地方巡業の旅。 これでしばらくの間はお休みになる。 乳飲み子が増え、いつ再開できるかもわからない。
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幼馴染のTちゃんとNちゃんと会う、というオプションを設定し、上京。 眩しいぐらいの銀座の街で落ち合う。
小皿に盛られたオリーブをつまみによく冷えたカヴァを飲む二人が羨ましいが、今回は我慢することに。 Nちゃんは昨日ハノイから帰ってきたばかり。良いバカンスだったと話す。 Tちゃんは多忙を極め、連休も仕事という忙しさの中、時間をとってくれた。
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自分が三児の親となることを予想していなかったのと同じように、 この二人にも何が起きるかわからない。
けれどもその方向は、今のところ一生独身コースにあるようだ。
その自由自在な様子がいいなと私は思い、彼女達は家族のある私がいいなと思う。
でも、結局のところ、私達にとってそれは大した意味をもたない。
因数分析や古文や英単語を必死に覚え、好きな音楽にはまり、格好よい先輩は誰か面白がって値踏みした私達にとって、 今現在の在り様が独身であれ、家族もちであれ、経済的に恵まれていてもそうでなくても、どっちでもいいのである。元気でいてくれさえいれば。
若葉の頃の絆と記憶は、それだけ強い残照を放っている。
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