つれづれ日記。
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2012年02月06日(月) 白花(シラハナ)への手紙(仮)・23

「おおっ。そこじゃ! そこなんじゃ!!」
 ばきっ、とかぼきっとか。そんな擬音が部屋に響いた――ような気がした。
「もうちょっと右……おおっ!」
 実際はジャジャ爺ちゃんが大げさに騒いでるだけだけど。簡素なベッドに爺ちゃんが寝そべって、その上にリオさんが乗っている。両手で爺ちゃんの腰を押しているように見えるけど痛くないのかな。
「整体を見るのは初めて?」
 リオさんの問いかけに素直にうなずく。施療院は白花(シラハナ)にもあったし医師だってちゃんといた。だけど、こういう仕事をする人は目にしたことはなかった。治療する手立てとしては医療の他に魔法使いにお願いするって手段もあるけど、わたしの育った村じゃそんな余裕はなかったし。
「イオリちゃんは怪我とかしたことなかったんでしょ? だったらこういった場面は珍しいかもね」
 そう言いながら再び爺ちゃんの腰を圧迫する。よく見ると全体重をかけているように見えた。普通なら痛くて耐えられないはずなのに、爺ちゃんは苦しそうには見えない。これも医療の一環なんだろうか。そう尋ねると首を横にふられた。
「正しくは、医療の一端かな。人間に関わらず、大抵の生物には骨格があるのはわかるかな。骨の上に肉体があって、それで生物のバランスを保っているんだ。
 でもその骨格がゆがんでいると体にひずみができてしまう。少しならいいんだけど、長期にわたると大きなずれに、病気や怪我の原因になっちゃうんだ。だから大事に至る前に骨格のゆがみを矯正していって、なるべく元気な状態にもどしていく。それが整体であり、整体師である俺の仕事」
「魔法使いとは違うんですか?」
 わたしには魔力というものがほとんどない。だから、魔法使いにはなれないらしい。だからこそ、ここ(ティル・ナ・ノーグ)へやってきた。魔法ではなく人を救うことができる手段、医術を学ぶために。






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2010年02月06日(土) 「世界観構築における100の質問」その6
2008年02月06日(水) 03. 西洋人形のような少女
2005年02月06日(日) まだまだ続いてます。
2004年02月06日(金) SHFH10−3
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香澄かざな 




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