何も知らされぬ儘、 総てを信じ続ける胆力も、 保持し続ける耐力も。
そして、 其の馬鹿さ加減も。
桁違いに、 大きく、 脆い故に。
唯、 愚直に待ち続ける、 振る舞いは。
滑稽に映り。
眼前に、 一度も視得ぬ存在を、 恃む姿は。
極めて、 危うく映る。
其れが、 大多数の感覚では無いのだろうか。
恐らくは。
支える側への心配を、 誘発する程に。
其の頑なな外殻を、 突き通して了ったのだろう。
あの子の傍で。
其の身体を、 支え見続けて来た存在は。
「どんな人なのかとか。」 「色々聞かれたけれどね。」
「一度も見舞いに来ない雄は。」 「信用為らんわな。」
「そう言う事じゃ無いみたいよ。」
飛び込む先の、 其の、 雄の素性を。
然程、 警戒する訳でも無く。
「一度も見舞いに来ない雄は。」 「信用為らんわな。」
「そう言う事じゃ無いみたいよ。」
「そうなの?」
「見舞いに来ないのは色々な私の理由だから。」 「小坊主ちゃんが可哀想って思われてたよ。」
「俺可哀想なの?」
寧ろ。
珍種を面白がるかの様に、 同情を零した。
あの子が、 殻の外で闘える様に。
内側の漏れ出す場所で、 在り続けたなら。
充分報われて居るけれど。
可哀想を、 先に想う連中ばかりで。
大丈夫かな。
---------- References Dec.25 2017, 「信じたい故の予防線でしょうか」 Dec.24 2017, 「聖夜の贈り物は本物でしょうか」
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