか、お母さんよりもお父さんの方が泣き出しそうな顔をしていたこと。 と言うよりも、実際に男泣きしてお母さんにたしなめられていたこと。 ものすごく嫌な予感がしてならないこと。
それは本当にささいなこと。
そしてそれは、数日後現実のものとなってしまう。
過去日記
2007年10月05日(金) 風邪ひいてます 2004年10月05日(火) 寓話の続き 2003年10月05日(日) クロたん再び(笑)。
2012年10月04日(木) |
てぃるのぐ建国祭(仮)・その3 |
拝啓お父さん、お母さん、ばあちゃんへ 元気にしてますか? わたしは相変わらずの施療院と工房の二足のわらじをはいています。大変だけど、充実した日々をおくってるんだよ。みんなは元気にしてるかな。 大変と言えば、もうすぐ誕生祭がはじまります。お父さんのほうが詳しいのかな。正確には『ティル・ナ・ノーグ誕生記念祭』っていって――
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「また手紙?」 友人の声に手を止める。 「変かな」 「変じゃないけど、あんたもよく続くわね」 普段の見慣れた作業着とは違ってモスグリーンのワンピース。わたしもいつもの仕事着じゃなくて、白花(シラハナ)の服装をしている。 確かにこんなとこまで手紙を書くのって変わっているのかも。でも一度週間づいてしまったものはなかなかぬけそうにはないみたい。 わたしイオリ・ミヤモトがティル・ナ・ノーグを訪れてはや二年。一通りの行事は頭に入ったし、生活習慣も身についた。もちろんここまで来るまでに紆余曲折は多々あって。そもそも遠い白花(シラハナ)からここまで勉強にくることを許してもらったのも手紙で現状を報告するというお母さんとの条件をのんだから。お父さんは『絶対嫁には出さないからな。彼氏なんてもってのほかだ!』なんて変な条件を突きつけようとして、お母さんに―― 「何かあった?」 手をとめたわたしに気づいたのか、クレイアが首をかしげる。 「ちょっと、嫌なこと思い出して」 筆をとめて、こめかみに指をあてる。 何度も言ってるけど、わたしの家はわたしとお父さんにお母さん、ばあちゃんの四人ぐらし。正確には飼い犬のユウタがいて。 「嫌な事って?」 嫌というか、思い出したくないというべきか。 悩んで悩んで、また悩んで。 「お父さん」 友人に告げたのはわたしの父親、イザム・ミヤモトのこと。
過去日記
2004年10月04日(月) 僕が髪の毛を気にする理由(仮)・その3 2003年10月04日(土) 師匠について
2012年10月03日(水) |
てぃるのぐ建国祭(仮)・その2 |
あの後。先生達は準備があるからと閉業後も右往左往と大忙し。詳しく聞けば、お祭りの当番なんだそうだ。お祭りは夏や秋のものと違って体力勝負といったものはないけれど、一年の中でもっとも人が集まる。裏を返せばいつ病気や怪我人が出てもおかしくない状況ということで。ティル・ナ・ノーグにある施療院は、わたしがいるここ、グラツィア施療院だけじゃない。普段は当番制でまわってくるけどそれでも人手が足りないと言うことで、先生におはちがまわってきたというわけだ。 だったらなおのこと、わたしも手伝いますと声をあげたんだけど、いつものように『若者は若者らしく祭を楽しみなさい』って追い出されてしまった。 もっとも今回はそれがわたし一人じゃなかったみたいで。 「それこそ相方の家にお世話になればよかったじゃない」 「ユータ(ユータス)も取り込み中だったの!」 ユータの両親とは故あってほとんど家族ぐるみのつきあいになってる。でも本業の施療院に身をよせた以上、泊まり込みでお世話になるのはさすがに気がひける。それでも念のためと工房をのぞいてみれば精魂つきはてて倒れている相方の姿。半ば強引に起こして家に連れて行って、そのまま帰ってきた。 「お邪魔すればよかったのに」 「お邪魔できなかったからここに来たんやろが!」 家にお邪魔すれば、今はもぬけのからで。正確には『出かけてきます。料理は作り置きしてますから一日くらいゆっくり休みなさい』の旨の置き手紙ひとつ。さすがに一つの屋根に男女が泊まる――しかも、その住人は熟睡しきっている――わけにはいかず、強引にベッドに転がした後、一人ここまでやってきた。 やっぱり施療院にもどるべきかなと元来た道を歩いていると、同じようなことを考えて道を歩く友人、クレイアと出くわしたのだ。
過去日記
2006年10月03日(火) 秋も深まってきました 2005年10月03日(月) 産婦人科に行ってきました 2004年10月03日(日) 久々に新撰組 2003年10月03日(金) 「EVER GREEN」3−11UP
2012年10月02日(火) |
てぃるのぐ建国祭(仮)・その1 |
「お祭り?」 声に首をかたむけたのは、仕事も終わろうとしていた矢先のことだった。 「イオリは初めてだったかな。誕生記念祭」 正式名はティル・ナ・ノーグ誕生記念祭。 それにしても、前々から思っていたことだけど、ここに住んでる人たちって本当にお祭り好きだなぁ。わたしの故郷(シラハナ)でも祭りはあるけど、ここまでくると本当にすごい。 「先生たちは行かないんですか?」 初代領主コノアによって、ティル・ナ・ノーグの街が建造されたことを祝うお祭り。誕生記念日は1月28日。 「私達は別様があるからね」 「俺たちも後から行くから。一足先に楽しんできなよ」
――なんて言われたのはいいのだけれど。
「それでなんで、あたしのところに来るかなあ」 「追い出されたんだから仕方なかやろ(仕方ないでしょ)」 夜があければお祭りがはじまる。言い換えればそれは、職人にとってはぎりぎりの正念場。準備に追われて場合によっては眠ることも許されないぎりぎりの時間帯。 そんな時に、わたしは友人の家をおとずれていた。 「祭が楽しみなら屋敷で休んでればいいでしょ」 「休みたかったけど休めなかったの!」 夜着(パジャマ)に着替えて置いてあったぬいぐるみをぎゅっと抱きしめる。
過去日記
2006年10月02日(月) 好きキャラバトンです 2004年10月02日(土) お絵かき 2003年10月02日(木) 「黄泉返り」は良かった
2012年10月01日(月) |
koboで読んでみよう。その1 |
読書の秋ということで、楽天koboなるものを購入してみました。いわゆる電子書籍用のリーダーですね。ここから先の日記は自分用の意味もこめてちょっとずつ書いていこうと思います。
実際に購入したのは9月の半ば。発売されたのはずっと前だということは知っていたんですが、何となく気になっていたので。 購入するにあたりパソコンで色々調べてみましたが、正直いい話は聞かない。だからこそ逆にどれだけがっかりなものか見てみようという気になってしまって。
と言いますか、9月忙しかったし自分用のご褒美あってもいいよね。 正直連れさんには「まだ時期が早いんじゃない?」とは言われました。でも気になっていたしポイントもたまっていたので値引きに値引きをして購入。 色は紫です。派手過ぎずちょうどいい感じかと。重さや大きさも気になるほどではなく、むしろちょうどいい感じ。 このまま使ってもいいんでしょうが確実に汚れちゃうよねということで100円ショップでそれらしい布ポーチを購入。でも結局はkobo専用のカバー(画面の保護シールつき)を通販で買ってしまいました。公式ページでも売ってはあるんですが今回は他のサイトで1000円ほどのものをば。高くなくても十分役には立ってくれます。強いて言えば、タッチペンを挟むホルダーがあると良かったなあ。
<購入したもの> ・楽天kobo(本体。これないとはじまらない) ・kobo用ブックカバー(無地のもの。保護シールもついてたのでお得) ・タッチペン(手でも使えますがずっとやってると疲れそう。これも300円くらいの安い物) ・マイクロSDカード(奮発して32GB。本体にも詰め込む予定ですが、色々とりこんでみたかった)
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SDカードはこんなに大容量じゃなくて大丈夫だと思います。もともとkobo本体にとりこめますし、初めのうちは携帯電話を買い換えた時のあまりの1Gくらいの使わなくなったSDカードを初期化して使っていました。
さてここからが色々がっかりさせられるところなんですが、続きは後日ということで。
「嫁は旦那の言うこと聞かないから」言われた。いや、わかって買ったんですけどね。
過去日記
2004年10月01日(金) 「SkyHigh,FlyHigh!」Part,24UP
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